無題夏羽と勇翔はいつも仲良しの同僚だった。軍人として毎日頑張っている二人は、周りからの印象も良かった。秘密はお互い隠さず、いつも仲良し。特に歳上として勇翔の世話をしている夏羽は、周囲の憧れの的だった。勇翔も夏羽の言うことをよく聞く、とても良い子だった。
ある日の夕方、部屋にいた夏羽は勇翔の腕をふと確認した。
「(あれ、こいつの腕…なんでこんな黒のリボン?みたいなものをつけてるんだ)」
袖口から見えた勇翔の腕には確かにシルクに近い質感の布が見えていた。不思議に感じた夏羽は特に気にせず、勇翔に質問をした。
「なんで腕にそんなものをつけてるんだ?」
それを聞いた勇翔は微笑みながら、答えた。
「今は秘密です。きっとびっくりすることですよ!今は気にしないでください」と。
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