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    エスデュ

    twst_rno

    DONEエスデュwebオンリー開催おめでとうございます!
    webオンリー参加が初めてなので少し緊張します。 それでもエスデュの愛する住民として未熟ながらも文一編を準備しました。
    素敵な翻訳はネンネさん(@dont_nenne)がしてくれました。 ありがとうございました!


    <attention>
    *「愛してるゲーム」するエスデュの話
    *めっちゃ喋る監督生がいます。
    これはゲームじゃない








     空は青く、雀は囀り、1年生を悩ました相次ぐテストと課題があらまし終わる日になった。暗記科目が大嫌くてテストの前日になってから本にさっと目を通すだけだったエースにさえ自ら勉強させた、地獄の週間だったと言っても言い過ぎではないくらいだった。まさに名門魔法士養成学院らしい学事日程であった。そうしてやっとしばらく息抜きする暇が出来て、学業で疲れていた監督生たちは事前に企てた通り、友人たちを呼び集めて夜っぴて食べたり飲んだり騒いたりして遊ぼう、という遠大な計画を実行しようとしたのだ。




    ⋆ + * ♥ * + ⋆




    「もうお前がない人生なんて想像もできない。デュース、愛してる」
    「………」

     皆が息を詰めている内に、目の前から告白されたデュースは何も言わず乾燥な顔でエースを眺めている。ゲストルームの真ん中。ソファにたむろしに座っている1年生たちは、お互い向き合っているエースとデュースをじっと目凝らす。ごくり、と誰かが緊張という唾を大きく飲み込む。それぞれ自分なりの期待を抱いて告白された人からの答えを静かに待っている。こうして皆の前で、友人(マブ)の一人であると同時に腐れ縁である人物から告白された当人のデュース•スペードは、細かく眉を蠢いて、無表情な顔で堅固に耐えている。数秒間の短い沈黙がまるで1時間のように感じられる。普段のエースだと信じられないほど、慎重で揺るぎない目つきと静まって賢く優しい声。どう見ても模範的で望ましい、相手が女だったら誰でも惚れそうな恰好いい告白だった。
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    eveningglow12

    MOURNING6/25開催の恋直JBF2023にて無配だった小話です。
    当日スペースに来て下さった皆様、ありがとうございました!
    解析官♥️×執行官♠️
    当日発行した新刊に入りきらなかった、職場に結婚届を出す話。
    職場に結婚を報告する話 ♡

     

    「……え、ええーー⁉」

     警察本庁に付属する魔法科学捜査研究所。この国の犯罪捜査における科学・魔法鑑定の最高峰に位置するこの研究所の事務室に、突然素っ頓狂な叫び声が響き渡った。
     なんだなんだと一点に集まる視線の先には、パソコンの画面一点をじっと見つめる若い女性職員の姿。じっと、というよりも、放心している、といった方がぴったり当てはまるかもしれない。

    「ど、どうした……?」

     一度その様子をしっかりと見てしまった以上、そのままスルーするわけにもいかなかったのだろう。ちらちらと視線で押し付け合いながら、結局隣の席の男性事務員が、彼女に声を掛ける流れになった。
     少しの距離を保ったままおそるおそる話し掛けてみると、彼女はギギギ、と錆びたドアノブのごとき動きでぎこちなく首だけを四十五度回して、男性の方を向く。その眼にはいつの間にか薄い涙の膜が張っていて、今度は男性職員が何事かと目を瞠る。
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