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    玖音 京

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    玖音 京

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    6月頭の某グッズが発表されたときに勢いで書いてXで画像にてアップした保育士パロです。

    目撃 ここは某私立幼稚園。
     5人いる年中クラスを受け持つのは男性2人の保育者。
     一人は元気印で金髪に近い明るい色の短髪に、笑顔を多く零し背が高く力持ちの、園児たちから人気が高い明浦路司先生。
     苗字が子供たちには難しいためか司先生と呼ばれることが一番多い。保護者からもそう呼ばれている率が高く、朝みたいな先生だとよく言われている。

     その司先生が教室で遊んでいた子供たちを呼んだ。

    「はーい、みんな! 集まってー!」
    「………………」
    「夜鷹先生も声掛けてくださいっ!」
    「ふぅ……」
    「溜息もつかない!」

     そしてもう一人は髪も黒、着ている服も黒、履いているものも全部黒。さらには金眼で少し鋭い目つきのために子供たちから怖がられることも多い夜鷹純先生。
     エプロンは誰のチョイスか知らないが比較的明るい色ではあるが、本人が不遜な態度のために印象向上にはあまり効果を得ていない。
     そういったのもあり子供たちからはそんなに人気はないが、よく通るテノールの声に整った顔立ちで保護者、特に母親には人気が高く、服装などトータルの印象と司先生の対比からか、こちらは夜みたいな先生だとよく言われていた。

    「今日のこれからの時間は、最近見たこととか楽しかったこととか行ってみたとこを先生たちにお話してほしいです! 誰からお話する?」
    「はいっ! はいっ、つかさせんせい!」
    「はい、じゃあ、いのりさん!」
    「このあいだのにちようびにおねえちゃんといっしょにゆうえんちいったら、ひかるちゃんにあっていっしょにあそびました!」
    「光さんと遊んだんだねぇ」

     司先生がいのりにそう返せば、なぜかその隣を陣取っている光がどや顔を見せる。よほど楽しかったのだろう。

     そうして一人一人から話を聞いていく。
     普段ならこういうとき、一番最初に手を挙げるすずが大人しいのが気になったが、司先生は順に話を聞いては感想を伝えていく。
     純先生は、というと、興味なさそうに司先生の後ろで立っていた。

    「はい、じゃあ次は」
    「はーい」
    「はい、すずさん」
    「あんなぁ、ウチ、きのうみたんよ。じゅんせんせぇとつかさせんせぇがチューしとるところ」
    「ひぁ!?」

     最後の最後にぶっこまれた爆弾。
     司先生が目を見開いて固まっているが顔を見ると徐々に赤く色付いていく。

    「へ、ぁ、え? いや、あの……」
    「ねつれつなちゅーしてはって、みてたウチのほうがはずかしかったわぁ」
    「あの……っ」

     すずを止めたいがそれより羞恥が勝って動けない司先生。
     純先生など微動だにしていないし、どう見ても恥ずかしがってすらいない。

     じわりと水面に垂らされた雫のように広がる困惑と静けさの中。ポツリと聞こえた悪態。

    「……クソジジイ……」
    「りおうくん?」

     近くにいたいのりがその声を拾ったが。

    「こんのクソジジイ、てめぇおもてにでやがれっ! おれのあけうらじせんせいになにしやがるーーー!」
    「は? 理凰のものじゃないし。というか司は僕のものだし」
    「夜鷹先生っ!」

     突然始まったのは純先生と理凰の場外乱闘。
     司先生は慌てて純先生を止めようとするが、伸びてきた司先生の手首は純先生に掴まれてしまい。
     そのまま引き寄せられて、腕の中へと抱き込まれてしまう。

    「だいたい、なんでそんな呼び方してるの? いつもみたいに名前で呼んで、司」

     それだけ言うと、純先生は腕の中に抱き込んだ自分より背丈がある司先生の頭を引き寄せて、子供たちの前でキスをした。

    「あああああああっ!」
    「なにっ!? なに? つかさせんせい、どうしたの?」
    「なに? なにがおきとるだら?」
    「ホンマにねつれつやわぁ~」

     理凰が叫び。いのりは光に目を隠されて何が起きているのかわからず、涼佳もまたすずに目を隠され、そのすずは二人のキスをガン見している。

     ちゅ、という濡れた音と共に離れた瞬間。

    「ぎゃああああああああああああああ」

     教室中に司先生の汚い悲鳴が響いた。



     この後、園長である高峰瞳先生に、二人が怒られたのは言うまでもない。

    【おわり】
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