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    higuyogu

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    higuyogu

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    ウォーク。武魔。セリフのみ。魔法使いが他の人と仲良くしてるのが気になっちゃう武闘家

    僧「ビティスさん、この間仰っていた薬草、これのことですか?」
    魔「そうそう、これ!これが結構万能なんだよな。にしてもアポフィちゃん、よく手に入れたなあ」
    僧「どうしてもあの薬の作り方を覚えたくて…」
    魔「そうか。ふふん、うし!頑張り屋なアポフィちゃんのために、俺も一肌ぬぎますか!」

    武「なんだあれは」
    スラ「僧侶さんが魔法使いさんに薬の作り方を教わってるみたいだよ」
    武「見ればわかる。なぜあいつらがそんなことをしているのかと訊いているんだ」
    スラ「あの2人、仲がいいからじゃないかなあ」
    武「………」

    別の日

    スラ「魔法使いさん、戦士が渡したいものがあるんだって」
    魔「え、なになに?」
    戦(包みを渡す)
    魔「何だろな〜。……これは…ガーターベルト…フリルいっぱいの…」
    スラ「魔攻とMPが強化されるアクセサリーだね」
    戦(うなずく)
    魔「お…おう!俺、ニーハイとか履いたことないけど今度つけてみるよ。ありがとな!」

    武「なんだあれは」
    僧「モンスター討伐の報酬です。プレゼントというよりは支給品の受け渡しでしょう」
    武「本当にそうか?オレならただの仲間にガーターベルトなど渡さんが」
    僧「別にガーターベルトは普通の衣類ではありませんか。それに人に見せる物でもないですし。何を想像しているんですか?」
    武「う、うるさい」


    武「思っていた以上にあいつはオレ以外の2人と仲が良い。軟派な奴め」
    ス「武闘家さんも魔法使いさんと仲良いの?」
    武「ありえん。あんな奴と仲良くできるか」
    ス「そうなんだ。だからいつもケンカしているんだね」
    武「喧嘩ではないが、まあそうだな」
    ス「武闘家さん、すごいいじっぱりだね…」
    武「オレが意地っ張りだと⁈」
    ス「だって本当は仲良くなりたいのに、ナンパとかいったりしてケンカするんでしょ?その調子だといつまで経っても魔法使いさんと親友になれないよ」
    武「は?親友?あいつと?はぁ」
    ス「それに魔法使いさんは誰にでも優しいからね、あの2人の他にも仲良い人がたくさんいるのかも」
    武「……」

    武(なんで今オレは腹が立つんだ。あいつとオレが仲良くなる?ありえん。あいつが親友…馬鹿か、もっとありえん。馴れ合いは嫌いだ。まああいつが他の誰と仲良くしてようがオレに関係ない話だ。どうでもいい。恋人を作ろうともな。…あいつが恋人を作る。……別にどうでもいい。別に…どうでも…いいはずだ…。どうでもいいことだ。だがなぜこうもモヤモヤするんだ!どうでもいい!奴のことなんかどうでもいい!)
    ス「わあ武闘家さんの顔怖いよ」

    武「あいつが誰と仲良くなろうとオレには関係ない。」
    ス「分かったよ。でも魔法使いさんが誰かと仲良くしていても暴れたりとかしないでね。僧侶さんが怒るよ」
    武「暴れたことなどないが?」
    ス「自覚ないのって立ち悪いよね」


    ス「ということがあってから何日か経ったよ」

    武「おい魔法使い、今のは誰だ」
    魔「え、道具屋のお姉さん。店の中にいたうるさいお爺さんと話してたらなんか感謝されてお礼もらっちった」
    武「本当にそれだけか?」
    魔「そ、そだけど、どした?まあ確かにあのお姉さん美人だったけど〜」
    武「は?」


    魔「ヘモシアにまた殴られた」
    僧「ここのところずっとこんな感じですね…全くなんなのかしら」
    ス「僕が武闘家さんに魔法使いさんのこと聞いたからかな」
    魔「俺のこと?」
    ス「魔法使いさんはいい人だから、そんなふうにいじめていたら親友になれないよって言ったんだ」
    魔(し、親友?)
    僧(スラミチさん、恋人の概念を知らないのでしょう…)
    僧「そんな油を注ぐようなことを…まあ事実ですからね」
    ス「仲良くなりたいなら殴ったりしないほうがいいと思うんだけど…」
    僧「素直になれないんですよ」
    魔「え、なんでヘモシアが俺と親友になるんだ?これが、例えば俺じゃなくてスラミチ相手とかだったらまだ、あらヘモシアくん恋してるのね〜⁈って、分かるような気もするんだが…」
    僧「まさにその通りのことがあなたに起きているわけなのですが」
    ス「ほら、魔法使いさんは殴られてばかりだから、好かれてることにちっとも気付いてないよ」

