ふたりで(∞)第四部 ―最終話―
夢。
真っ白の空間。扉がひとつ浮かぶ。手のひらを当てる。扉を押し、開ける。向こう側、小さく人の後ろ姿が見えた。迷うことなく飛び込む。そこで目覚める。いつも、いつも。
悪い気分ではない。多分、いい夢なのだと思う。
◆◆◆
刻まれた皺が物語る。幾度も冬を越してきた。
吐く息は白い塊となり宙を舞う。触れた肌は冷たかった。だが、交わるにつれ、流れる汗が熱い、触れる肉体が熱い、ふたりの吐息が熱い、貴方の視線が熱い、俺の視線も熱い。流れ出る体液はどちらのものか分からなくなる。快楽に溺れる。貴方も俺も[[rb:熱 > ねっ]]される。その熱で身体はとろとろに溶け交わり混ざり境目はなくなる。そして、ひとつになる。
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