ハグの日「「母さーーん」」
洗濯物を庭で干していると、後ろから双子たちが司へと駆け寄ってきた。
何? と言いながら振り向くと小学生最後の夏休みを堪能している子供たちが司へと抱き着いてくる。
「明、茜、どうしたの?」
「あのね、今日はねハグの日なんだって」
「だからね、母さんとハグー!!」
夏休みの宿題で自由研究に「366日の記念日」を調べている双子たち。その成果だろう。
「今日はハグの日なんだ」
「「うん!!」」
「そっか、そっか」
司は抱き着いてきた我が子を二人纏めて抱きしめる。
「「えへへ、母さん、好きー」」
「俺も、好きだよ」
11年眠ったままの[[rb:母親 > 司]]が目覚めて、こうして夏休みには一緒にすごしているのが心の底から嬉しいと、双子たちは隠すことなく表せば、司は司で大切だという思いを強く込めて抱きしめ返す。
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