粟已(あわい)
DONEうたわれるもの(偽りの仮面)パロディのみつさこです。ちょっとだけすけべ。元ネタ知らなくても多分読めます。中途半端なとこで終わってるけど続かない。
【登場人物】
・ミツ(殿)
記憶喪失の青年(人間)。サコンに命を救われ、名前を与えられる。
・サコン
獣のような耳と尻尾を持つ亜人間(基本的にこの世界のヒトはみんなそう)。ミツの保護者になる。 4402
凪子 nagiko_fsm
DONE【さこ+みつ】ぬいさこん無双ぬいぐるみ作ってて思いついた話
ぬいぐるみの左近と小学生殿の出会い
【さこ+みつ】ぬいさこん 朝、登校前に見た天気予報では夜には雪になるかもしれないと言っていた。そんな、今シーズン一番の寒さを記録した冬の日。
小学二年生の三成は、いつもの通学路を外れて大きく遠回りして帰っていた。時折、家に帰りたくない日はこうやって遠回りする。
昼過ぎから降り出した雨は、下校時刻に合わせるようにみぞれ混じりになっていた。三成は傘をさしてうつむきかげんにとぼとぼと歩いていく。
遠回りしたところで、いつかは家にはついてしまう。あと5分くらいだろうか。
気が重くなった三成の視線の端に、不意に動くものが入ってきた。気になって顔を上げると、目に写ったのはゴミ捨て場と、そこに群がる数羽のカラス。
ゴミ出しルールを破って出された生ゴミでも漁っているのだろう。そう考えつつ三成が歩いていくと、近付いてきた人間を警戒してかカラスが飛び立つ。その羽音につられるように何気なくカラスがいた場所をちらりと見て、三成は足を止めた。
2753小学二年生の三成は、いつもの通学路を外れて大きく遠回りして帰っていた。時折、家に帰りたくない日はこうやって遠回りする。
昼過ぎから降り出した雨は、下校時刻に合わせるようにみぞれ混じりになっていた。三成は傘をさしてうつむきかげんにとぼとぼと歩いていく。
遠回りしたところで、いつかは家にはついてしまう。あと5分くらいだろうか。
気が重くなった三成の視線の端に、不意に動くものが入ってきた。気になって顔を上げると、目に写ったのはゴミ捨て場と、そこに群がる数羽のカラス。
ゴミ出しルールを破って出された生ゴミでも漁っているのだろう。そう考えつつ三成が歩いていくと、近付いてきた人間を警戒してかカラスが飛び立つ。その羽音につられるように何気なくカラスがいた場所をちらりと見て、三成は足を止めた。
凪子 nagiko_fsm
MAIKING【さこみつ】クロツルバミノヨル支部に出してるさこみつ現パロ怪盗×刑事の続き。さこみつだけど左近の元カレが伏犠で、今回は元カレ登場。でもさこみつ。
前の話はこれ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15203899#3
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16302322#3
クロツルバミノヨル 今夜も厄介な案件に頭を抱えつつ、なんとか残業を終えて帰路につく三成。寒い真冬の帰り道に、いつものように足が向いたのは左近が営む小料理屋だ。
ほかほかの白いご飯と、優しい味の手作り惣菜と、熱い味噌汁で身体を温めたい。
時刻はもうラストオーダーの九時半をとうに過ぎているのだが、疲れた頭にはそんなことは全く無い。店の前まで来て暖簾が仕舞われているのを見て初めてそのことに気付いた三成は、軽くため息を漏らした。
「左近の……味噌汁が……」
しかし、暖簾は出ていないものの店にはまだ明かりが灯っている。入り口の引き戸に手をかけると、鍵はかかっていない。そのまま戸を開ければ、中には一人だけ先客がいた。
左近はその先客の隣に腰掛けて、ゆったりと二人で酒を傾けているらしかった。
3331ほかほかの白いご飯と、優しい味の手作り惣菜と、熱い味噌汁で身体を温めたい。
時刻はもうラストオーダーの九時半をとうに過ぎているのだが、疲れた頭にはそんなことは全く無い。店の前まで来て暖簾が仕舞われているのを見て初めてそのことに気付いた三成は、軽くため息を漏らした。
「左近の……味噌汁が……」
しかし、暖簾は出ていないものの店にはまだ明かりが灯っている。入り口の引き戸に手をかけると、鍵はかかっていない。そのまま戸を開ければ、中には一人だけ先客がいた。
