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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

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    ちょこ

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    エガキナ

    よその子さんお借りしてます

    「チッ、タフな没だなほんと……!」
    没の討伐でやってきた琥珀だったが、自分よりも大きな人型のような没の討伐に苦戦していた。大きな図体をしているくせに素早いのだ。何度か斬りかかっているのにも関わらずだ。どうするか……と考えていると一瞬没の動きがおかしくなった、なんだと思った時には遅かった。いきなり没の背後からなにやら鋭いものが飛び出したかと思うと琥珀に一直線に刺そうとする。その速さに避けきれない、と思った時。誰かからいきなり担がれそその誰かは走った。琥珀は見えた髪色と小柄の体型──子供ですぐに分かった、リインだと。
    「リイン!」
    「あっぶなかったな! 一旦引くぞ!」
    自分の方が体格も身長もあるというのに、リインは軽々と琥珀を担いで没から距離を離れる。リインがいるということは、あの人もいるのかと思いつつ、どうにかあの没を倒す方法を考えた。どこか弱点があるはずだ、と。このまま自分をかつがせるのもリインの体力を奪いかねない、ふと、そう言えばと琥珀は気づいた。
    あの没は腹や腕を斬りつけても怯む様子がなかったのだ、だが攻撃をしている時にやたら頭を庇っていたような気がするのだ。琥珀の中にある仮説が生まれた、琥珀はリインに言った。
    「リイン、俺を投げろ」
    「え!? なんで!?」
    「いいから話を聞け、あの没の丁度頭上あたりに来るように投げろ。力の強いお前ならできるはず、多分あの頭……頭っぽいやつが弱点なんだ。……頼む」
    「……わかった! 舌噛まないようにな琥珀!」
    走っていたリインは止まった足で地面に踏み込むと、そのまま力いっぱい琥珀を投げた。投げられた琥珀は、自分が投げて欲しかった没の頭上ピッタリで思わず口元が緩む。没も反応できていない様子で絶好のチャンスだった。剣を構えるとそのまま落下スピードを利用して頭を突き刺した。琥珀の読み通り、どうやら頭が弱点だったらしく、なにやら黒い液体を撒き散らしたかと思うとそのままシュレッダーゴミになった。黒い液体に顔を歪めたがコートは汚れておらずほっとする。なんとか着地をするとリインが駆け寄ってきた。
    「琥珀やったな!」
    「リインのおかげで倒せた、今日はリインの好きなの奢ってやる」
    「マジか!? やったー!」
    ぴょんぴょんと跳ねてはしゃぐリインを笑ってみる琥珀、もうすぐ来るであろうリインの相棒のあの人と一緒に行くかと思い、そのまま二人でどこに行くか話すのであった。
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    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
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