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    jil85045373

    @jil85045373

    軽めのものもポンポンアップできる場所として。
    使い勝手がよさそうならベッターのもこっちに移行するかも……?

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    jil85045373

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    辛抱たまらなくなって書いた高銀です。属性もりもり高杉くんです。好きなところだけ書き散らかしました。

    27歳硬派くんのオールをこぐ銀八の話(硬八)「銀八、なにか私に隠していることありませんか?」
    そう問いかけてきたのは、目の前で朝食のみそ汁をすすったいる義父だった。
    義父こと吉田松陽はニコニコとした表情で、正面に座って同じようにみそ汁をすする俺を見つめている。
    「あ?なんだよ藪から棒」
    俺は思い切り眉をしかめてみせて、目玉焼きにソースを垂らす。松陽の好みであるすこし堅焼きなそれをほぐしながら、俺は「あ、もしかして昨日夜中にプリン食べたこと?」と、惚けて見せれば、松陽は「ふう」とため息をついてお椀をテーブルに置いた。
    「まあ……君が言う気がないのであれば敢えて問いただしはしませんが……。ごちそうさまでした。今日も美味しかったですよ」
    「……あー、お粗末さん」
    俺もさっさと食べ終わり食後の片付けをして、軽く身だしなみを整える。
    「それじゃあ行ってくるわ」
    「はい。行ってらっしゃい。気をつけて」
    「へいへい」
    家を出て、去年買ったばかりの中古車を走らせる先は俺が教師として務めている銀魂高校だ。
    「隠していること……な」
    先程は惚けて乗り切って見せたが、心当たりがないわけではなかった。むしろ心当たりしかなった。
    だが……だが……。
    「言えるわけねぇだろおおおお!!教え子と付き合いはじめましたなんてよおおお!!」
    ガアンとハンドルに額をぶつける。一気に我慢していた冷や汗が吹き出て心臓がバクバクとなり始める。
    「うそ、うそうそ。なんでバレた?え?なんでだ?え?違うよね?バレてないよね?え?うそ?あれ?違うよね?違うことだよね?あれ?やっぱりプリンのことだよね?え?」
    宿泊もしてないし、痕跡だって残してないはずだ。
    それなのにあの目は……あの顔は……明らかに知っている顔だった。
    「殺される……普通に考えて殺される……」
    手塩にかけて育ててきた息子が教職につきながら教え子に手を出す……いや、出されたなんて知ったらそれこそ拳骨では済まない。
    「おれ、なんでまだ生きてるんだ……」
    それなのに大人しく引き下がった松陽が、不気味で仕方がなかった。

    「俺が先生に挨拶にいった」
    「テメェかよおおおお!」
    学校について早々に、犯人はあっさりとゲロった。
    つい最近まで冷血硬派だとか気取っていた不良の高杉晋助だ。
    「何してくれちゃってんのお前。淫行教師として捕まっちゃってもいいの?しかもよりにもよって松陽に言うとかバカじゃねェのバカだろ死ぬの」
    「付き合っているやつの親に挨拶してなにが悪ィ?俺はただ筋通しただけだ」
    「そもそも付き合ってることが悪いかな」
    ツッコミしつつ息が切れる。年かもしれない、だって俺……もう27歳だもの。
    「え、それでお前松陽になんて言われたの……?」
    「ABCどこまでやったか聞かれた」
    「古っ!古いんだよアイツ!今の子は分かんねぇよ!」
    「とりあえずZと答えておいたぜ」
    「テメェも意味わかんないくせに変な見栄張って応えてるんじゃねぇよ!なにちょっと得意げなんだ!なんだよZって!」
    思わず頭を抱えてしまう。どうして俺がこんなアホと付き合っているのかといえば、そこには汚い大人の事情があったのだ。
    以外、回想になる。

