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    NANO

    @bunnysmileplan1

    置き場
    もしくはデ④推しさんの名前でメディア検索するとだいたい出てくる。

    ⚠⌚裏🐼
    ⚠passは一話のキャプション

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    NANO

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    TDD襲撃の前段階、縄張りを荒らしている時のお話。ちょっと暗い。
    前投稿で洗眼で笑いを提供した谷ケ崎さんが、でも陰のスイッチが入るとどんどん真っ黒になっていく感じだといいなあという妄想。
    ……闇から抜け出せはしないけど、四人でいることが少しでも谷ケ崎さんの救いになっていればいいなと思う(突然何)(人を壁から落として笑ってた暴力性を無かったことにはしたくない願望)

    悪意で埋め尽くすTDDが支配しているエリアを襲撃する。その作戦の足掛けとして、まず最初に押し入ったのは碧棺左馬刻が所有しているビルだった。
    中を占拠してるのは愚連隊の輩で、D4にかかればどうということはない。侵入は屋上からと一階から。二手に分かれて襲撃していく。
    隣のビルとの隙間に張り巡らされていたダクト。それさえあれば谷ケ崎にとっては階段と変わらない。ぴょんぴょんと身軽に壁を飛び越えて屋上に到着していた。
    フェンスで張り巡らされていた屋上に降り立つと同時に、何やら休憩中だった輩数名と遭遇。相手は突然の侵入者がまさか屋上から現れるとは思わず、動揺と混乱でうまく立ち回ることが出来なかった。援軍や通達が間に合わないうちに、谷ケ崎によって全員が沈黙する。唯一一人最後まで格闘戦を粘った男はフェンスに叩きつけられて、そのまま突き破って階下へ転落しかけていた。
    「…………」
    ぶち破られたフェンスの切っ先に縋りついてバランスを保っている男に、谷ケ崎はぽてりぽてりと気怠く歩み寄る。突き落とされると予測して慄いてるその首元を片手でぐわしと鷲掴みにして、こちらに引き寄せた。
    あわや落下から救われた男の表情は、しかし必死の形相だ。首を締め上げるほど強い力を込められている谷ケ崎の手首を掴んで叫ぶ。
    「な、何が目的だ!?」
    確か本来の目的は情報収集だったはずだ。しかし谷ケ崎に任されたのは館内の制圧であって、情報を聞き出すのは役割じゃない。自分の向き不向きくらいは承知している。
    男からの問いかけに一言も応えることはなく、谷ケ崎は掴んでいた首を更に強く握り込む。ぐえと呻く声や逃れようともがく様には特に気にかけず、そのままフェンスの向こうまで男の身体を押し出した。
    踏ん張ろうとする男の足は谷ケ崎のパワーに敵わず、虚しくもじりじりと端へ追い詰められていく。頭から背中まで完全に宙に浮いていて、踵がギリギリで床に乗っているだけ。谷ケ崎が掴んでいる首を離せば、真っ逆さまだ。
    隙間風のような浅い呼吸を繰り返し、男は決死の思いで谷ケ崎の腕に爪を立てる。待ってくれと嘆くその瞳を見つめていると、不思議と胸の奥底から笑みが込み上げた。
    殺しをする直前に谷ケ崎の中で沸き立つこの感覚を、人に説明するのは難しい。
    空いている手の平で、ひらひらと男にさようならと笑う。縋りついていた手を思い切り振りほどき、あっさりと男の首を解放した。
    男は背中から倒れるように谷ケ崎の視界から消えていき、その数秒後、重い水の塊がアスファルトに叩きつけられる音が聞こえた。
    「…………」
    風の音。ほんの数秒間、目を閉じて冷たい風と夜闇に身体を馴染ませる。
    ひとまずここは終わりだ。下を確認することもなく、谷ケ崎は階下を目指した。

    非常口のような狭い階段を降りていくと、吹き抜けになっている空間には足音が響く。
    下のほうから騒がしい音が聞こえてきた。悲鳴。きっと誰かが制圧しているところだ。急ぎもせずに淡々と降りていけば、行き着いた踊り場で倒れている男と傍に立つ時空院がいた。足音で伊吹と分かっていたのか、時空院はゆらりと不気味に揺れて振り返る。
    「おや。上は終わってしまいましたか」
    手にしているナイフが血に濡れていて、切っ先から粘ついた体液がちょうど滴った。
    「もうここまで上がってきたのか」
    時空院は燐童達と一階から侵入してきたはずだ。そこまで時間をかけたつもりはないのに、と首を捻る谷ケ崎に時空院は高らかに告げる。
    「下の階では勝手に殺すなと言われてしまったので、伊吹の獲物を横取りしにきたんですよ」
    「そうか、残念だったな。上はもう無人だ」
    二人にとってはなんの変哲もない会話。きっとまともな人間には分からない、怪物の会話だ。
    下の階からも微かに悲鳴が上がった。どうやら有馬達による情報収集が始まっているらしい。
    「どうします? 我々も向かいますか?」
    時空院の問いかけに静かに頷いて踊り場から薄暗い階段へと歩みを進める。後ろをついてくる時空院の声色はまるでピクニックを楽しむ子供のようだった。
    「いよいよですねえ伊吹」
    「······そうだな」
    遠くで頭痛の気配を感じながら、谷ケ崎は一歩ずつ暗闇に降りていく。
    今日も呆気なく、こうして人は悪意と暴力で息絶える。これこそが闇の住人に見えている世界だ。見て見ぬふりなどさせてやるものか。正義の面などさせてやるものか。

    さあ思い知れ、この悪意を。
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    🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏
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    Replies from the creator

    NANO

    DOODLE⚔ステ帰チョ編、情熱√からの二次創作
    え、魔王と鬼の共闘胸熱すぎん???
    絶対互いにその力量認め合ってるやん····でも憎しみ合ってしまったがために素直に仲良くはもうなれないやん·····でも絶対に互いに···っていうか信長様は顕如のこと好きじゃん····顕如と戦いたかったのに離脱されて「ヤツの無念が乗った刃、貴様には重すぎる」って信玄にわざわざマウント取るのなんなん???もう、仲良くしな????
    犬も食わない■ただのらくがき。願望。知識ゼロ。私が書きたいから書いただけ。なんも知らんけど、とにかくあのステ魔王は絶対に顕如さんが好き。
    今思い返すと孫一編でも孫一のこと気にかけて戰場にいる顕如に「今のお前とは戦わない」的なこと言ってたもん。好きじゃん。




    暴動は沈静化し、諸悪の根源であった毛利元就の軍勢は引いていった。
    被害を受けた民の保護や犠牲となった命を弔うのは顕如を筆頭に彼を慕う者達だった。

    集う門徒達に指示を出していた顕如は現れた信長の姿に手を止める。その様子で周囲を囲う門徒達も一斉に信長に気づき 総毛立つ。その中心で顕如が静かに錫杖を上げれば、それだけで門徒達はすぅと身を引いていった。
    信長は背後に従えていた光秀をその場に留め、単身ゆっくりと進み出る。その表情や姿勢に敵意はない。意図を汲んだ顕如も同じくゆっくりと自陣から進み出た。
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