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    神谷幸広とアスラン=BBⅡ世:此度の眠りに底はなく:二人が寝坊する話

    神谷幸広とアスラン=BBⅡ世:此度の眠りに底はなく:二人が寝坊する話 恵まれた週周りのクリスマスが終わり、神谷幸広は日がすっかり昇ってから目を覚ました。
     クリスマスイブから働きづめで、昨夜はカフェパレードの面々と少し遅いパーティがあった。三名を見送って自宅へ戻ると糸が切れたように疲労が襲いかかり、かろうじてベッドに潜り込んだところまでは記憶が残っている。
     時計を見れば、いつもの起床時間よりずっと遅い。アスラン=BB二世はもう起きて朝食を終えたことだろう――毎朝、アスランの作る朝食の香りで目覚めるのは密かな楽しみだったが、今日はもう香りも窓の外に逃げた後だろう。
    「おや……?」
     しかし、自室を出ると廊下にはトーストの香りが漂っている。
     キッチンからは何かをかき混ぜる音と、低く聞こえるアスランの歌声。皿洗いより料理に近い音だと思いながら幸広がキッチンを覗くと、コンロの前にはアスランの後ろ姿があった。
    「アスラン?」
    「永き眠りより覚めたか」
     振り向きざまにコンロの火を止めて、アスランは戸棚から幸広の分の食器を取り出す。スープは一人分には多かったが二人分には少々足りず、スープボウルの余白には昨夜の残りのトマトが添えられた。
    「アスランも、今日はいつもより遅かったんじゃないか?」
    「精製術に要する魔力は枯渇しかけていた。此度は棺に身を横たえ、魔力が満ちるときを待つべきだろう」
    「確かに」
     取り分けられたベーコンエッグは二人分。起きられなかった時に備えてサンドウィッチかなにかを作ってくれるつもりだったのだろう、と想像して微笑を浮かべながら、幸広は並ぶ紅茶缶に目を向ける。
    「それなら、今日は冷めても美味しいブレンドにしようか」
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