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    ohana087_zzz

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    ohana087_zzz

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    いやしさんに献上します。
    if卒業後、大人になった🦐🦈のお話。

    倦怠期すれ違い🦈

     🦐が朝起きると自分のベッドじゃないことに気づいて、それから脳が覚醒し出して昨日は🦈の家に来たことを思い出すんだけど🦈はもういない。それは昨日の時点で🦐は半休の日だけど🦈は普通に朝から出て行くって知ってたし、何か問題があるってわけでもないのだけどモソモソと着替えながらあんまり生活感のない部屋を見渡して思う。
    (そういや先輩とちゃんと最後にご飯食べたのいつだっけ)
     
     学園を卒業して、就職してから数年、🦈は勿論のこと🦐も段々職場で色々な仕事を任せられるようになって。簡単に言ってしまえば最近は2人とも繁忙期で仕事に忙殺されている状態。🦐もそうだし🦈もそこまでマメなわけじゃなく、また言うまでもなく毎日クタクタなので連絡も最小限。2人のメッセージはいつ、どれくらい時間が合って会える時間があるのか、これぐらいしかない。🦐は最近2人でしたことをぼんやり思い出すんだけど、正直セックスしかしてないなぁ、って薄く息を吐く。 
     会える時間が少なくてお互いに熱を求めてるのはわかるし、寂しさを埋めるようにして行為中は夢中で肌を重ねるのだけど、それだけ。朝は基本的に早い方が先に起こさず出ていくし、遅く起きた方も勝手に身支度して仕事へ行くなり自宅に戻るなりする。基本的には🦈のうちに泊まることが多いけど、最近は本当に夜に来て一晩明かして出て行くの繰り返し。🦈との行為が嫌なわけではないし、勿論満たされる気持ちにはなるけど、こうも会えばセックスのみを繰り返す逢瀬もどうなのか?と思う自分もいるわけで。思い返してみれば、何処か食事に出かけたりだとか、遠出してみたりだとかなんてもうしばらくしていない。それは忙しいから無理だとしても、学園時代やその後もよく2人でゲームをしたり映画を観たりしてゆっくり時間を潰すことも沢山あったのに、今や時間に追われているだけ。
     🦐はこれが恋人の姿なのかな、って思ってしまう。マジカメに映る学生時代の友人達は休日デート中何気なく立ち寄った公園の写真をアップしてたり、研修中に出会った友人も『今日は久々に2人でゆっくりできた〜』なんて投稿を見てると、会えばセックスしてるだけの俺達って何なんだろう、って考えてしまい結局苦しくなってマジカメを落とすことになる。
     元からお互い仕事のことなんかそこまで話さないし、というか🦐は何となくだけど🦈は深く仕事の事を教えてはくれないだろうと思っているし、自分の仕事については興味もないだろうと思っているから必然的に話すこともないのね。だから今どんな感じなのか、とても忙しい程度しか知らないし、それ以外のまともな会話もあまりしてないんだよなぁ、って、『次いつ会う?』ってだけの🦈からのメッセージを見つめる。
     最近職場でチームが一緒になった女性の先輩と仲良くなった🦐。仕事は出来るし彼女も身内に魔力の無い人がいるせいか、かなり🦐にも親身になって接してくれていて。そんななか部署とかの飲み会で少し話すことになって、まぁお酒のテンションも相まって恋人の話なんかになるんだけど、「恋人サンはどんな仕事してるの?最近は?」みたいなありきたりな質問されて答えれなくて、ちょっと驚かれてしまう。まさか最近はセックスしてるぐらいですかね〜とか口が裂けても言えないわけで、「うまく言ってないの?」なんて心配されてしまいポツリと悩みを溢すことになる。
     仕事で忙しいのはわかってるけど、まともに話すことが出来ていないこととか、会えば身体を重ねるばっかりになってしまって、それでいいのかと悩んでいること。最後にまぁ、直接会えてるだけマシですよね、なんて付け足してみたけど「それってやってることセフレと同じじゃない」なんて言われてしまって、やっぱり恋人としてちょっと最近はおかしいことを認めるしかなくなる。
     適当に飲み会から抜け出して、この後は何もないしどうしよう、って思ったところで居酒屋で先輩が「忙しいのは勿論分かるけど、もうちょっと恋人さんと話す時間つくったら?」って言われたことを思い出して、ダメ元で、って電話をかける。勿論その相手は🦈で「小エビちゃん?どうしたの?」彼の声を聞いて(そういえば電話も久しぶりだよな、最近は基本メッセージだったし) 真面目にちゃんと話していなかったことを痛感しつつ、「今日会えますか?」そう聞けば、少しの間があった後、「どこいんの?」と聞かれて場所を伝えると「じゃあホテルとかで落ち合った方が早くね?」って返ってきて、まぁ思うところはあったけど、ゆっくり話せるならと了承してホテルに向かう。🦈が指定してきたホテルは普通の綺麗な一般的なもので、別にラブホっぽいわけでもなく、🦐はこれなら久々に2人でゆっくりできるかな、なんて思ってコンビニの売店で🦈の好きなアイスを買ったりして行くんだけど、ロビーに居た🦈は🦐の近くによると、サッと雰囲気を変えてしまう。それは明らかに不機嫌な装いで、「今日どこいたの?スッゲェ香水くせぇ」今の小エビちゃんイヤ。なんて顔を背けてしまう。
     🦐も久しぶりに会ったのに、とは思ったけど確かに居酒屋で女性の先輩が隣に座っていたし、🦈が女物の香水嫌いなのはわかってたから、説明もちゃんとするし嫌な思いをさせてしまったことも謝るんだけど、珍しく🦈の機嫌がなかなか良くならなくて、部屋に入った途端シャワー室にぶち込まれるし、なんなら🦈も乱入してきて、上書きするように🦐に抱き着いてくる。それはそれで嬉しいんだけど、シャワー浴びながらキスして、素肌で触れ合ってるうちに段々そんな雰囲気になってきて、(いや、今日はまずゆっくり話そうっておもったのに)って思い返して、シャワー室から出ながら足早にベッドに促す🦈を引き止めて、「ちょっとまって先輩、」そう言うんだけど、
     「なんで?まさかこれでおしまいとかじゃないよね?」
     やけに妖艶で誘ってくるように笑う🦈がいる。ここで断ったら今度こそ機嫌が急降下してしまうのが目に見えてるし、何よりベッドの上で誘う人魚の恋人はやっぱりいつ見ても刺激的で。
     (いやおれ、だめだろこんなん…)
     って思いながら結局なし崩しに身体を重ねて、熱を貪りあってしまう。

