Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 399

    ちょこ

    ☆quiet follow

    アイドラ小説
    真くんと夢の話

    学校の屋上でダンスの練習をしていた世良と真。今度ライブがあるため、ダンスでつまづく所や、動画を撮って2人で話し合いをしながら確認をしていたらあっという間に夕日が落ちかけていた。落ちかけてる夕日を見る2人。まるで普通の学校で味わうような青春を謳歌してるな、と冗談を言ったり、やはり妹の話ばかりをする世良。
    「世良ってほんと妹の事好きだよな」
    「そりゃ可愛いし?」
    「そういや世良はなんでアイドル目指してるんだ?」
    真は自分のように幼い頃みた舞台のあの俳優のようになりたいと思ってなったものだと思っていた。真の問に少し考えたように真っ直ぐ夕日を見る世良。少しばかりの沈黙の後、口を開いた。
    「……ちょっと妹ちゃんの話になるんだけど。……俺の妹ちゃん、ずっと入院してるの。……俺が中学の頃からかな?」
    「……え、そうだったのか?」
    「……妹ちゃん、真っ白な世界しかしらないの。病室があの子の世界なんだ。保育園の入学式、卒園式。学校の入学式、全部参加出来なかった。友達だっていない、同じ病棟で友達は出来てるかもしれないけれど……そういった所での友達なんて誰一人いないの。お見舞いにだって俺か両親しか来ない。寂しいでしょ?」
    「………」
    「だから、俺の歌で色んな色の世界を見てほしいの。歌を聴いて色を知って欲しいっておかしな話かもしれないけど……。本当は俺、医者を目指してたんだけど、妹ちゃんがアイドルになったお兄ちゃんが見たいって言ったわけよ。そう言われたらさ、目指すしかないでしょ?……それが俺がアイドルを目指す理由」
    「……知らなかった」
    優しく笑う世良の顔はまさしく妹のことを心配する兄のような顔だった。世良の話を静かに聞いていた真は色んな環状が混ざり泣きだした、突然泣き出した真にぎょっと驚き慌ててハンカチとティッシュを取り出す。
    「せらぁ、頑張ろうな、オレもめっちゃ頑張るから、いっぱいいっぱい妹ちゃんに知ってもらおうな」
    「ま、まさか泣くとは思わなかった……。鼻水出てる、ほらチーンして……」
    差し出したティッシュで鼻を勢いよくかむ真。そんな真に世良は笑って話す。
    「……だから真を誘ったんだ。真となら妹ちゃんに色んな色の世界を見られるんじゃないかって、真のその演技力でなら、俺の歌とは違う世界を見せれそうじゃん」
    「せらぁ!」
    「うわ!だから泣かなくていいから!」
    また鼻をかむ真に呆れつつそろそろ帰ろうと荷物を持つ。真に一度妹と会って欲しいと帰り道で話すか、と真について行くように屋上を後にした。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
    1309