新八どうにかしたい平九郎が黄鹿にグダってる「あのな、平九郎」
「な、なんだよ、そんな冷たい目」
「本気でも無いのに触んじゃないよ」
「何言ってんだよ、俺はいつだって本気――」
「新八郎よりかい?」
「……だってよ、男じゃねえか、助平な事とか――」
「できないんじゃなくて嫌われたくないからしないんじゃないのさ」
わたしなら怒らせても嫌われても良いと思ってんだろ
「……」
「図星とか嫌んなるね」
「……黄鹿よう」
「なにさ」
「どうしたらあいつものにできると思う」
「素直に言えば」
「えーー」
「あたしゃ知らないよ、新八郎が土方にかっ攫われてもさ」
「それは嫌だ」
「ほっといたら幕府と心中するだろ、あいつ」
「それはそうなんだよなー」
「……あんためんどくさいね」
「うるせえ、俺だってはじめてで困ってんだ」
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