新レオドン前提の真ん中組○徹後のドナちゃん2個セット新亀ver
通りかかったのはほんとに偶然だった。
ごしゃって何かが潰れる音と呻き声。
その音が自分も身に纏っている甲羅が地面を擦れたものであること、聞こえた此処がドナテロが作業する際に使っている部屋だということ。
それから予想できることは容易で、ラファエロは深い溜息を吐いてその扉を開いた。
「ベッドの方がよく寝れるんじゃねぇの」
地面に転がったままのドナテロは、誤魔化すように笑っている。
「いやぁ、ようやく完成したからちょっと寝ようと思ったんだけど」
半端に開いたままの足がうっすらと痙攣をしていることから、立ちあがったところで長時間座りこんでいたせいで力が入らなかったのだろう。
最近姿を見ないなと思ってはいたので、いっそそのまま地面で気絶してないだけマシな方なくらいだ。
「……で?」
「…先生に頼まれてたもの作ってたら時間忘れちゃって、ちゃんと反省はしているよ」
反省してるならもう二度とやらない筈なんだけどな?そんな表情はちゃんと伝わったのだろう、いつもの不遜な態度は身を潜め拗ねたように目を逸らす。
こんな風に作ってもらったって先生も苦い顔をするだけだろうに、いつだって気付いたころには後の祭り。
ドナテロの場合夢中になると周りが見えなくなる癖も相成って余計負の連鎖になっていることは、ラファエロよりも遥かに頭の良い彼が気付いていない筈もないのに。
「レオナルド呼んできてやる」
「えっ!?ちょっと、休めば歩けるようになるし大丈夫だって!」
「ああ、大丈夫だろうな」
つまり、わかっててやってるってことなら、遠慮はいらない。
「説教されるくらいの体力は残ってんだろ?」
どうせ言ったって聞かないんだからこっちが疲れるだけだ、そんな労力は有り余ってる誰かに任せればいい。
なおも言い縋ろうとする声を無視してラファエロは扉を閉めた。
アイツが先生の部屋にいることは既に知ってる、呼びに行ってる間なんとか動けるようになって逃げられるようならそれはそれでいい。
どうせ事情を聴いたレオナルドが逃がす筈がないし、後は好きにしてくれ。
実際レオが着いた頃にはそのまま床で寝てそう