左近はその先客の隣に腰掛けて、ゆったりと二人で酒を傾けているらしかった。
凪子 nagiko_fsm
DONE【さこみつ】冬は湯たんぽ殿のために湯たんぽを用意する左近の話。冬のある日の佐和山主従。
【さこみつ】冬は湯たんぽ 日暮れの早い冬の夜。
日中ずっと降っていた雪は止み、澄み切った空には真ん丸な月が昇っていた。降り積もった雪が世界を白く染め、その反射で外は存外に明るく見える。
石田家筆頭家老の島左近は、その日に主から言い遣っていた仕事を全て終えると、燭台を手に三成の屋敷の廊下を歩いていた。もう一方の手には、布を巻いた大きな陶製の容器を抱えている。空気は突き刺さるように冷たく、吐く息は白い。
主のいない暗い部屋の前にたどり着くと、左近は襖を開けて中に入る。
部屋の隅にある灯明皿に燭台から火を移すと、同じく火鉢にも火を移してから燭台の火を消す。
火鉢に置かれた炭が赤々と燃え始めると、周囲がほんのりと暖かくなる。左近は部屋の隅に畳んであった布団を持ってくると、火鉢の近くに敷いた。
2264日中ずっと降っていた雪は止み、澄み切った空には真ん丸な月が昇っていた。降り積もった雪が世界を白く染め、その反射で外は存外に明るく見える。
石田家筆頭家老の島左近は、その日に主から言い遣っていた仕事を全て終えると、燭台を手に三成の屋敷の廊下を歩いていた。もう一方の手には、布を巻いた大きな陶製の容器を抱えている。空気は突き刺さるように冷たく、吐く息は白い。
主のいない暗い部屋の前にたどり着くと、左近は襖を開けて中に入る。
部屋の隅にある灯明皿に燭台から火を移すと、同じく火鉢にも火を移してから燭台の火を消す。
火鉢に置かれた炭が赤々と燃え始めると、周囲がほんのりと暖かくなる。左近は部屋の隅に畳んであった布団を持ってくると、火鉢の近くに敷いた。
凪子 nagiko_fsm
DONE【さこみつ現パロ】もう一度君と(改訂版)ピクシブにあるやつの三人称視点バージョン
本にしたものにはこれの後日編が少し入ってます
【さこみつ現パロ】もう一度君と(改訂版)「俺には前世の記憶があるのだ」
などということを真面目な顔をして言えば、頭がおかしいと思われるだろうから口にしたことはないが。
石田光也には前世の記憶がある。同じ読みの石田三成という名前の戦国武将だった前世の彼は、関ケ原の戦で徳川家康に負け、捕縛された上で斬首された。謂わば歴史の負け組だ。
しかし、光也にとってそんなことは今やどうでもいいことだ。己の信念のもとにやるべきことをやった。そのことに悔いはない。
だが、たった一つだけ心残りがある。それは、三成が当時の禄の半分を与えて招いた同志であり、想いを通わせ合った半身でもある島左近のことだ。
前世の記憶が蘇ったのが小学三年生の頃。それから、もしかしたら同じように転生しているかもしれない愛しい左近を、光也はずっと探し続けていた。
15250などということを真面目な顔をして言えば、頭がおかしいと思われるだろうから口にしたことはないが。
石田光也には前世の記憶がある。同じ読みの石田三成という名前の戦国武将だった前世の彼は、関ケ原の戦で徳川家康に負け、捕縛された上で斬首された。謂わば歴史の負け組だ。
しかし、光也にとってそんなことは今やどうでもいいことだ。己の信念のもとにやるべきことをやった。そのことに悔いはない。
だが、たった一つだけ心残りがある。それは、三成が当時の禄の半分を与えて招いた同志であり、想いを通わせ合った半身でもある島左近のことだ。
前世の記憶が蘇ったのが小学三年生の頃。それから、もしかしたら同じように転生しているかもしれない愛しい左近を、光也はずっと探し続けていた。
凪子 nagiko_fsm
DONE【さこみつ現パロ】先輩刑事と新人刑事【さこみつ現パロ】先輩刑事と新人刑事 春。4月と言えば出会いの季節。
ここ、佐和山署刑事課にも新人刑事が異動してきた。
「それでは彼の教育係は島君に任せるよ」
課長に指名された島左近は「まあ、任せてくださよ」と軽い気持ちで返事をした。
………の、だったが。
初日にして左近は早くも後悔しかけていた。
この新人、愛想が悪すぎるのである。
石田三成、K大院卒で警察学校主席。
何をやらせてもそつなくこなし、身体能力も高い。
