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    ヘルツ

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    菊菊!深夜テンション!!!あとリハビリ

    #菊菊
    #キクバニア

    幼い頃、父上は戦場に行った。
    幼い頃に見た父上の記憶は霧がかったように忘れしまった。顔も声も手を繋いだ感触も全て思い出せなかった。母上は小さい頃の思い出だから覚えていないのも仕方ないと言っていましたが、幼い私にとって寂しいものだった。

    一三歳の誕生日を迎えてすぐのこと、父上の訃報を聞いた。母上は泣き崩れ一時期にはご飯も食べれなかったのだった。そのあと、父上の遺品も私たちの元に届いた。それは、錆びれ折れた父上の刀と少しひび割れた赤結晶の耳飾り。これを見ても父上を思い出すことは私には出来なかった。

    母上は錆びれ折れた刀を蔵にしまい、赤結晶の耳飾りをお守りのように肩身離さず待っていた。父上の形見と一緒いたいのだと言う。そのせいか、いつも優しい母上が何かが壊れたかのように泣き出すのは日常茶飯事へと変わってしまった。

    数年が経つと私も大人びて来た。父上の記憶も思い出せぬままここまできてしまったことを私はひどく悔やんだ。

    なぜならその日、私の元に来たのは赤紙。母上は狂ったように泣いていた。きーん耳鳴りがする。これが現実なのか、はたまた夢なのか。目の前が歪んだような気がした。戦争はいつになったら終わるのか、私は生きて帰って来れるのだろうか。私に明日がくるのだろうか。冷や汗が全身から噴き出た。

    私も父上の元へ行くことになってしまうのだろうか
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    みかんの自爆

    DOODLE菊菊で神社の祭り
    祭りで出会ったあの子<白菊目線> 
    「兄上…どこですか…?」
    兄上とはぐれて迷っているといつの間にか森の中にいた。そこには狐の面を被った少年がいた。私はその不思議だけどどこか儚い君に一目惚れした。
    急にその子が手を繋いで走り出した。その子は振り向かない。私は少しだけでも振り向いて欲しくてたくさん走りながら話した。
    そのまま走って数分後、その子が指差した先には兄上がいた。
    私はそのまま走り出し、兄上の方へ。
    「ありがとう」
    そう言おうと思って後ろを振り向くがいない。
    その日から今までの祭りの日は毎回訪れるけど、その子を見たことがない。
    <黒菊目線>
    木の上で祭りを眺めていた時、迷子になっている奴がいた。そのまま放っておいて行方不明になっても面倒だと思ってそいつの前へ出てみた。そのまま俺はそいつの手を掴んで走った。人を上手く避けてぶつからないように。その間そいつは色々話しかけてきた。少し戸惑いながら走り続けた。そいつの連れらしきが見つかった時、立ち止まって指をさした。そいつが連れの方へ走っていくのを見た後、俺は即座にそいつの視界から消え去った。今もそいつが祭りへ来ては俺を探していることを知っている。俺も長年ここに来ているそいつのことが好きなのかもしれないけど。妖狐の俺とお前が結ばれるとこの神社に悪いことしか起きなくなってしまう。それを避けるためあえてお前の前に出ないようにしてる。いつかお前の前に出れる日が来るといいな。
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