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    ga0843936214415

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    ◯暁if
    ◯心が壊れてしまったkksと飼い主obt
    ◯急に始まり急に終わる。というか書きかけ。

    暁if 小話「あー、これはもう元には戻らないだろうね」
    暗くじめじめとした診察室で、老年の医者がそう言った。ここは、雨隠れの里の地下街に位置する診療所、いわゆる闇医者だ。小南の紹介で、精神医療に詳しい医者がいると聞き、訪れてみたが、どうやら無駄足だったようだ。オビトは溜息をついた。
     当の本人といえば、診察用のベッドに腰かけて焦点の合わない眼であちこち見まわしている。どうせここがどこかもわかっていないのだろう。
    「忍の世界には多いんだけどね、限界を超える精神的重圧にあてられると、精神が錯乱してしまうんですよね。こうなると元にはなかなか戻らなくてね」
    「そうか」
    要するに無理、お手上げということだった。
     医者がカカシを一瞥して言う。
    「ところで、こいつの左目は木の葉の里の血継限界じゃあねぇか?」
    「…」
    「お前さん、こういう価値のあるもんを地下街で見せびらかしちゃぁいねけぇよ」
    オビトは無言で医者の動向をうかがう。カカシは相変わらず会話など全く耳に入っていないようで、ベットに腰かけたままキョロキョロしている。
    「飼い主さえ潰しちまえば、こっちはどうとでもなりそうだ」
    医者がカカシを見ながら、オビトに呼びかける。
    「やめておけ、貴様ではかなわん」
    オビトの一応の静止も甲斐なく、医者は懐に隠していた暗器を取り出すとオビトに飛びかかった。その瞬間、ベッドの上にいたはずにカカシが医者の目の前に現れる。カカシの眼は真っすぐと医者を見つめていた。刹那、閃光が医者の胸を貫いた。見とれてしまう程、無慈悲で残酷で無駄のない太刀筋だった。だからやめておけと忠告したのに…とオビトは頭を抱える。
     ぐっという呻き声とともに、医者は崩れ落ち床に倒れた。医者が絶命していることを確認すると、オビトは診察室の奥の部屋に視線を向ける。小南からの情報だと、この奥の部屋に、目当てのものがある。オビトの目的ははじめからこの部屋にあった。この医者は悪趣味なコレクターであると供に、精神医療界の名医であると小南から聞き、患者を装いついでカカシの診察をしてもらったが、そちらの方ははずれだったようだ。
     奥の部屋に入ると、封印札の貼られた木箱や巻物が置いてあった。どうやらこちらの方はビンゴだったようだ。目当てのものを発見すると、オビトはカカシに声をかける。
    「おい、カカシ、行くぞ」
    そうオビトが呼びかけるとカカシははっとしたようにオビトの方を見てオビトに駆け寄る。
     
     カカシの心が壊れてしまった原因は、散り積もった精神的な重圧だ。仲間の命を預かる重圧、守れなかった仲間たちへの悔恨の念、過去の自分への怒り、すべてがカカシの精神を蝕んで、崩壊させた。
     徴候はあった。しかし、戦後の不安定な時代にカカシの精神面を気にかけることができる者はなかった。周りの者が気付いた頃には、カカシの精神面は元に戻れないほど悪化していた。カカシは心の殻に閉じこもるようになり、誰の呼びかけにも応えなくなってしまった。はじめはカカシを気にかけていたものも少しずつ減り、一人また一人とカカシにガラクタの烙印を押して去っていた。
     オビトがカカシを仲間に迎え入れたのはその頃だった。カカシの前にオビトが姿を現したとき、まったくカカシは驚かなかった。
    「やっと迎えに来てくれたんだね、オビト」
    そういってカカシはへにゃりと笑った。

     普段のカカシは、焦点の合わない目でどこかを眺めている。そして時折笑ったり泣いたりする。心の殻に閉じこもって、決して出てこようとはしない。それでも、オビトの呼びかけには反応する。それ以外の人間の呼びかけには全く反応しない。このカカシの生態にオビトは優越感を覚えずにはいられなかった。ただ、反応するといっても大した返事は返ってこない。調子がいいときに、「オビト、なーに」とにこりと笑う程度だった。
     しかし、オビトが敵意を向けるものが現れるとカカシのこの様子は一変する。焦点の合わなかった目は、瞬時に敵を捉える。殺戮マシンと化して、敵の命を無慈悲に奪う。この生態は、多少の扱いずらさがあったがオビトにとって非常に便利なものだった。カカシはオビトに向けられる敵意を動物的な本能でかぎ取り、逃さなかったからだ。信頼できる仲間がいないオビトにとって、カカシはもっとも信頼できるボディーガードだった。