    「最近コンプライアンスが厳しくてね」
    そう言ってきたのは触覚の生えたバカ王子もといバカ校長だ。
    「ちょっと前までは禁断の愛とかはロマンチック〜とか言われてのに、今だと直ぐに炎上しちゃうからね。とくに未成年関連とかはね。教師と生徒とか、もうね、うっかり手を出しちゃうものなら総叩きだからね、ヤバいからね」
    「あの、変な誤解されてたらアレなんすけど、俺そんなことしてないんすけど……え?なんかそんな噂でもあるんすか?」
    「さて、世間話はこれくらいにして」
    「なんちゅー不穏な世間話だよ、おい!」
    「実は……君には、今度我が校に転入しくる少し特殊な生徒を請け負ってもらいたい」
    キラリ、とメガネを輝かせながら言ったのは同じく額から触手を生やした教頭だ。
    「特殊な生徒?」
    「鬼兵組……という名を知っているかね?」
    穏やかではない名前につばを飲む。鬼兵組……歌舞伎町を中心に関東に大きな影響力を持つヤクザだ。名前ぐらいなら、大抵の人間なら聞いたことがあるだろう。
    「彼はその組長のご子息……もとい若頭なのだがね……。どうにもこう素行不良というか……いや、ヤクザなのだから当たり前なのだが……。勉学を学び直したいということでね、本来は君と同じ27歳なのだが、親のコネを使って年齢を10歳詐称して、我が校の君のクラスに入学することになったのだよ。卒業しないと組を継げないらしいので、なんとか卒業させてやってくれ」
    「いやそれなんてマイ○スマイ○ーロー」
    思わずツッコミを入れながら、机を叩く。
    「だから古いんだよ!分かんねェって!事務所は同じだけれど、もう最近はあの主演たちもそれぞれの道を進んでるよ!それくらい昔だよ!」
    ガンガンと机を叩いていると、ガラリと部屋の扉が開いた。皆の視線を集めながら、その男は「ククク」と笑いを零しながら部屋に足を踏み入れる。
    「つれねェじゃねーか、この間の夜は俺のオールを漕いでくれたってのによ」
    「お、お前は!」
    「よう。会いたかったぜ、先生?」
    そこにいたのは、先日ワンナイトした、片目の色男だった。

    ここからさらに回想に入る。
    俺は学校のクソガキどもへの鬱憤と、親からのいい歳した大人がいつまで実家にいるんですかという圧に辟易としていて、ストレス発散のために夜な夜な男を漁っていた。
    「へえ、あんた学校の先生やってんだ?」
    その夜も俺は漁り場のバーに来ていて、俺はそこで初めて出会った男に声を掛けられて一緒に飲んでいた。
    話の内容はあたりさわりのないものだったが、ギラギラとした目から、相手もその気であることが読み取れた。
    すこしばかり身長が物足りないが、顔も声もいいし、なにより金を持っていそうだ。
    「俺は学校に行ったことがねェからな」
    「あらま」
    「行けないことはなかったが……興味がなくてな。勉強なら家庭教師でも事足りる」
    「学校で学ぶのは勉強だけじゃねェの。友情、努力、処理……これらをジャンプを読んで学ぶわけだ」
    「学校じゃねェのかよ」
    「んー?そりゃ学校はもっとくだらないことを学ぶわけよ」
    少し酔いが回っていたのだろう。それとも相槌を打つ男の声がやけに心地よかったせいか……。俺は男に向かってらしくもなく話し込んでいた。
    「俺さァ、ガキのときはそりゃもうどうしようもなく酷いもんだったけど……高校入る時に”ある人“に出会ってから学校?青春?そういうのが、めちゃくちゃ楽しくて……嬉しかったわけね。だから、それをさ、ガキどもに教えてやりたくて、似合わない教師なんかになったものの……見事にクソガキしかいないわけよ」
    「その割には楽しそうじゃねェか」
    「手のかかる子ほど可愛いってもんかねェ。そりゃ、ムカつくこともあるけどさ……」
    グラスの中の氷が溶けて、カランと音が鳴る。
    「俺が救われたように、救ってやりたいと思ったんだよ。小便臭い青春ってやつでさ」
    「教師にしてはヒデェ言葉だ」
    「そうか?……なあ、それより、さ?」
    お喋りはもう十分だろう。俺は誘うような視線を男に向け、その手の甲に手を重ねた。
    男もまた、口角を上げて俺の頬に手を添える。軽く戯れるようなキスを交わせば、これ以上の言葉は野暮だ。
    そのまま二人でホテルに向かい、ベッドのスプリングをギシギシ言わせる運動にいそしみ、夜明けとともに別れたのだ。
    以上、回想の回想終わり。

    「この間の夜は俺のオールを漕いでくれたってのによ」
    「ドヤ顔で二回言うんじゃねぇよ、全然うまくねェんだよ、ふざけんな!……てか、なんでここに……」
    「してみたくなったのさ。テメェの言う小便臭い青春ってやつをよ」
    男はーー27歳成人男性であるその男はワインレッドのシャツに学ランを羽織り、不敵に笑ってみせたのだった。

    え?これからどうして俺がこの成人男性教え子と交際に発展して冒頭に繋がるのかって?
    それは、あれ、お前あれだよ……。続きはWebでってやつだな。
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