昔々、大国からかなり離れた小さい島にドードーという鳥達が住んでいた。
ドードーは奇妙な鳥だった。体はずんぐりとして丸く、羽根は小さい。嘴は大きく長かった。
その羽根の小ささと体格のせいか鳥だというのに飛ぶことも出来ず、のそのそ歩き回るばかりだった。
それでもドードーが生き延びられたのは、その島に彼らの脅威になるような生物が存在しなかったからだといえる。
島の恵みと運の良さを享受し、ドードーは平和に暮らしていた。
だがそんな日々は突然終わりを告げた。
彼らの棲家である島に人間がやってきた。
天敵のいない楽園のような場所で生きてきたドードー達のうちあるものは「怪鳥」として人間に連れて行かれ、あるものは食糧となり、その羽毛を取られ、あるものは人間が持ち込み放った哺乳類に卵を食われた。
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