ラギレオ
seisho_bypass
MEMO卒業後そのまま🦁と自然消滅みたいになった🍩が失恋を金に変えるべくシンガーソングライターになる(謎) ラギレオですたぶん、一生に一度の大恋愛だった。
そして、一生に一度の大失恋だった。
卒業後、そこそこの大企業に入社してそこそこに稼ぎ、ばあちゃんを養いながらそこそこ不自由ない暮らしを送っていたオレだが、ひとつだけ心残りがあった。
レオナさんのことだ。
オレは学生時代、レオナさんと付き合っていた。
と言っても学生にありがちなキャピキャピした感じではなく、たまにレオナさんが笑ってくれると嬉しかった。それくらいの関係だった。
当時、卒業したらどうするつもりなんだろうなあとぼんやり考えていたが、ぼんやり考えているうちにレオナさんは卒業し、オレも卒業した。
卒業すればもちろん、第二王子と一般市民の人生が交わる機会は一切ない。
そう、オレの一生に一度の大恋愛は、この上なくサラッと終わったのである。
2348そして、一生に一度の大失恋だった。
卒業後、そこそこの大企業に入社してそこそこに稼ぎ、ばあちゃんを養いながらそこそこ不自由ない暮らしを送っていたオレだが、ひとつだけ心残りがあった。
レオナさんのことだ。
オレは学生時代、レオナさんと付き合っていた。
と言っても学生にありがちなキャピキャピした感じではなく、たまにレオナさんが笑ってくれると嬉しかった。それくらいの関係だった。
当時、卒業したらどうするつもりなんだろうなあとぼんやり考えていたが、ぼんやり考えているうちにレオナさんは卒業し、オレも卒業した。
卒業すればもちろん、第二王子と一般市民の人生が交わる機会は一切ない。
そう、オレの一生に一度の大恋愛は、この上なくサラッと終わったのである。
harurubaru
MAIKINGラギレオ小説[※何でも許せる方向け。[あらすじ]
恋人が目の前で砂になった日から毎日悪夢を見るラギーが、夢を見なくなるまでの物語。
序章、起承転結の起。ハッピーエンド。夢の見方はアンタが教えた
「悪い」という判定はおおよそ何かとの比較の上で成立するものであって、単純計算で1826回以上見た悪夢というのは、もはや普通の夢と呼ぶべきではないか。
目覚めるたびに感じる新鮮な絶望。それさえなければ、夜ごと眼裏で上演される恋人との会話劇を悪夢と名付けたりはしない。累計出演料はいかほどか。むしろ勝手に夢に住み着いたのだから、賃料くらい貰いたいものだと、あくびをした。今日もまた、色濃い不在に彩られた憂鬱な日常が幕を開ける。
恋人が砂と消え、5年。悪夢はいまだ、覚めない。
──これは、ラギー・ブッチが悪夢を見なくなるまでの物語。
1.
休日にわざわざ目覚ましをかけ、観光客向けの豪勢なホテルで目覚めるなんて。良く晴れた空とは裏腹、大きな薄曇りの瞳を瞼で半分以上覆いながら、ため息をついた。今しがた夢で別れた恋人に、届かない一言をつぶやく。
「今日、アンタの葬式なんスよ」
窓枠に腰を掛け、足まで上げて行儀悪く"パレード"を睥睨する。
「思った通り、よく見えるなぁ」
王都の中央通りは観光客向けのホテルが立ち並んでおり、中でも中央通りに面するここは、王宮 6970
つよし
DONEラギレオ ピロートーク「お前、だいぶ見れるようになったよな」
「何がスか?」
「体」
「サイテー。その発言、セクハラっすよ」
「見ないでくださいよ」と膨れっツラでシーツに包まったラギーの肩先は、なだらかな曲線を描いている。
はじめてその身体を見た時、なんとも貧相な体だと思った。小柄だとは思っていたが、服を脱ぐとまさかこれほどまでに痩せているとは思わなくて、その薄っぺらな胸に浮き出たあばらを見てあからさまに顔をしかめてしまったほどだ。
そのくせ、手首などの関節にあたる部分は薄い皮膚を突き破りそうなほどに骨が大きく張り出ていて、よりその痩せこけた体を病的に見せていた。
「あ、思い出した。レオナさんオレとはじめてヤる時に“お前、メシ食ってるか?”って言ってきたんスよね」
1326「何がスか?」
「体」
「サイテー。その発言、セクハラっすよ」
