まんば「本科のことが好きになってしまった」まんば「本科のことが好きになってしまった」
加州「告白とかしてみれば?」
まんば「①鼻で笑ってあしらわれる②大笑いされる③絶対零度の目で貶される…どれだろう…」
加州「どんだけ嫌われてると思ってんの」
安定「②はなさそうじゃない?(適当)」
まんば「①と③はある、か…」
加州「おいこら」
はっち「でも、あちらの山姥切の気持ちもわからないうちに決めつけるのは良くないよ」
むっちゃん「ほにほに。おんしゃー妙に悲観的なとこがあるからのう」
まんば「悲観…いやいやいや、むしろどこをどうしたら好かれていると思えるんだ、無理だろう…」
南泉「あいつ誰にでもあんな態度だろ」
狐「そんなことはございません!先日はわたくしめに油揚げを分けて下さいました!その代わりここにいることは黙っていてくれと!」
鳴狐「しーっ!」
狐「あ…っ!黙っていてくれと言われたのに今言ってしまいました…すみません山姥切長義殿…」
兼さん「しっかり買収されてるだけじゃねえか!」
長谷部「そもそも好かれてるととても思えない相手ならなぜ好きになったんだ?」
宗三「そこは理屈じゃないんでしょう。恋とは落ちるものだと言いますし」
兼さん「なんだ、宗三はなんか知ってんのか?」
宗三「いえふたりのことなどさっぱり知りませんけど」
まんば「なんかすごい人数増えてないか…」
亀甲「まあまあ。そうだ、いっそそういうプレイだと割り切ればいいかもしれないよ」
まんば「は?ぷれ…?」
村正「確かに割り切るのはありデスね。勘違いから始まる恋というのもあるデショウ?」
歌仙「うんうん、そういう恋も雅だよね」
たぬき「そうかぁ?騙し討ちっぽくて微妙じゃねえ?」
まんば「その、盛り上がってるところ悪いが、何もかもが誓って勘違いとかではないんだが…」
長曽祢「でもそうだな、標準状態がマイナスだと、ちょっとしたことで、おれそこまで嫌われてないのか?って気分にならないか?」
兼さん「オレあんまそういう経験ねえからなあ…」
安定「まあそうだろうね」
長曽祢「皆の分用意してたってわかってもおれにもお土産くれたときとか、隊の皆のためではあるんだが忘れ物わざわざ届けてくれた時とか…」
加州「言われてるよ…あれ、蜂須賀?蜂須賀ー?」
たぬき「あ、撃沈してやがる」
はっち「……黙れ贋作」
歌仙「酷い飛び火を見た」
まんば「そういうのも、本当にないんだが…」
宗三「え、それはもう普通に望み薄では…?」
まんば「最初からそうだと言ってる!」
長谷部「③だと予想」
南泉「オレ①に晩飯の唐揚げ賭けるにゃ」
加州「そこに戻るの」
長曽祢「まあ、何はともあれ言葉より行動だ。告白してみるのはいいと思うがな」
むっちゃん「告白といやあ、そこに伊達男がおるぜよ!あいつに任せんか?」
伽羅ちゃん「俺の分野じゃない。この部屋は通り過ぎたいだけだ、いいから自室に戻らせろ」
歌仙「こんな大人数集まった空間を空気のように通り抜けられると思う方が間違いだと思わないかい」
たぬき「お前も無駄に煽んなよ」
鳴狐「応援、しよう」
安定「ちなみに告白したいのはそっちの山姥切、相手は今いない方の山姥切だよ」
伽羅「…」
まんば「すまない、いつの間にかそういう流れに…知らないうちに…」
伽羅「…下手に飾らずとも、そのまま言えばいいだろ。告白なんてそれで十分だ」
亀甲「あ、行っちゃった…」
兼さん「『下手に飾らずとも、そのまま言えばいいだろ』…だってよ」
加州「伊達男は言うことが違ったわ」
長曽祢「ほら、やめないかふたりとも」
宗三「いやでも正直ちょっときゅんと来ました」
村正「…?…!」
長谷部「村正、どうした?」
南泉「ってか告白したら引かれるって話どこいったんだよ」
はっち「…まあ、贋作に同意するのは癪だけど、告白してから考えるというのは賛成するよ」
たぬき「だな。お前悩みすぎなんだよ、当たって砕けろ!」
加州「砕けちゃダメでしょ」
まんば「告白してから考えてみる…か」
兼さん「なあに、ダメな時の自棄酒なら付き合うぜ」
歌仙「それは僕が許さない」
