共同作業 はじめてだった。こんなのところを誰にも見られたくない、知られたくもない。必死に隠していたのによりにもよってアイツに見つかってしまった。
「香ちゃん、一人でしてたの?」
獠の呆れた口調はきっと顔にも出てると思う。
「……悪いかよ」
「いや、別に悪かぁないけどな」
ヒョイッと持ち上げられるマスコットのキーホルダー。それはアニキへのプレゼントだった。
「随分と可愛すぎじゃね?」
苦笑する獠からキーホルダーを奪い返しキッと睨みつけた。
「どうせ不器用だよ! こんなの作ったことないからな!」
何が切っ掛けなのか分からない。クラスの女子の間で何故かマスコット作りが流行りあたしもそれに参加せざるを得なくなった。
「ちょっと貸してみ」
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