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    sleepA_pple

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    じゅじゅさんぽの番外編みたいな
    あれ、結局五条先生の好きなタイプを聞いてたのか写真を撮った人を聞いてたのか……

    #五伊地
    goiji

    好きなタイプは?「好きなタイプ?」

    「はい。五条先生の好きなタイプを聞きたいなーと…」

     ある日の昼下がり、呪術高校専門学校京都校の三輪霞に、東京校の1年担任、五条悟は引き止められ、突然そんな質問をされた。
     三輪は頬をほんのり染めながら、えへへ…と誤魔化すように笑う。

    「うーん、好きなタイプ、ねぇ…」

     顎に手を当て考える。
     改めて考えると分からない。そもそも恋愛に興味がない。
     しばらく考えると、あー、と思いついたように言った。

    「素直で、臆病で、泣き虫で、自分よりも他人を心配して、他人のために精一杯尽くす…そんな人かな?」

     随分具体的な返事がきたな、と三輪は思った。

    (誰か好きな人でもいるのかな?だとしたら、私は眼中になさそうだな…まぁ、期待はしてなかったけど)

     少し落ち込みながら、ありがとうございました、とお辞儀をして去る。

    「…結局質問の意図が分かんなかったな。…ねぇ、伊地知?」

    「ひっ!?え、あ、な、なんでしょう…?」

     五条が後ろに声をかけると、木の影から高専事務の伊地知潔高がいそいそと出てくる。
     伊地知は冷や汗をかきながら、あからさまに目をそらす。

    「伊地知、さっきの会話聞いてたでしょ。最初っから」

     伊地知は分かりやすく肩を揺らす。
     それをニヤニヤとしながらわざとらしく質問する。

    「別にそのまま出てきても良かったんじゃない?それとも…出れない事情でもあった?」

     体を大きく屈め顔を覗き込む。
     五条より年下とは思えない老けた顔が、分かりやすく赤くなる。

    「な…なんでもありませんよ…!た、ただあの会話の横を通っていくのは野暮だと思って…」

    「じゃあ遠回りしても良かったじゃん?わざわざあそこで盗み聞きするなんて趣味悪いな〜」

     どんどん逃げ道を消されていく。
     敵わないと思った伊地知は、投げやりに言葉を放った。

    「す、好きな人のタイプは気になるものでしょう!」

     少し上にある五条の顔を睨む。五条にとってそれは、上目遣いで煽っているようにしか感じなかった。

    「うわー、伊地知ダイターン♡で?僕の好きなタイプから結びついたのは?」

    「…?分かりません」

     はぁ〜…と五条はため息を吐く。ここまできて「分からない」とは…。

    「じゃあ大ヒント。これなら分かるっしょ」

     五条は顔を近づけ、伊地知の唇に自分のを重ねる。
     リップ音を立てながら離れると、伊地知はしばらく固まったあと、ボボッと顔をこれでもかと赤くした。

    「っ、な、なっ…!」

    「僕も好きだよ、伊地知」
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