    「おかえりー」
    暁のアジトに帰還すると、ゼツが能天気な声で出迎える。オビトは持ち帰った木箱や巻物をゼツに放り投げる。
    「巻物は回収した。あとは任せる」
    「えー、もう人使い荒いなぁ」
    「人ジャナイケド」
    ゼツがお決まりのギャグを披露する。同じことを言うくらいならオビトは舌を噛み切って死んだほうがマシだと思っているが、ゼツは上機嫌だ。なにかと万能な柱間細胞だが、コメディには対応していない。
     黒ゼツの声を聞いてカカシは黒ゼツをじろりと睨みつける。カカシがこんな反応をする相手は他にいない。会ったこともないカカシに本能で嫌悪されるマダラに「いい気味だ、じじい」とオビトはほくそ笑み、優秀な犬の頭を撫でてやった。頭を撫でられたカカシはふっと視線をゼツからオビトに動かすとご機嫌そうににこにこと笑った。




     




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    ga0843936214415

    DONE〇kkobっぽい
    〇暁if
    〇カカシが神威で飛ばしたクナイでオビトが怪我する話
    ねぶる
     半月の夜。国境付近の雑木林で。殺気だった大勢の忍に、暁の装束に身を包んだオビトとカカシが取り囲まれていた。
    「お前は、そっち側の部隊をやれ。俺がこちらを始末する」
    オビトの雑な指示にカカシは無言で頷くと、月明りに照らされて朱くひかる左目で敵をぐるりと見渡すと、雷切を発動させて敵に向かって一直線で走り出した。
     カカシの様子を確認したオビトは、対称的にその場から一歩も動かないまま、「まとめてかかって来い」とでも言いたげに、顎を持ち上げ敵を見下ろす。オビトの態度に激昂した敵の忍は一斉にオビトの攻撃を仕掛ける。
     敵忍たちは次々にオビトに攻撃を仕掛けるが、その攻撃はすべてオビトの身体をすり抜け、一撃たりともオビトに当たることはなかった。一方で、余裕の様子で敵の攻撃をかわすオビトは一人ずつ確実に敵を仕留めていき、敵の数はどんどん減っていった。木遁刺し木の術を使えばこの程度の敵は一度に倒すことができるオビトだったが、派手に木遁を使っては足がついてしまってもいけないから、できるだけありきたりな術で敵を殲滅していった。倒しても倒しても、襲い掛かってくる敵の多さにオビトは舌打ちをした。
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    ga0843936214415

    DONE「不仲もどき暁if」の軸
    書きながら、これが両片思いか・・・と思いました。
    本編には回想でちょろっとしか出てこなかった場面を書きました。
    オビトの内面描写を増やすとどうしても両片思いになってしまいます。困ります。
    できればⅡも書きたいと思い希望的観測でⅠとつけています。
    不仲もどき暁if おまけ過去エピソードⅠ
     カカシは今、暁のアジトから少々離れたところにあるボロ屋で一人寝込んでいた。理由は単純で、いつも通りの暗殺任務でしくじって、負傷してしまったことが原因だった。
     ターゲットは小国の忍で、カカシも暗部時代に噂を一度や二度聞いたことがあるという程度の、いわゆるそこそこの忍だった。だが、ターゲットが強敵ではないというだけで油断してへまをするようなカカシではない。どんな難易度の任務でも手は抜かないのが、カカシのモットーだった。
     しかし、その任務である一つの誤算が生じた。ターゲットの忍が、オビトに、カカシが忠誠を誓う主に、瓜二つだったのである。情けないことに、ターゲットの外見がオビトに似ているというだけでカカシは酷く動揺してしまった。動揺したカカシの雷切は数ミリ標的の心臓からずれ、結果相手からの反撃を許してしまった。
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