「友達≦?」(理左) お前に会わせたい奴がいる、と突然銃兎からメッセージが入る。
アイツがそんな申し出をするなんて珍しいな、とは思いつつ、何処か面倒さが勝る文面に左馬刻は小さく舌打ちをした。
行かねー、と惰性で返信しようとした矢先、軽快なポップアップ音と共に追加のメッセージが送られてきた。
『放課後、私のクラスに来てください』
銃兎のクラスは左馬刻のクラスの二つ隣の教室だ。
面倒臭えからお前が来いよ、と反論しようと思ったが、そういえば昨日銃兎に借りた数学の教科書をまだ返していないことに気が付いて、左馬刻は頭を掻いた。
「……アイツ、教科書返しに行かねえとガミガミうるせーからな……」
物のついでだ、と左馬刻は思い直し、銃兎のそのメッセージに「おう」とだけ返信する。
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