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    Legenders:ナンジャタウン・ワンシーン:ナンジャタウンコラボの写真を見る話

    Legenders:ナンジャタウン・ワンシーン:ナンジャタウンコラボの写真を見る話 ナンジャタウンコラボに際して撮影したグラビアの完成稿が届いたと連絡を受け、Legendersの三人は事務所に集まっていた。
    「想楽の写真は、これが採用されたのですね」
     クリスが目を留めたのは想楽の写真。両頬に人差し指を添えて笑う想楽は、表情もポーズも普段の想楽が見せるものとは大きく異なっていた。
    「これが採用されたのは、自分でも意外だったなー。でも、そういう需要もあるのかもねー?」
    「ほう?」
     雨彦が顔を上げて墨を掃くように口角を上げる。
    「『こういう路線』で行ってみるかい?」
    「望まれて、形を変えるがアイドルか。――普段とのギャップが受けただけだろうし、路線は変えないでおくよー」
    「ギャップですか」
     呟いて、クリスの視線は想楽だけでなく三人の写真へ向けられた。
     手袋をくわえて決めた表情の雨彦、いつもとは違うポーズで笑いかける想楽と比べると、自身のポーズはインパクトに乏しいとも感じられる。
    (クリオネの捕食のように、普段とのギャップを出すというのも良い考えかもしれません)
     想楽の作り上げたこのポーズのように――思いながら、クリスは想楽を倣って両頬に人差し指を当ててみる。
    「どうした古論、頬に汚れでも着いたか?」
     目ざとく気付いた雨彦がにやにや笑いと共に言い、つられて顔を上げた想楽はクリスの姿に眉を歪め、何度も目を瞬かせる。
    「雨彦、想楽、いかがでしょう」
     ポージングを解かないままクリスは尋ね、意図して二人に笑いかけた。
    「私も、次の撮影ではこのようなポーズを取ってみようかと思います!」
    「……どう思う、北村?」
    「ギャップとは、時には毒にもなるものか」
     溜息をついた想楽がクリスの手首を掴んで、膝の上に置かせる。
    「クリスさんには似合わないんじゃないー?」
    「そうでしょうか……お二人と並ぶと、私は地味すぎるかと思うのですが……」
    「クリスさんが派手にすると、隣にいる僕の方が困っちゃうからねー。クリスさんはいつも通りにしててねー」
     にこやかに、それでいて強引に言う想楽へと、クリスはうなずくほかなかった。
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