    僧「こうなったら…まずヘモシアさんに自身の恋心をはっきり自覚させましょう。それからビティスさんから告白してもらいます」
    魔「なんの告白?こないだ勝手にあいつのコップ使ったこと?」
    僧「愛の告白です。ビティスさんはヘモシアさんのこと好ましく思いますか?」
    魔「うぇヒッ??!え、あ、その」
    ス「え、好きなんだ」

    魔「す、好きですごめんなさい…」
    僧「聞いといてあれですが、あいつのどこに惚れる要素が…まあ我らの安寧のためにはむしろ好都合です。」
    魔「生まれてきてごめんなさい…」
    僧「大丈夫ですよビティスさん、玉砕させるようなことは私たちが絶対にさせません!だからヘモシアさんに当たって砕けて来てください!」

    武「おい、好きだとかなんとか聞こえたが」
    ス「うわ武闘家さんがやってきたよ。確か酒場にいたよね、耳良いんだね」
    僧「あらちょうど良いところに。ヘモシアさん、あなたビティスさんのこと好きですよね」
    武「…………っは?」
    魔「アポフィちゃん、それはヘモシアがかわいそうだって……。だってヘモシアが俺のこと好きな訳ないもん…」
    武「オレが?こいつのこと?好き?ね、寝言も大概にしろっ」
    僧「でも今動揺しましたよね?」
    武「し、していない。驚いただけだ!」
    僧「で、好きですよねビティスさんのこと」
    魔「だからヘモシアは俺のこと好きじゃねえんだよ…」
    武「うるさいお前は黙ってろ!」
    魔「痛え!」
    僧「そうやってビティスさんのこと殴るのも、否定されたことが嫌だからなんでしょう?」
    武「ちげえ!違う!」
    魔「ほらヘモシアもそう言ってる」
    僧「ビティスさんは黙っていてください」
    魔「ごめん…」
    ス「僕もうそろそろここから立ち去りたい」

    僧「ちなみにビティスさんはあなたのこと好きだそうです」
    魔「⁉︎⁉︎⁉︎」
    武「なっ…?」
    魔「あ、アハハハハ、ごめんなあヘモシア。実は…好きなんだ、本当ごめん、死んで詫びるわ」
    武「本当に、オレのこと好きなのか?」
    魔「人目につかないとこで死ぬからさ」
    僧「好きだそうですよ」

    武「そ、そうか。好きかオレのこと。…ふ、あはははっ、そうか好きか!お前はオレが好きか!」
    魔「首吊ると死体が思った以上にグロくなるんだってさ。だから動脈切ろうかなって」
    武「そうなら早く…いやオレも頑固だったな。しかし今、満ち足りた気分だ。アポフィ、癪だがお前にも感謝せねばならん」
    僧「いつまでもビティスさんをサンドバッグにされる光景なんて見たくありませんからね」
    ス「武闘家さんが単純で良かった」
    武「よし、ビティス、早速だが宿で愛を語らおう」
    魔「練炭つかうのか?でも宿の人に迷惑かけちゃうし…」
    武「掃除も仕事のうちだ。そういう宿ならそこの繁華街に探さなくともあるだろう」

    武「ということだ。オレはこれからこいつと…フ、まあ述べるまでもないな」
    僧「恋愛感情と性欲をひとまとめにする前時代の倫理観はどうかと思いますが、これでヘモシアさんの悪行が減るならビティスさんの犠牲も無駄にはならないでしょう」
    魔「アポフィちゃん、人の数だけいろんな愛の形があるもんなんだよ。なんかヘモシアも俺の後始末してくれるみたいだし」
    ス「よく分からないけどゆっくり2人の時間を楽しんでね」


    武「そういうわけでオレとビティスは楽しい時間を過ごした。なんだ、その、ビティス…か、かわいかった」
    魔「え⁉︎なにこれ⁉︎全裸!身体中痛いんだけど!しかも昨日凄まじい夢見たし…何があったんだ⁈」

    happy end!!
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