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    syako_kmt

    むざこく30本ノック用です。
    成人向けが多いと思うので、20歳未満の方はご遠慮下さい。

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    むざこく30本ノック
    19日目

    #むざこく30本ノック
    random30Knocks
    #むざこく
    unscrupulousCountry

    ピンヒール「無惨様……」
    「なんだ」
    「それは……婦人物の履物では……」
    「そうだが」
     女装……もとい、女性の姿に擬態はしていない。男の姿、それもスーツ姿のまま、12センチのハイヒールを履いている。
     艶々の真っ黒なパテントレザーにピンヒールの内側と靴底は真っ赤で、強烈な双方の色が無惨の足の甲を更に白く見せている。その上、カットが浅く、プラットフォームが無いので、爪先立ち状態の足の指の隙間が見えて、妙に艶めかしい。
     しかし、上記の説明はあくまでも無惨、もしくは第三者目線の感想であり、黒死牟からすれば、竹馬のように歩きにくそうな靴を、何故にあのように嬉しそうに履くのか理解に苦しんでいた。無惨と好い仲になり数百年という長い月日が流れた為、近代的な女性の服装の性的な魅力がさっぱり解らなくなってしまった黒死牟は、無惨のハイヒールに何の魅力も感じないのだ。
     もしや、女役を御所望か? と黒死牟が悩むと、思考を読んだ無惨は「違う」と即答した。ほっと胸を撫で下ろす黒死牟を見て、いやいや、お前も男だろう……とツッコミたくなるが、そこが黒死牟の可愛さである。
    「別に男がハイヒールを履いても良いだろう。現に私は似合っている」
    「確かに……」
     ドヤ顔でふんぞり返る無惨を見て、そうとしか答えようがないが、スーツでハイヒールという倒錯的な美を楽しむ無惨の姿はいつにも増して輝いている。
     しかし、本来の目的はそうではないようだ。
    「ほら、これで私の方が高くなった」
     12センチのヒールのおかげで、無惨の目線が黒死牟と同じ高さにあった。無惨の顔がふいに近付いて、黒死牟は頬を赤く染める。
    「まさか……この為に……?」
    「違う、とは言い切れないかな」
     黒死牟は無惨より11センチ背が高い。その為、無礼だと承知だが、やや見下ろす形で接していた。そんなことを普段気にしているような様子は見られないが、やはり気にしていたのか、と黒死牟は申し訳無さで心無し屈んで小さくなってみる。
     ジョークのつもりだったが、まさか黒死牟が気にすると思っていなかったので、無惨が逆に焦ってしまう。
    「まぁ、お前より小柄でも、きちんと可愛がってやることは出来るがな」
     そう言って軽々と黒死牟をお姫様抱っこで持ち上げる。こうすれば、黒死牟のテンションが一気に上がることは解っている。それで乗り切ってしまおうと考えたのだ。
     不安定なハイヒールに影響されず、無惨は美しい姿勢のまま黒死牟を抱き上げ、踵の音を響かせて寝室へ向かった。
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    syako_kmt

    TRAININGむざこく30本ノック④延長戦
    7日目
    シンプル、カジュアル、ラフなペアコーデで、公開用のオフショットを撮影するむざこく
    シンプル、カジュアル、ラフなペアコーデで、公開用のオフショットを撮影するむざこく 無惨と黒死牟が仕事上だけでなく私生活でもパートナーであると公表してから、どれくらいマスコミに囲まれ、あることないこと書かれるかと心配していたが、取り立てて大きな生活の変化はなかった。
     職場は二人の関係を元から知っていたし、世間も最初は騒ぎ立てたものの「鬼舞辻事務所のイケメン秘書」として有名だった黒死牟が相手なので、目新しさは全くなく、何ならそのブームは何度も来ては去っている為、改めて何かを紹介する必要もなく、すぐに次の話題が出てくると二人のことは忘れ去られてしまった。

     そうなると納得いかないのが無惨である。
    「わざわざ公表してやったのに!」
     自分に割く時間が無名に近いアイドルの熱愛報道よりも少ないことに本気で立腹しているのだ。あんな小娘がこれまたションベン臭い小僧と付き合っていることより自分たちが関係を公表した方が世間的に気になるに決まっていると思い込んでいるのだが、職場内だけでなく国内外でも「あの二人は交際している」と一種の常識になっていた上に、公表を称えるような風潮も最早古いとなると、ただの政治家の結婚、それだけなのだ。
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    syako_kmt

    TRAININGむざこく30本ノック③
    13日目
    零余子、上司共へのストレス発散にBL同人誌にしてしまう
    零余子、上司共へのストレス発散にBL同人誌にしてしまう 今日もやっと1日が終わった。
     朝から晩まで、あの鬼上司2人に扱き使われたのだ。
    「おい、零余子!」
    「はい!」
    「零余子!」
    「はいー!!!!」
     多分、この数年で確実に親より名前を呼ばれている。これまで割と要領良く生きてきたので、こんなに怒鳴り散らされることはなかった。
     初めは鬼舞辻事務所に就職が決まり大喜びした。
     今をときめくイケメン政治家、鬼舞辻無惨の下で働けるなんて……その上、彼は独身。もしかして、もしかする、未来のファーストレディになれるようなルートが待っているかもしれない!? と馬鹿な期待をして入職したのだが、それは夢どころか大きな間違いだった。
     毎日怒鳴り散らされ、何を言っても否定され、無惨だけでも心がバキバキに折れそうなのに、これまたイケメンの秘書、黒死牟が更にエグイ。まず行動原理が「無惨様のため」なので、無惨の怒りを買った時点で、どんな言い訳をしても通用しない。こちらに非が無くても、無惨に怒鳴られ、黒死牟にネチネチと嫌味を言われ、最悪のコンボが待っている。
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