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    7ちゃん

    松ぬいと共に生きる、内向型ぬいぐるみ依存症な成人腐女子!
    相棒CP同軸リバ民。←ここ重要!!
    たまに 見せない構図なR18描くよ注意。
    ウマ娘ではタキオンのモルモット。
    ここでは主に完成させたいなーと思うらくがきを載せるじぇ!
    小説は表紙ができたらピクシブに載せるよてーい★

    (画像を追加・差し替える機能に今更気づいたにょで、
    2020年11月20日以降の投稿は完成したら完成版を先頭として追加します)
    (その際、旧らくがき下書きは2枚目としてとっときます)

    ツイッター https://twitter.com/neko7chan

    インスタ http://instagram.com/neko7chan

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    7ちゃん

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    契約解除されても別れない。
    辞めるなんて許さない。

    育成下手で自信を無くしてしまうトレーナー♀を
    決して手放さないタキオン。


    要するに、タキオン育成Dランク以下のネタ。

    当時のタキオンはトレーナー♀に恋しているが無自覚。
    本能のままに引き留めている。

    後半は後日談&ちょっぴりメタい。

    #百合
    Lesbian
    #タキモル♀

    トレーナー君、来たまえ。目標未達成。



    契約解除を受け、
    トレーナーは夕空を見上げながら
    独り公園のブランコで虚しくこいでいた。


    何がいけなかったのだろう?
    何がまちがっていたのかな?


    今回の担当ウマ娘も、夢を叶えてあげられなかった。

    菊花賞の距離が長すぎたせいなのだろうか?

    菊花賞でうまくいったら
    私に話してくれる約束…無くなっちゃったな。



    何時間考えても答えを見出せないまま、
    トレーナーとウマ娘との契約はまたしても解除されてしまった。

    今頃彼女は、私に愛想尽きて
    新たなモルモットを探しているだろう。



    「もう、トレーナーを辞めようかな」


    溜息をつき、カバンから辞表を取り出す。

    契約解除されたウマ娘達は
    『ありがとう』と礼を言いつつも、
    微かに悲しそうにしていた。


    ただ…タキオンだけは、無言のままだった。

    今まで罪悪感が募っていた分、
    私は耐えられなくなりその場から去ってしまった。



    私じゃウマ娘達の夢を叶えてあげられない。
    だから自分はトレセン学園から去るべきだ。


    そう決心してブランコから腰を上げる時ーーーー



    「やはりここにいたのか。
     モルモット君の逃走心理はわかりやすいねぇ。」



    え?


    見上げると、
    そこには不機嫌なタキオンがいた。


    「タキオン、どうして…?」


    「どうして?決まっているだろう、
     君がどこにもいないから探したんだ。

     それにしても何だい?この紙は。」


    「あ!それはっ」


    バシッと辞表を取り上げ、
    タキオンは内容を読むと更に機嫌が悪くなっていく。


    「ふぅン…?」

    「あ…あの、タキオン…?」


    シーンと静まる重たい空気の中、
    ビリビリ!っと辞表を破く音が鳴り響く。


    「ちょ!タキオン!?」


    突然の暴挙に反論しようとする間もなく、
    タキオンはガシッ!と囲む様に
    ブランコの柱とトレーナーの手首を掴む。


    「誰がトレーナーを辞めろと言った?
     誰が私から離れろと言った?

     私は何も許可していないよ?」


    「…!」


    間近に映るタキオンの赤い瞳に
    ゾクリとした。

    逃す気のない、熱い狂気を感じる…。



    「どうして…?私はトレーナーの才能何か無い。
     ウマ娘達の夢を、叶えてあげられないのに…
     何故そんなに?」


    だめだ、泣きそうになる。

    もしかしたら既に涙が零れているのかもしれない。
    視界が妙にぼやける。

    そんな弱気なトレーナーに、
    タキオンは呆れる様に溜息をついた。


    「何故かって?
     君は本当にわかっていないんだねぇ。」


    「え…?ひゃっ!?////」


    ぎゅっと、強く抱き締められる。


    「君は私の助手であり、私だけのモルモットだ。
     契約解除されたって、それは変わらないだろう?

     それに、一緒に果てを見る夢を
     まだ果たしていないだろう?

     君を手放す気何て、これっぽちも無いからね。」


    「そんな…でも…」



    「あぁそうだ。釘を刺して言っておくが、
     私は食事に関してもう、君がいないとダメになってしまったんだ。」


    「えっ!?」



    「君の手料理が、あまりにも美味しくてねぇ。

     昔は食材をミキサーに放り込んでたのに、
     もうそれすらもできなくなったんだ。

     しかしどうやら原因はそれだけじゃない様だ。

     カフェテリアに行っても、
     君が側にいないと美味しく感じられず残してしまうんだよ。


     要するに、君がいないと落ち着かないし
     君の手料理以外は食欲も湧かない。
     調子も不安定になりやすくてねぇ…

     このメンタル状態が一体何なのか未だに不明だ。

     まぁ後で色々分析するつもりだが…
     ひとまずこれを『依存』と呼ぶ事にした。



     というわけでトレーナー君?

