主従は鏡ほどに似る・
琥珀色のガラスボトルは、ジャミルが調合してくれたボディオイルだ。その隣に並ぶ真っ白な陶器のボトルと、揃いの菫色のボトルは、ヴィル特製のボディミルクと化粧水。
自室のシャワールームを出てすぐの、マホガニーのローシェルフの前。モザイクガラスのランプが落とすオレンジ色の灯りの下。うーん……と漏れたオレの声と、濡れ髪から滴る雫を、肌身にかけたバスタオルが吸い込んでいく。
ヴィルに教えてもらった順序じゃあ、化粧水をつけた後にボディミルクなんだっけ……で、ジャミルがオレにこのオイルを塗ってくれた時、ボディミルクは使ってなかった気がする……けど、肌に触れられる気持ちよさと、なんだかふわふわした心地もあって、んふっ、よく思い出せないうえに胸がこそばゆくなってきた。
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