どうも!二級呪術師のイノタクこと猪野琢真です!
すんごい突然なんだけど、俺先日、片想い中の先輩、七海サンに告白したんすよ。
で、で!!!そこまではいいんだよ。受け入れて貰えたし。ありがたいことに!
そっからなんだよ、問題は。問題?いや、俺にとっては嬉しいんだけど、何というか、付き合う前と七海サンの様子がおかしい気がして……。
「猪野君、コーヒー飲みませんか?」
「えっ、あ、の、飲みます!」
「分かりました。ミルクと砂糖は入れますか?」
「あ、そ、っすね、ミルクちょっと多めで……」
「ふっ……はい。かしこまりました」
え?普通の会話じゃんって?
うん。そう。普通の会話。そうなんだよ。会話は、普通なの。
問題は、距離。さっきから話してるこの距離。とても、とても近い。
今俺は七海サンに肩を抱き寄せられてる感じでソファーに座ってるんだけど、なんというか、俺の髪に顔を埋めながら話すから、くすぐったいやらいい声やらで……。
付き合う前はあんなに塩対応だったのに、告白して付き合った途端めちゃくちゃくっついてくるようになった。
正直、心臓が持たない。
だって好きな人と付き合えた上にこんな、こんな近くに……!
「猪野君」
「えぁっ!?は、はい、なん……」
七海サンに呼ばれて振り向いた途端、唇に柔らかい感触。あれ?もしかして俺、キスされた?
「は……え……?」
「コーヒーできましたよ」
「あ……ありがとう、ございます……」
いや……いや!?!?普通に言えば良くない!?!?なんで俺のファーストキスそんな日常の中で奪うの!?!?
「? 飲まないんですか?熱かったですか?」
「え、あ、いや、大丈夫っす。え、てか、さっきキス……」
「付き合っているならキスは当然でしょう。もしかして初めてでしたか?」
「は……じめてっすけどぉ……」
「では、ファーストキス奪ってしまいましたね」
は!?!?!?七海サンそんなえっちに笑うの!?!?てか奪ってしまいましたねって!!!!喜んで!!!!!
「これからもたくさんするんですから、慣れてくださいね」
慣れられるか!!!!!