虚像に捧ぐ 2放課後のリーグ部。部室にて俺は仲間達にカキツバタが暫く不在になるらしいと伝えた。
「えーっ!?先輩お休みするの!?」
「家の事情であるならば仕方ありませんが」
「アイツ単位大丈夫なのかしら?」
いつもの面々含めた部員達はなんだかんだ皆寂しがってて、ハルトがまあまあと宥めていた。
単位については俺も気になったけど、先生も多分補講付けてくれる……かもしれないのでそう言っておく。
「それにしても、親戚の方が何人も迎えに来るなんて……なにがあったんでしょうか?」
「ツバっさんの家ってなんか色々複雑そうだしねえ。不幸とかじゃなければいいけど」
不幸、という言葉に引き留めようとした罪悪感が湧く。咄嗟のこととはいえその可能性までは考えてなかった。
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