Re:プロローグ――今度は……くんと同い年がええな
――同級生やったら、ぼくら絶対仲良くなってへんけどな
春の温かい風が頬を撫でた時、そんな会話がふと頭の中に浮かんできた。なんやこれ? えーと……あ、そうそう。今日見たヘンな夢のやつ。
全く見覚えのない所。俺に縁の無いような、うららか~な庭みたいな所で誰かと喋っている夢だった。その相手の名前を何度も口にした気がするのだが、目が覚めたらすっかり忘れてしまった。
覚えているのは、薄桃色の花。丸い後頭部にちょこんと乗っかっていたのが可愛くて……。いやだから誰の後頭部やったんやっけ。どうもぼんやりする。ま、春やし仕方ないか。
呑気に構えているが、実際のところ俺は大問題に直面していた。
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