毒人形 ココ×夢主さんココさんの自宅で一緒に過ごしているとき。お手洗いをかりてリビングに戻った私は、一瞬目を疑った。
そこにいたのは、普段のココさんの面影を持ちながらもはるかに幼い姿をした彼だった。12、13歳…それぐらいだろうか。
その子は私をじっと見つめ、落ち着いた声で言った。
「こんにちは」
「え……こんにちは?」
思わず戸惑いながら挨拶を返した。
何これ、夢?
私の驚きが伝わったのか、奥の方から本物のココさんが現れた。
「お帰り」
「こ、ココさん……この子って……?」
ココさんはいたずらっぽく笑いながら、幼い自分を見やった。
「ちょっと驚かそうと思って、作ったんだ」
「作った……?」
「毒人形。僕自身の毒で形を作ったものだよ」
そう説明する彼の横で、幼いココさん……毒人形のココさんが、静かに私を見つめていた。
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