第五話 異世界に来たが男女の扱いが揺らいでる 途中 人魚は一途という言葉を知っているだろうか。
俺の世界にある人魚姫の物語が愛する王子を殺せないせいで自らの命を絶ち泡になった悲恋。どうにも純愛主義者ともいえる人魚が多いらしい。
いや、アズール先輩の家族の事情もあるように、最近は一生に一度の人、もしくは人魚を愛するということはなくなってきたようだと思っていた。
でも違うんだ。
原作世界はそうかもしれないけれど、この世界は男女の差が激しい世界。男性が貴重な存在で大切に扱うから、一途なのは女性の人魚とそう決められているらしい。
だからだろうか、何故か今の俺はアズール先輩に呼び出されVIPルームでモストロ・ラウンジで働いていそうな男性の服をいろいろ見繕われている。
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