豊前「お?お前…確か、山姥切だったか。どうしたんだ、そんなところで。そこ打刀の共有部屋だろ?」
長義「ああ、いや…ここを通って自室に戻りたいんだけど、この戸を開くのが躊躇われてね…」
豊前「何かあったのか?」
長義「説明し難いんだけれど…端的に言うと、物凄く俺の話をされている…かな…」
豊前「へーお前そういうの気にするのか、意外なようなそうでもないような。でもまあ、入りたいんだろ?入ればいいじゃねーか」
長義「ちょ、待っ…」
まんば「山姥切長義、あんたが好きだ!」
豊前「?!」
まんば「…っ?!」
長義「あ、あー…うん…やあ皆、揃って何を…」
村正「やっぱり外に居マシタか…」
長谷部「さっきのはそれか」
長義「…誤魔化されてはくれないよね…さすがにすまない…」
南泉「お前が謝るとか明日は雨か…にゃ!」
長義「それは猫の天気予報かな?猫殺しくん」
まんば「…そら、折るなら今だぞ…」
宗三「よかったじゃないですか、①でも②でも③でもなくて。それじゃあ僕は③で予想してた長谷部から唐揚げ貰いますね」
長谷部「お前は賭けてないだろう!」
安定「でもこれ自爆だから告白に入るかなあ…」
加州「練習中に当事者凸って漫画じゃあるまいしね…」
亀甲「ほら、元気だして。僕の唐揚げ分けてあげるから!」
まんば「…それは食べる」
豊前「あー…もしかして、俺のせい…だったり?」
村正「大倶利伽羅が、来たデショウ?あの時にはもう彼はいたとワタシは思いマスよ」
狐「なるほど~。それで大倶利伽羅殿はあの時神妙なお顔をされていたのですね」
兼さん「そうだったか?」
たぬ「さあ?あいつの表情はイマイチ読めねえし」
長曽祢「だがまあ、告白をするという目標は達成出来たわけだしな、よく頑張ったな」
歌仙「嫌われてる相手に告白なんて難しいからね」
鳴狐「うん…」
長義「…なんなんだよ、この返事しないと負けみたいな雰囲気…」
加州「とりまお試しで付き合うってのでどーよ?」
村正「物は試しデスよ。案外そのままコロリかもしれません」
長義「あのねえ…誤解があるようだけど、俺はそもそもそいつを嫌ってはいないよ」
はっち「え、じゃあ付き合う方向かい?」
亀甲「そうなの?おめでとう!」
長義「なんでそうなった」
むっちゃん「まっはっは!よかったのう、やっぱり当たってみるもんじゃき!」
まんば「え…あ、ああ…?」
安定「お祝いかあ、お赤飯炊く?」
兼さん「なんかそれ違わねえ?」
長谷部「なんでもいいが予算オーバーしたら問答無用で却下するぞ、俺ではなく博多が」
長義「待って何も良くないから」
歌仙「ほら、ここは風流を重んじて気を利かせてあげるべきだよ」
狐「と、いいますと?」
加州「あとは若いおふたりでーってやつ?いや別に若くないけど」
長曽祢「親でもないだろう」
兼さん「オレの方が若いしな!」
狐「ですが、それもそうですね!積もる話もありましょう。我々は退散致します!」
宗三「ああそうだ。余計なお世話でしょうけど、この部屋は打刀個室に繋ぐ部屋ですけど、出入り自由なので。くれぐれも小夜に妙なものは見せないでくださいね」
長義「本っ当に余計なお世話だよ」
南泉「ま、まあ…頑張れ…にゃ」
まんば「待ってくれ南泉!今ふたりにされるのは心臓に悪い!…ああ…」
長義「…」
まんば「…」
長義「…」
まんば「…その、巻き込んですまない…こんな予定ではなかったんだ…告白なんて、するつもりは…」
長義「…告白しないで、どうするつもりだったの」
まんば「それ…は…」
長義「まあいい…で、国広は祝い事と言ったら何?」
まんば「え…寿司かケーキ?」
長義「それじゃあ、次の非番に寿司でもケーキでも買いに行こうか」
まんば「…?祝い事か?」
長義「はあ?今の流れでそれ聞く?…付き合うよって言ってるんだよ」
まんば「買い物に?別に構わないが…」
長義「あー…いや、もういい…」
まんば「な、なんなんだ…突然…」
長義「お前にはもう少し直接的な言葉が必要なようだ」
まんば「…ひょっとして馬鹿にしているのか?」
長義「馬鹿にはしてないよ、呆れてるけど…国広、」
まんば「…なんだ?」
長義「例のパターンに④を付け足しておけ。告白は快諾される、ってね」