しかし、ぶっきらぼうでそっけない。にこりともしない。
「綺麗な顔が台無しですよ?」
もっと笑って? と左近が言ったら、物凄い目で睨まれた。
なまじっか顔が整っているだけに、その迫力は凄まじかった。
そして、配属から一ヶ月も経ったころ、二人に大きな仕事が舞い込んできた。
4790ここ、佐和山署刑事課にも新人刑事が異動してきた。
「それでは彼の教育係は島君に任せるよ」
課長に指名された島左近は「まあ、任せてくださよ」と軽い気持ちで返事をした。
………の、だったが。
初日にして左近は早くも後悔しかけていた。
この新人、愛想が悪すぎるのである。
石田三成、K大院卒で警察学校主席。
何をやらせてもそつなくこなし、身体能力も高い。
しかし、ぶっきらぼうでそっけない。にこりともしない。
「綺麗な顔が台無しですよ?」
もっと笑って? と左近が言ったら、物凄い目で睨まれた。
なまじっか顔が整っているだけに、その迫力は凄まじかった。
そして、配属から一ヶ月も経ったころ、二人に大きな仕事が舞い込んできた。
takatowasi
DONEお題のやつその2 現パロ光鹿シャチの抱き枕 夕食後のひと時。
リビングのソファでゆっくりテレビを観ていた鹿介に光秀が隣に座って話し掛けた。
「今度休み取れたから旅行に行けるぞ。鹿介」
「ほんと?よっしゃ!温泉行こう、温泉!」
昨日、温泉旅行二人で行きたいなと、たまたま旅行番組を観ていた鹿介からお願いされた光秀は、その願いを叶える為に早々に休みを取って願いを約束に変えた。
光秀は誰かとの会話の内容をしっかりと覚える位に記憶力が良く、特に鹿介との会話の内容は完璧なまでに覚えている。
「光秀は絶対俺の言ったこと忘れないよなー。俺なんてたまに昨日の昼飯忘れるのに」
「お前は忘れっぽいからな。ちなみに昨日の昼はきのこの和風パスタだったぞ」
光秀と旅行に行ける事に鹿介は素直に喜ぶ。
2369リビングのソファでゆっくりテレビを観ていた鹿介に光秀が隣に座って話し掛けた。
「今度休み取れたから旅行に行けるぞ。鹿介」
「ほんと?よっしゃ!温泉行こう、温泉!」
昨日、温泉旅行二人で行きたいなと、たまたま旅行番組を観ていた鹿介からお願いされた光秀は、その願いを叶える為に早々に休みを取って願いを約束に変えた。
光秀は誰かとの会話の内容をしっかりと覚える位に記憶力が良く、特に鹿介との会話の内容は完璧なまでに覚えている。
「光秀は絶対俺の言ったこと忘れないよなー。俺なんてたまに昨日の昼飯忘れるのに」
「お前は忘れっぽいからな。ちなみに昨日の昼はきのこの和風パスタだったぞ」
光秀と旅行に行ける事に鹿介は素直に喜ぶ。
takatowasi
DONEお題のやつその1 現パロ就鹿エレベーター「今日の鍋何味にする?」
「ふむ…塩…だな」
「シメは?」
「ラーメン」
「ん、わかった」
買い物を終え、他愛もない会話をしつつ元就と鹿介の二人はエレベーターに乗り込む。
ボタンを押してる鹿介の横で元就は、エレベーター内の監視カメラが新しいのに取り替えられているのに気付いた。
「ようやっと変えよったか」
「ん、何?あ、やっと変えたのかこれ。全然カメラとして機能してなかったもんなこれ」
以前より壊れているから早く取り替えろとは住人から訴えはあったものの、中々管理人が動かなかったものだから半ば諦めていたが、これで少しはセキュリティも上がるなと二人は安心した。
「鹿介」
元就に呼ばれて鹿介は元就の方を見ると、元就がちょいちょいと自分の横へ来いと誘導している。
919「ふむ…塩…だな」
「シメは?」
「ラーメン」
「ん、わかった」
買い物を終え、他愛もない会話をしつつ元就と鹿介の二人はエレベーターに乗り込む。
ボタンを押してる鹿介の横で元就は、エレベーター内の監視カメラが新しいのに取り替えられているのに気付いた。
「ようやっと変えよったか」
「ん、何?あ、やっと変えたのかこれ。全然カメラとして機能してなかったもんなこれ」
以前より壊れているから早く取り替えろとは住人から訴えはあったものの、中々管理人が動かなかったものだから半ば諦めていたが、これで少しはセキュリティも上がるなと二人は安心した。
「鹿介」
元就に呼ばれて鹿介は元就の方を見ると、元就がちょいちょいと自分の横へ来いと誘導している。