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    ❄️への気持ちは恋心ではないです!
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    ズンドコわっしょいです

    愚問

    「ねーねー、ルーク先輩。ネージュに認知されてたってことは、ワンチャン行けるんじゃないの?」
    「わん……ちゃん?」
     エースくんが何やら聞き慣れない言葉を発する。
    「ですね。他のファンより一歩リードって感じです」
    「ルークサンがその気なら、僕たち全力で応援します!」
     デュースくんに続けて、エペルくんも何やら気合が入っている。しかし私は何の話かさっぱり理解できない。
    「すまない、いったい何の話を……。わんちゃん……とは?」
    「え、ルーク先輩、ネージュのことが好きなんでしょ? ネージュもルーク先輩に対してまーまー好印象って感じだったし、告っちゃえばいいじゃん」
    「な!? 私が彼に恋愛感情を抱いていると思っているのかい!?」
    「え……違うんですか?」
     デュースくんが目を丸くする。なんて勘違いだ。応援している俳優に恋心を抱くなんて、あり得るわけが無いだろう。どれだけ説明しても、三人は腑に落ちないといった様子だ。いったいどうすれば……。あ、あれは……!
    「自室の君!」
    「ヒャイッ! ななななに、うわっキラキラポム寮生が二人も! しかもパリピハーツ寮生もいるし! 眩しい! 怖い! 滅する!」
     たまに外に出るとこれだ! などと叫びながら今にも逃げ出そうとするイデアくんをどうにか捕まえる。
    「キミからも説明してくれたまえ! 応援している芸能人に抱く感情と恋愛感情は全く別物であるということを!」
    「へ? 何でそんな話になってんの!? ……しかし、愚問ですわ!」
     そこからのイデアくんの華麗な解説は見ものだった。さすが天才と謳われるだけある。理論だったわかりやすい説明は、ただただ称賛に値する。私は彼の説明を聞きながら、何度も何度もうなずいた。少々早口すぎるところはあったが、彼の話を聞けば誰もがネージュ・リュバンシェに私が抱いている感情が恋心でないとわかるだろう。
    「理解……しました」
     エペルくんがこくこくとうなずく。半ばイデアくんの圧に押されたというのもあるだろうが、他の二人も納得してくれたみたいだ。
    「ちぇー。つまんねー。じゃあ、ルーク先輩の好きな人って誰よ」
    「え!」
    「は? 何で突然恋バナが始まったの? 陽キャこわ。拙者もう帰りますわ」
     自分の仕事は終わったとばかりにイデアくんは去っていく。ありがとう、自室の君。キミのおかげで、私は愚かなファンのレッテルを貼られずに済んだ。しかし、すぐ次の試練が立ちはだかる。
    「それだけ否定するってことは、やっぱり他に好きな人がいるんですか?」
    「いや、デュースくん、それは」
    「僕も気になります!」
    「エペルくんまで……」
     まったく、近頃の若者はすぐ惚れた腫れたの話をひと目も気にせず……。
    「この話はここでおしまいだ! 私は失礼させてもらうよ!」
    「あ! 逃げた!」
     日頃のライフワークで鍛えた運動神経を駆使し、その場から颯爽と逃げ出す。遠くの方で不満を言う後輩たちの声が聞こえる。こんな風に先輩をからかうなんてなかなか骨があって結構だが、からかわれる側はたまったものじゃない。
    「恋心なんて、簡単に口にして良いものではない」
     大切に心に秘めるからそれは甘く、そして美しいのだ。いつかこの恋が実ったとき……その時は、彼らに教えてやっても良いかもしれない。
     そんなことを考えながら、私は今日も愛しい人の元へと向かうのだった。
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    ojo

    DONE🏹👑
    完成版https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15783576
    👑に匿名でストーカー行為を繰り返すファンに名探偵🏹が牙を剥く話の冒頭(推敲なし)

    全年齢ではありますが👑を性欲の対象としている劣情にまみれたモブが出てくるので閲覧注意です。
     談話室で寮の仕事を手伝ったあと、ヴィルを部屋まで送る。特に頼まれているわけではない、私が勝手にしていることだ。拒否されないところを見ると、ヴィルも受け入れてくれているのだろう。今日もいつものように、部屋にたどり着くまでささやかな談笑を楽しむ。
     ふと見ると、ヴィルの部屋の前に小さな箱が置かれていた。たしかヴィルは家族やマネージャー以外からの荷物や手紙の受け取りを拒否していたはずだ。学園に通っていることが世間に知られている以上、受け入れていればきりがないから。不思議に思い隣を見ると、感情なくその箱を見下ろすヴィルが目に入った。
    「ヴィル?」
    「じゃあここで。おやすみなさい」
     その箱を話題にさせる気はないのだろう、ヴィルは有無を言わさぬといった様子で私に別れの言葉を述べる。気にはなるが、きっと触れられたくないのだろう。こうなってしまっては何も言えまい。私もヴィルに別れの言葉を告げ、自室に向かおうと踵を返す。
    3110

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