〜おばあちゃんを助けたら自分の未来をネタバレされた五条〜 「獄門疆の中は退屈だからね」
いつものように任務の合間にスイーツ巡りをしていたら、そこのお兄さん。と声をかけられた五条。振り向くと両手に袋を持ったおばあちゃんが。信号を渡りたいから手伝ってほしいとお願いされ、いいよー!すぐOKした五条。ひょいっと片手に袋を持ち、もう片方はおばあちゃんを抱え歩き出す。え、この子、力持ちすぎん?おばあちゃんビックリ。急にそんなことをされたら天にのぼってしまうから次からは一声かけてねとお願い。次があるのかはわからないが適当にうんと返した五条。無事に信号を渡りお礼を言うおばあちゃん。お兄さんのおかげだよ、ありがとね。と言い袋からチョコを取り出す。いいよ。僕が好きでやったんだから!謙虚な五条におばあちゃんますます五条のことが気に入る。それなら、と別のお礼をしだした。
「獄門疆の中はすごく暇だからね」
入る前にダンベルとかポケットに入れておいた方がいいよとアドバイス。その言葉に宇宙猫状態になる五条。あれ?今、すんごい物騒なワードが聞こえたような気が……僕疲れてるのかな?アイマスクをズラし目をこりこり。うん、きっと疲れているんだ。気のせいだろうと完結させようとしたら、おばあちゃんがまた投下。え?ちょっ、ストップ!!僕封印されちゃうの!?ダンベルをポケットに入れろとか封印されるとか、ほんとちょっとなに言ってるのかわかんない。一旦落ち着こう、おばあちゃん。そう説得するがおばあちゃんの口はとまらない。暇なら一緒に入っている骨達とオセロでもトランプでもやったらいいよ。ぼーっとするよりマシだからねと全然ありがたくない助言を言ってきて考えることを諦めた五条。うん、帰ろう。急いで伊地知のもとへ。いつもなら口うるさいけど、なんだかな、今はすごく恋しいや。スタスタと去っていく。
「行くよ、伊地知!」
「え、五条さん!?どうして…いつもより早い……」
「ほら早く!」
「は、はぃぃぃい!!!」
その数ヶ月。ほんとに獄門疆とこんにちはをして中へ招待されるのだった。
「あの婆さん、絶対バケモンだろ」
おわり。