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    あいりktdk

    勝デ

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    あいりktdk

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    プロヒ設定。
    匂いで関係がバレる話なんですがなんのこっちゃって感じなのでなんでも大丈夫な方…
    上鳴くん友情出演です。

    シャンプー「かっちゃーん!」
    「あー?」
    「ごめーん!シャンプー切らしちゃったー!」

    風呂から上がったばかりの出久が脱衣所から顔を覗かせ申し訳なさそうに謝っている。

    「僕今から買ってく」
    「棚の上にあんだろ?」

    ソファに座りながら返事をする勝己の言葉に嬉々とした声が響く。

    「へ?わあ!本当だ!って買っておいてくれたんだ?」
    「一昨日。少ねぇなって、ストックもねぇし買っておいた。」
    「さすがかっちゃんだ…!」
    「つうか、てめぇの役割だろーが!忘れんなやクソがっ!」

    雄英を卒業してすぐに恋人として同棲を始めた2人は新人プロヒーローとして活躍している。
    もちろん、恋人だということ、同棲していることは世間にも内緒だ。
    知っているのは2人の憧れのオールマイトのみ。
    忙しい毎日の中、家事の役割分担は半々。
    生活用品の買出しは出久が担当しているが極たまに忘れていることがあるのでそれを勝己は見逃さずフォローしている。
    ちなみに勝己は完璧に役割をこなしているので出久は頭が上がらないでいた。

    「このシャンプーにしてから僕あんまり髪爆発してない気がする。かっちゃんどう?」
    「あ?てめぇはいつも爆発しとンだろーが。ナード頭が」
    「…ナード頭…」
    「別に特にこだわりはねぇしてめぇがいいっつうんならいいんじゃねぇの?」
    「…うん!」

    風呂上がりのほくほくとし表情で勝己の横に座り髪を拭きながら今日もお疲れ様と声をかければああ、と小さく返ってくるその声に小さな幸せを感じる出久。
    髪を乾かせや、とすぐに小言を言われるがこれさえも愛しい。
    とても大切な時間だ。

    「明日久しぶりに上鳴君とチームアップだね!」
    「あ?ああ」
    「かっちゃんは一昨日呑み会で会ってるけどチームアップは久しぶりじゃない?楽しみだなー!」
    「ンなことより髪を乾かせっつとんだろうが!」
    「ごめん!だって幸せなんだよ!」
    「ハァ?」
    「かっちゃんとこうやって過ごす時間!」
    「………キメェ」
    「へへ…」

    自然と口角が上がってしまう。
    幼馴染みだった2人。
    一時は大きく拗れてしまったけれど今はお互いがお互いを必要として生きている。
    手を合わせて隣で歩いて行きたいと。
    出久の嘘のないその小さな笑顔にふと愛しさが湧き上がってくる勝己。
    ああ、絆されている、と頬にぴたりと触れる指。
    かっちゃん?と不思議そうに自分を見る瞳にさらに込み上げる想い。
    欲望が抑えられなくなるから勘弁して欲しい。
    とは裏腹にそのまま押し倒される出久の体。

    「…髪乾かしてないよ…?」
    「さっさと乾かさねぇからこうなる」
    「ソファ濡れちゃう…」
    「もう遅ぇわ」
    「かっちゃんのスイッチていまだによくわかんないや…」
    「ハッ!ナードには一生わかんねーよ…」

    得意げな顔が近付いてきてそのまま2人は唇を重ねた。
    握り合う手から伝わる熱にそれだけで溶けてしまいそうで。
    溢れてくるどうしようもないこの深い愛情に身を委ねる。
    温もりは朝まで続いた。

    ―――

    「緑谷ー!久しぶりぃ!爆豪も!」
    「ついでみてぇに言ってんじゃねぇ!アホ面!」
    「カッチャンにはつい3日前会ってんじゃん!」

    上鳴が所属する事務所から依頼があり本日は3人で行動を共にすることになる。
    出久は久しぶりに会うが勝己はまあまあの頻度で会うためケッと学生の頃と変わらぬ態度を見せた。
    上鳴の他に切島、瀬呂ともよく呑みに行く仲間になったのには勝己自身驚いてはいるが悪くはないと思っている。

    「上鳴君!本当久しぶりだ〜!」
    「な〜!でもこないだテレビで活躍見たぜ!?さすがの連携プレイだったな!2人!」

    かっこよかったぜ!とグッドポーズを見せる上鳴に笑顔を見せる出久。

    「あはは、恥ずかしいや…!僕も上鳴君の活躍はいつもかっちゃんからたくさん聞いてるよ!」
    「オイ!」

    思わず口が滑ってしまう。
    そう、同棲、恋人だということは内緒にしているのに。

    「爆豪から?本当仲いいよなー?2人!」
    「あ、はは」
    「ていうか、なんかさ、爆豪と緑谷、なんかおんなじ匂いすんね?」

    上鳴はこういう時勘が鋭い。

    「へっ!!!?」
    「はあぁああいぃ!?しねぇだろ!?どう考えたって!!」
    「いやいやいや、するって。なんかこう爽やかな感じの匂い!」
    「いいいやぁ上鳴くんっ!おんなじシャンプー使ってるわけじゃないんだから〜あはは」
    「………」
    「………」
    「………あ………」

    時すでに遅し。
    慌てふためく出久の言葉で察した上鳴があ〜〜とニマニマしながら2人を見ている。
    勝己は拳を握りクソナードがぁ…とワナワナ身体を震わせながら出久を睨んだ。

    「あああああのっ!ごめんっ!かっちゃん!」
    「仕事に支障が出るからっつて公表しないでおこうっつたのはどいつだ?!アァ!?アホ面なんかにバレたらそっこーで言いふらされんだろうが!?」
    「いや、酷くね?それ。つうか、お前ら2人が同棲してることなんて俺らA組のみんなは全員知ってるよ?あと爆豪も今普通に自分で暴露してんじゃん?」

    「「え?」」

    上鳴の言葉に2人して目が点になるのだった。
    それからすぐに2人は恋人であること、同棲していることを公表したのだが、snsでは「やはり」やら「知ってたー」などの言葉が多く大きな混乱が起きることはなかった。

    おわり
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