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    kurono_tor1

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    kurono_tor1

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    ⚠︎注意
    バレー部パロディ
    独自設定
    多分ヒト
    まだ何も始まってない
    そのくせして突然終わる

    すりみ女子組の部活パロみて〜んだわ セッターの手から離れたボールが柔らかな曲線を描く。いっそ清々しいくらい捻りのないオープントスだった。速さも小難しいテクニックも必要ない、純粋な才能だけを高々と掲げるような、そんなボール。
     コートはすでに動き始めていた。軌道を読んだネット際のブロッカーたちが、ごちゃっとレフトにまとまって並んいる。バレーボール専用の、凝った装飾のシューズが規則正しいステップを踏んでネットに迫る。アタックに備えた敵チームが緊張で息を詰める。ボールは上へ上へと昇り、最も高い位置についた時、ほんの一瞬動きを止めた。ゆったりと助走を踏んでいたエースが誰よりも素早く高く飛び上がり、そしてしなやかに腕を振る。

    ピピーッ!

     一際長くホイッスルが鳴った。





     強い西日の差す狭い部室の中で、フウカは少しだけ手を止めてため息をついた。狭くて締め切られた部室はまだ少しだけ昼間の熱を残しているが、外から飛んできていた運動部の掛け声はいつの間にかすっかり聞こえなくなっている。ふと外を見るとキャップを被った野球部員がトンボを持ってダラダラと走っていた。もうそろそろ先生たちに帰宅を促されるような時間だ。なんとなくで始めてしまった整理整頓が思いの外長引いてしまったせいで、選手たちのトレーニング終了時間は大幅に過ぎている。薄情な彼女たちはせっせと部室の掃除をするマネージャーのことなんて忘れてもう家に帰ってしまっただろう。最も、そうするように言ったのは数時間前の自分なのだけど。

     フウカはこの高校の女子バレー部の、唯一のマネージャーだった。戦績は地区抜け常連、県大会なら初戦敗退、運次第ではトーナメントを2回戦で敗退。公立校としては強いけど、私立高校に楯突けるほどの技術も人員もない。チーム内で特別上手い数人が無理やり周りを引き上げて勝ちをもぎ取るような、典型的なエース依存のチームだ。そのウダツの上がらないチームのマネージャーなんかをやっているのは完全に悪い成り行きだ。今のこの、どうしようもない状況のように。フウカはまたひとつため息をつく。古いボールに使い古しの横断幕、それから用途不明の箱。整理整頓をするつもりが、室内は前よりもずっと散らかってしまっている。
     そもそも高々狭い部室の整理整頓如きにこんなにも時間をかけることになった原因といえば、自分の知らないボールやネットが棚の奥から溢れて出てきたことだった。どうやらこの部室は古くなった備品の引き継ぎが上手くできないまま今日まで来てしまったらしい。転がり出てきたネットは穴あきで、アンテナは片一方、ボールカゴは骨が飛び出ていた。奥の方に押しつぶされ隠れていたボールに至っては今の試合球から規格が2個ぶん古い。四角い布を噛み合わせるように作られたデザインのバレーボールは今時練習にだって使えない。あるだけ無駄である。それでもなるべくは綺麗に仕分けたつもりだったのに、部の歴史は思いの外長く重かった。掘り返しても掘り返しても古い物ばかり出てきてキリがない。これでは部室が狭いと文句が出てくるのも仕方がないだろう。部室の変更を生徒会に求めて却下されたのは記憶に新しい。そもそもがこちらの管理不足なのだから仕方のない話だ。
     物を捨てるのだって簡単じゃないから、部室の片隅にはガラクタが積み上がってちょっとした山ができている。その処分のことを考えると気が滅入った。
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    kurono_tor1

    CAN’T MAKE⚠︎注意
    ・パロディ
    ・全部捏造
    ・イカタコ二次創作

    イイダちゃんとフウカちゃんが同期の魔女な世界線みたいとか言っていた時に書いたやつです。
    魔法学校パロしたかったやつ 帝国騎士団の養成校の生徒が、うっかりサラマンダーを討伐したなどと言う噂が流れてきたのは秋の月が一つと半分回った頃の話だった。最近では教室、廊下、お手洗い、あらゆるところで似たような噂を耳にする事ができる。この帝国魔法女学校の古くて分厚くて薄汚れの壁に染み付いて浮き出てきそうなくらい、ここ最近の鉄板ネタはこれだった。
     サラマンダーというのは、猛火でさえ焼き尽くせないほど強い鱗を持ったトカゲのことである。魔女の間では爪や鱗が強力な薬になることでよく知られている。そのサラマンダーが『うっかり』倒されたというのは、大変な事件、を通り越して快挙だった。とは言え、新聞の端から端__大見出しの看板記事からコラムの片隅まで__のどこにもそんな話は載っていないのだから、どうせ好き勝手に尾ひれはひれがついたホラ話だろう。学生の噂というのは大抵そういうものである。大元はイタズラ好きの悪童たちが大型のトカゲを焼き殺したとか、そういう小さな出来事であったはずだ。
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    recommended works

    Umemiya

    MEMO🔪❤️ サドtop×🔪に心酔してる恭しい鬼bottomの妄想。解釈グダグダ注意
    🔪❤️ekiはただの人間だけどドtop energyと飴鞭でvoxを振り回す。voxは惚れた弱みの擬人化。すっごいプレイを要求されても全然答えられるつよつよ受け。どちらも経験豊富。身長も年齢も身体能力でもvoxには敵わないけどekiのほうが精神的に強いと良いな。いきいき生きるタイプってよりかは「しぶとい」の方。ちっとやそっとじゃくたばらないekiにどこか救われてるvox

    ここまで書いたけどekiが人並みに脆くても良い。プレイで散々ekiに虐められるくせに、普段の生活では甲斐甲斐しく尽くすvox(心酔からってのもあるけどekiが儚く見える&恋人云々以前に大切な人間として守りたい) ekiとしては俺も成人男性だしそんなヤワじゃねえよ…と思いつつもvoxを侍らせるのはそんなに悪い気はしないとかだったら良い。でもvoxの過保護を徹底的に振り払うeki様も見たい。可能性無限大cp。その場合、奉仕を断られて子犬みたいにしゅん…ってするvoxにこっそり愉悦を覚えるeki様でも良い。voxはそれに気付いてない。voxは、無下にされても自分がekiに尽くす行動自体に意味があると考えそうだけど、稀に寂しくなって激し目に求めちゃったり、寝てる(とvoxが思ってるだけで本当は起きている) ekiの手を借りて自分の頭に擦り付けたりする。
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