     君に依存してしまった私から、
     それでも離れようとするのかい?」



    「そ、それは…

     ていうか、今それを言うなんてずるいよ。
     そんな事言われたらもう、離れる事ができないじゃない…」



    「ククク、ずるいか!
     まぁ自覚はしているよ♪

     それほど私は、君を手放す気など無い。
     むしろ縛り付けたい位だ。

     私の実験薬を迷わず飲んでくれるモルモット何てそうそういないし、
     いたとしても私自身、無自覚な君に囚われてしまった。

     責任は一生、取ってもらうよ。

     それに…君のおかげで
     今の私がいるのだからね。

     とりあえず…」



    「え?私のおかげでって…んぅ!?////」


    タキオンの謎の言葉に質問しようとすると、
    不意に唇を塞がれてしまう。


    一瞬、何をされたのか わからない。
    数秒経ち、ようやく状況を理解する。


    ーーーキスされている…っ!?


    身体が熱い、息が苦しい。

    逃げを打っても強く抱き締められてるので
    当然逃げられない。


    酸欠になりかけている私の様子を察すると、
    ほんの少しだけ唇の隙間を開けてくれた。

    それでもキスは続く。



    ーーーーようやくキスから解放される時、
    ペロっと唇を舐められる。


    彼女の執着がどれ程のものなのか、
    充分過ぎる程わかってしまった…




    「ふぅ、何だかフルーティーなガムの味がしたよ。
     ストレス解消にガムを噛んでたのかな?

     だとすると相当自分を責めてしまっている様だねぇ…
     これは一刻も早く、モルモット君のメンタルケアが必要だな。」


    「~~~~~~~~~っ;;;;;//////////」



    「ククク、良いねぇ♪
     顔が紅潮している。心拍数も上がってるな。

     なぁに♪知らずに私を依存させたから、
     ちょっとした仕返しをしたまでだよ。」



    「『ちょっと』?これのどこが…っ!?/////」


    「ハッハッハッ!そう怒るな。
     むしろ喜ばしい事だぞ?

     それにこれでもう君は、
     私から離れる気なんてなくなっただろう!

     さぁ、辞表は破棄された。
     君がすべき事はただひとつ…わかっているね?」


    まるで狂気の道へ誘うかの様に、
    タキオンは妖しく手の隠れる袖を差し伸べる。



    「トレーナー君、来たまえ。
     諸々、検証し直しだ。」




    こうなってはもう逆らえない。

    トレーナーは逃げるのを諦め、
    タキオンの想いを受け入れる。

    そして差し伸べられた袖をガシッと掴む。



    ーーーーーー今度こそ彼女と一緒に、果てを見る為にーーーーーー



    ---------------------------------------------------------





    「いやぁ~そんな事もあったねぇ!」


    「うぅ~恥ずかしい…」


    一緒に公園を歩いた二人は、
    ふと昔の思い出を語り合う。


    「あの頃から…いや、それ以前に私は君に恋をしていた。
     それを自覚したのはいつだったかなぁ…?
     
     むしろデータとして記録すべきだったねぇ。
     いや~惜しい事をした!」


    「そんな細かく記録しなくても…」



    あれから数年後。

    タキオンは
    トレセン学園を無事に卒業した後

    勝手に私の家に転がり込んで
    倉庫部屋を勝手に実験室へ改装し、

    何やかんだで私達は
    一緒に暮らす事になった。


    棚にはトロフィーがピカピカに並んでいる。

    菊花賞のトロフィーはもちろんの事、
    果ての証明である有馬記念や
    URAファイナルズのトロフィーも飾られている。

    あの頃未熟だった自分が信じられないが、
    彼女と共に果てを見る事ができたのだ。



    そして帰宅後。

    夕飯の用意をする中、
    タキオンはトレセン学園のお知らせを読んでいる。


    「ふぅむ、レジェンドレースねぇ…
     ククク…♪面白そうだ。

     トレーナー君!明日はバランス型で
     レジェンドレースに出走するぞ!

     伝説と言われた彼女達のデータもとりたいからねぇ♪」



    「あ~確かに、
     あのレースは根性が無いと惨敗しちゃうからね…

     わかった!
     夕飯出来てから出走登録するね♪」



    この様に、

    卒業生のみが出走できる
    様々なレースに挑戦するのが私達の日課だ。



    「夕飯できたよ~
     ついでに出走登録もしたよ…ひゃっ?////」


    出来たてのご飯をテーブルに置いたのを確認するタキオンは
    そのままトレーナーを自分の元に引き寄せ、
    いつもの如く 囁くのだった。


    「明日も勝利をプレゼントするよ。」


    「~~~~っ//////
     わざわざ耳元で囁かなくても…っ!」



    果ての先にあるもの。


    それは学生時代よりも遥かに厳しい世界。


    それでも、二人ならきっと乗り越えられる。









    翌日。

    タキオンは宣言通り
    レジェンドレースを見事勝利し、

    トロフィーを片手に
    満足そうに袖をクルクル回すのだった。


    「ククク…♪
     これが研究の成果さ!」


    =========================================================================
    おしまい★
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