「見ないでくださいよ」と膨れっツラでシーツに包まったラギーの肩先は、なだらかな曲線を描いている。
はじめてその身体を見た時、なんとも貧相な体だと思った。小柄だとは思っていたが、服を脱ぐとまさかこれほどまでに痩せているとは思わなくて、その薄っぺらな胸に浮き出たあばらを見てあからさまに顔をしかめてしまったほどだ。
そのくせ、手首などの関節にあたる部分は薄い皮膚を突き破りそうなほどに骨が大きく張り出ていて、よりその痩せこけた体を病的に見せていた。
「あ、思い出した。レオナさんオレとはじめてヤる時に“お前、メシ食ってるか?”って言ってきたんスよね」
つよし
CAN’T MAKEラギレオ ドムサブユニバースこの世は支配する側と、される側の二つに分けられる。第二の性、ドムとサブ。人を支配したいと思う者、されたいと思う者。その欲求には決して抗えないとされている。
───────────────────────────────
「よっと」
寮長室のクローゼットの扉から溢れ出た洋服を手に取って、次々とハンガーに通していく。軽く叩いてシワを伸ばしてからラックにかける動きを繰り返していると、山の終わりが見えてきて達成感から「ふぅ」と腰に手を当てた。
「も〜!先週片付けたばっかなのに、なんでこんなぐちゃぐちゃになってんスか?」
愚痴をこぼしながらも底で洋服の山に押し潰されていたシワまみれのシャツに手を伸ばす。すると、指先にチッと鋭い痛みが走って反射的に手を引いた。指先を見る。小さな直線が走って、そこからわずかに血が滲んでいる。
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「よっと」
寮長室のクローゼットの扉から溢れ出た洋服を手に取って、次々とハンガーに通していく。軽く叩いてシワを伸ばしてからラックにかける動きを繰り返していると、山の終わりが見えてきて達成感から「ふぅ」と腰に手を当てた。
「も〜!先週片付けたばっかなのに、なんでこんなぐちゃぐちゃになってんスか?」
愚痴をこぼしながらも底で洋服の山に押し潰されていたシワまみれのシャツに手を伸ばす。すると、指先にチッと鋭い痛みが走って反射的に手を引いた。指先を見る。小さな直線が走って、そこからわずかに血が滲んでいる。
つよし
DONE同棲ラギレオ年越し『今年も残すところ、あと1時間となりました。街はニューイヤーのカウントダウンを前に集まった人々で賑わいを見せています…』
テレビからよどみのないアナウンサーの声が聞こえると、オレは「もうそんな時間か」とキッチンから身を乗り出して壁にかけた時計を見た。
チキンのパイが入っていた皿をピカピカに洗い終えて水切りラックに置き、手を拭きながらやけに静かなリビングソファへ近づいていく。
ソファの上には長い脚を肘掛けから投げ出して、静かに眠りにつく人物が居た。
「も〜食ったらすぐ寝るんスから」
やれやれと思いながらもソファの傍らに畳んであったブランケットを広げて、その体にかけてやる。初めて一緒に年を越すんだから、せめてカウントダウンぐらいまでは起きていてほしかった。そう思いながらも、すやすやと寝息を立てているレオナさんを見つめる。オレと同棲を初めてから、少しばかり頬のラインがふっくらしたような気がしなくもない。
3204テレビからよどみのないアナウンサーの声が聞こえると、オレは「もうそんな時間か」とキッチンから身を乗り出して壁にかけた時計を見た。
チキンのパイが入っていた皿をピカピカに洗い終えて水切りラックに置き、手を拭きながらやけに静かなリビングソファへ近づいていく。
ソファの上には長い脚を肘掛けから投げ出して、静かに眠りにつく人物が居た。
「も〜食ったらすぐ寝るんスから」
やれやれと思いながらもソファの傍らに畳んであったブランケットを広げて、その体にかけてやる。初めて一緒に年を越すんだから、せめてカウントダウンぐらいまでは起きていてほしかった。そう思いながらも、すやすやと寝息を立てているレオナさんを見つめる。オレと同棲を初めてから、少しばかり頬のラインがふっくらしたような気がしなくもない。