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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
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    ちょこ

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    エガキナ

    よその子さんお借りしてます

    フリフリのエプロン「琥珀くんにプレゼントあるんだよね」
     そうエリーが言って包装された包みを琥珀に渡した。琥珀はエリーに作り置きを作ろうと料理している時、サクリがエリーを連れてきた。琥珀は料理の途中だったため、火を止めて手を洗ってからその包みを受け取った。

    「開けてもいいのか?」
    「もちろん」
     あまり重さを感じなかったため、中身は軽いものだろうか、なんて思いながら丁寧に包みを開けていく。いつも作り置きを作ってくれるから、とエリーはそう言って。
    「別に気を使わなくて良かったのに」
     好きでしてるのだ、と思いながら琥珀は箱を開けた。中身を見て思わず固まる琥珀、中身はエプロンだった。エプロンは嬉しい、丁度新しく買おうか、なんて思っていたから。問題は、そのエプロンだ。

     そのエプロンには、フリルがついていた。

    「……」
     琥珀は言葉が出なかった、何度見てもフリルがついていたエプロンなのだ。ご丁寧に、サイズは丁度自分に合うようなサイズだ。思わずエリーを見る、エリーは笑っていた。
    「琥珀くんに絶対似合うと思うんだよねぇ」
    「……エリーさんが着るんだろ、これ」
    「何? 琥珀くんは百八十七センチの男の丈の短い裸エプロンが好みってこと? やってもいいけど規制かかるよ?」
    「なんで裸になる必要がある!? いやその理論なら俺だって似合わないだろ……」
     裸にエプロンなど初めて聞いた、と琥珀は先程から驚いてばかりだ。そもそも、こういうエプロンは女性が着るものだ、男の自分に似合うわけがない。そういうとエリーは琥珀の言葉にむしろ驚いていた。

    「裸エプロンを知らないとは…………。仕方ない…………教えてあげよう、…………創くんで」
    「は?」
     丁度その時、インターホンがなる。琥珀が出るとそこには創がいた。遊びに来た、と笑う創はエリーが部屋から出てきて驚き、そして手を引かれて部屋に入らされた。
    「え? ちょ、エリーさん居たの? あ? なんだこのエプロン……」
    「ほら、創くん脱いで」
    「は? ちょっ! 脱がすな! え、なんで動けないわけ!?」

     創は必死に抵抗して服を脱がそうとするエリーの手を止める。けれど、どこからそんな力が出てるのか、ぷるぷるとエリーの手を止めるのに必死だった。それに、何故か動けない。
     琥珀はすぐに察した、創の影の中にサクリがいて、動きを止めてるのだと。あのサクリの事だ、きっと大笑いしながら動きを止めてるだろう。

    「暴れると手錠つけちゃうぞー。あ、邪魔になるか」
     創はやばい、と本能的に察していた。エリーがシャツを脱がそうとした時、ほんの少し動きを止めた。
    「え、なにこの……」
    「うわー!」
     創は思わずエリーの口を手で塞ぐ、よかった。間に合った、と。やはり胸の傷に目がいったか、と。創は目で訴える、それを今言うな、と。創はそっと手を離し、琥珀に聞こえないように小声で言う。
    「……それを今言わないで。これ、琥珀は知らないんだ。だから上だけは着せてくれよ……」
    「……なるほどねぇ。いいよ」

     創はほっとして首まであるインナーを着る。流石に、こんな状況で胸の傷を琥珀に知られたくはなかった。そうして、必死の抵抗虚しく創はある意味……なんとも言えない格好になる。
    「……」
    「……琥珀、そんな目で俺をみないで……」
    「いっやー、丈短いねぇ。見えそうじゃん」
    「着せたのはお前! お前だろ!」

     創はきゃんきゃんと犬のように吠えながら必死に丈を伸ばしていた。いや、上のインナーは着て下は脱ぐのか、と琥珀は言いそうになったが何も言わなかった。創はエプロンを見て怪しむように言う。

    「これやたらサイズ……女性にあげるには大きくね?」
    「あ、それ俺にプレゼントしてくれたんだ」
     そういった時、部屋の気温が少し下がったような気がした。創は琥珀の言葉に顔を引き攣らせ、エリーに噛み付くように言う。
    「は? ……おいエリーさん! もしかして琥珀に裸エプロンさせるつもりだったわけぇ!?」
    「いや? 琥珀くんには普通に着て貰う予定だよ? 裸エプロンは君」
    「なんでだよ!」
    「でもほんと似合わないよね、ほら脱いでよ。それ琥珀くんのだし」
    「言われなくても脱ぐわ!」

     創は怒りながら言うと着替え始める。琥珀はやはりあれを着ないといけないのか、と考えるが、エリーの好意を無駄にするのは失礼ではないか、とも考えていた。けれど、あのフリフリを着るのには抵抗がある、例え自宅で着るとなっても。
    「……」
     もし着るとしたら、エリーの家で作り置きを作る時だな、なんて頭を押えてそう考えた。
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