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    海老(小説)白玉(絵)

    スタゼノ好きの海老(小説)とゲン千好きな白玉(絵)の二人です。管理は海老がしてます。

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    折角の「すみスゼ」なので発掘したモノを公開。
    短文ですが、どうぞ。ヒントは二人の誕生日を足した数字二桁です。

    #小説
    novel
    #ドクスト
    docsto
    #スタゼノ
    senxen

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    DONE深夜の割増(赤安)その日もまた、降谷は疲れていた。
    黒尽くめの組織のバーボンとしての任務、喫茶ポアロの店員としての勤務、そして警察庁警備局警備企画課としての業務が重なりまさに分刻みの一日を過ごした降谷は、帰る力も無く深夜の霞ヶ関の路肩に車を駐め仮眠を取る他なかったのだ。
    ここから自宅まで大して遠い訳でも無いが、毎日一人では抱えきれない程の仕事をこなし、帰宅して明日を迎えればまた同じような違う日々が続いていく。彼に取ってこのひとときの仮眠は、仕事を終えたというスイッチを真っ先に切る役割を果たしていた。
    そんな彼に、今日は普段と異なる出来事が。
    こんこん、と助手席側の窓を叩く音。人の指だ。浅く眠っていた降谷はその音でぱちりと目を覚まし、音を鳴らした主を見やる。深夜見回っていた警察官か、はたまた仕事場の人間か。しかしその予想は大きく外れ、降谷を驚かせた。
    深夜の冷たい風にふわりと揺れる黒い癖毛。暗闇でも光を集めて見せた新緑のグリーンアイズ。身をかがめて覗き込んだようで、普段と異なる黒いキャップのつばがコンと音を鳴らして窓にぶつかった。
    「やあ」
    「赤井…」
     何故お前がここにいる、何故碌な変装もせずにいる。何 2554

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    DONEベレトの眷属にならなかったディミレトの幸せについて考えた、二人の約束についてのお話です。転生を含みます。【約束の果てに 1−2/2】

     肌を刺すような冷気に意識を呼び起こされ、ディミトリは酷く重い瞼をとろとろと持ち上げた。次の節に跨がる夜更けのことである。まだ夢心地であるような、霞がかる天井を暫く見上げ、はたはたと音がする方へと目を向ける。はたはたと、青いカーテンが靡いている。窓が――開いている。そこから満点の星空が見え――しかし綿雪が降る不思議な夜だった。窓から入り込んだ雪が床に白く積もっていた。
     いつからそうしていたのだろう。開け放たれた窓の前に佇むベレトは静かに夜空を見上げている。
     雪明かりに照らされて滑らかな輪郭は陶磁器のように白く、髪の一筋一筋が、エメラルドの瞳がまるで星を孕んだようにキラキラと煌めいている。いつもは黒揃えの衣装を好んで身に着けているが、今夜は雪のような白衣である。群青の裏打ちと金色の刺繍が施された外套は、ディミトリが誂えさせたものだった。
     白衣の衣装はニルヴァーナで陣頭指揮を執っていた頃の――大司教として大聖堂に佇んでいた頃の姿を思い起こさせる。ディミトリは彼が時折見せる神秘的な美しさにたびたび目を奪われることがあった。聖書やステンドグラスに描かれた神 6061

    zeppei27

    DONEマーカス、君とはもっといろいろ話ができると思っていたのに!横浜貴賓館関係メンバーでワイワイしたい!マーカスのお悩み相談会に、刀が伊賀七とサトウと取り組む話です。諭吉は最後に登場します。

    >前作:影遊び
    https://poipiku.com/271957/10694953.html
    >まとめ
    https://formicam.ciao.jp/novel/ror.html
    ありふれた椿事 世界は広い。日々の生活に追われていると、目先の環境しか考えられないものだが、その目先をどんどん遠くに伸ばしてゆくとやがては海を出て、そうして別の国にとたどり着くのだから面白い。自分は日本のどこか、ではなく世界のどこか、に暮らしているのだと唐突に思い当たって驚かずにはいられない。隠し刀も、福沢諭吉に出会うまでは自分の住む陸地のことを考えるので精一杯だった。だからこそ、自分の片割れを見つけることができなかったとも言える。
     理屈はすんなりと飲み込めた。さりとて日常生活の中で異国に想いを馳せることはまだまだ少ないのが世情で、時折異国のものを見かけ、異人を目にして、ああ世界は広いと想起される程度のことである。ある意味自分よりも、尊王攘夷を唱える志士たちの方が世界を実感していると言えよう。忌み嫌う人間の方が高い意識を抱いているというのは皮肉な話だった。
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