そんなときに出るもの 忙しかったのだ。
朝から原因不明のエラーでシステムに不具合が出るし、司令室のスタッフが風邪を引いて寝込んでるし、なぜかこんなときにコーヒーのサーバーも壊れるから、普段の息抜きまで奪われていた。
「神司令、次は」
声をかけてくるのは自分の優秀な秘書で、細かく言わなくてもこちらの思惑をすぐ読んで動いてくれるから助かるが、終了の報告を受け取る間もないほど次の指示を考えないといけないのは、ゲッター1の修理と渓の負傷が重なって人手が足りないからだった。
「ゲッター1は」
「大丈夫です、部品は足りてます」
冷静に返す口調を聞いて「急がせろ」と答える。
メインのマシンが動けない状況など、システムの不具合と並んでタワーにとって大きなダメージとなる。
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