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    ひより

    @sucre00907718

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    ひより

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    ご都合主義満載🌟👻
    みんな生きてるぜ〜時代もみんな一緒ハッピー笑
    細かいことは気にしないなんでも許せる人向け。書きかけ。続き書きたいけど〜やる気スイッチがない〜尻叩くためにポイしてみる。

    タイトル考えるの苦手。未定嫌々付き合わされた仕事がようやく一区切りを迎え2日ぶりにアパートに帰ることができた。
    ポストから何通かの手紙を出して部屋へと向かう。がらんとした空間にあるのは必要最低限のものだけ。ギシギシと煩い椅子に腰掛けて郵便物をチェックする。
    よくあるような郵便物の中にやたらと目立つ封筒を見て自然とため息がでた。どこで知ってくるんだが、気持ち悪いと悪態をつきながら破り捨てる。でも久々に見たなと少し安堵した自分がいた。

    ベット下のケースからどこにでもありそうなナイフを取り出した。最高の状態で使えるように手入れは怠らない。それでもあの衣装を着てナイフを握ることはなかった。
    飽きてしまったと言えば違うのだろうけど、ルーティン化された世界で何度も殺めたのを思い出すだろうからか。それとも奴がいないからだろうか。脳裏にちらつく笑顔につい舌打ちをする。
    違う、そう言うのじゃない。それは、あの時終わったはずなんだ。終わらせた、はずだ。
    ふーと息を吐いて冷たい空気を吸い込む。冷静になれ、そういうのは得意だろ?
    タフクロス越しのナイフが顔を覗かせると自分と目が合う。ちょっとは素直になれば?なんて話しかけているようだった。
    どうやら相当疲れているらしい。早々に切り上げて寒々しいベッドに丸まって目を閉じる。


    ぐるぐる回り始める思考に目眩がした。寝れないじゃないか。
    あの頃を閉じ込めれば閉じ込めるほどこじ開けてくるのだ。楽しかったあの頃。慣れてしまった生活。そして唯一、心を許してしまったヤツ。気が合うと思った、一緒にいるのが心地よくなってしまった。ずっと続く世界だと思ってた。認めたくない。素直になんて、なるもんか。あの時この気持ちは捨てたはずだから。あの頃には帰れないから。
    ごちゃごちゃ考えを巡らせるのは好きではない。それが殺人のシナリオなら別だ。自分の感情に折り合いをつけるのは凄く苦手だ。
    そもそもあの邪神のせいじゃないか。壊すだなんて言っておきながら、僕らはあっさりと元の世界に混ざって。
    あの世界から何年経つかなんて忘れてしまうくらいに自然に。いつものように朝を迎えて自然と暮らしていけるくらいに。ただ一つ違うのは
    事件なんて最初から"起きていなかった"こと。
    戻された世界には、何もない。かつて活躍した自分の痕跡も実績さえも残されていなかった。ゴーストフェイスとしての注目もジェド・オルセンの活躍も。ただただ、フリーの記者として小さな記事を書く自分しか残っていない。
    ならば初めからまたやり直そうと思ったが引っかかった。全く同じシナリオをなぞるのはゴーストフェイスなのか?と。
    戻された直ぐは何も残されていない事実に狼狽した。それならここは都合の良い世界で実は死んでいる。次の朝目を覚ますことはないんだと思っていた。それでも時は過ぎていくばかりだった。ようやく諦めた頃、一通の手紙で自分の立っていた地面が崩れていった。

    差出人は思い出したくない人物からだった。
    こちらの情報などなにも知らないはずだから余計に不気味で、不思議だった。
    今では超有名スター。テレビをつければ見ないことなどない。今の若者なら誰でも聞いたことがある名前だろう。
    画面越しでも伝わる光り輝く世界にいるアイツが一体何のために。
    彗星の如く現れた新人は全てを奪ったという。
    皆、AllKillの天才と彼を呼ぶ。マネージャーと共に飛ぶ鳥を落とす勢いで世界まで上り詰めて行った。怖いものないだろう二人組はどこまでも駆け上がり輝いていく。眩しい。一方で今の僕には何もない。代わり映えのない日常を生きて腐っていく自分。惨めだ。

    かき乱される心が痛くて苦しくて何もかもが嫌になった。綺麗な封筒も気がつけば細かい破片になってあちこちに散らばっていた。
    あんな思いはもう二度としたくない。また、溺れないために。かつてのゴーストフェイスに戻れるように。

    その日から何通も届く手紙から逃げる生活に変わっていったのだ。
    でももう3年くらい経つのか。よくやるよ、本当に。居場所なんて言ってもないのに。明日は朝一で引っ越しをしよう。しばらく仕事はないしいいタイミングだろう。やり直そう。段々と沈んでいくような感覚に逆らえず、微睡んでいった。
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