     朝目覚めると、予想通り🦈はいなくてローテーブルにベッドメイクのチップが置かれているだけ。ベット脇に放り投げられていたコンビニの袋から完全に溶けたアイスがじんわり広がっていて、それを見て後悔しながら溜息を吐いて。受付に行けば部屋の支払いは完了してるし、良い大人になって1人寂しく自宅に朝帰りしてる自分がなんか虚しくて自嘲してしまう。ちゃんと話さなきゃって思ってたのに結局コレなわけで、終いには🦈からの『次は日曜日かな』って言う連絡にいつも通り自分も会えそうな時間帯を打ち込んで送信している始末。
     「やってること、セフレだろこれ。」
     
     そのままウダウダし続けて、日曜日もちゃんと話し合おうと心がけるものの、結局は夜遅くに会って身体を重ね、その次も、なんて続けていた時、🦐はやっぱり納得いかなくて、ある日ベッドの上で跨ってきた🦈をやんわりと止めるんです。止められた🦈は拒否されたと思ったのか、一瞬ぽかんとした顔をくしゃりと歪めて「なんで?」「しようよ」「おれしたい」なんてぐいぐい押し倒そうとするから🦐も「もうちょっとゆっくりしましょうよ」「セックス以外にも出来ることあるでしょう?」なんて咎めるんだけど、最近の🦈は本当にすぐ事に及ぼうとしてくる。
     「は、意味わかんねぇ。オレとはエッチしたくないの」
     「そうじゃないんです。でもそれよりすることがあるっていうか、」
     「それよりってなに、」
     もういい。萎えたしウゼェ。飽きた。
     本当に、いつもだったらハイハイって流せたと思うし、何か他の提案をあげてみたり、全然気にせず対応出来たのに。🦐もうまく話が出来ないことだとか、そもそも仕事で疲れてて頭が回らないことだとか色々積み重なってしまって、
     (またお決まりのソレかよ。俺の話聞く気もないじゃん)
     うんざりしてしまって、とても一緒にベッドに寝転ぶ気にはなれなくて。結局何も返さないで別室で寝ることになる。
     案の定対して寝ることも出来ずそのまま朝を迎えて会社に行くんだけど、仕事には集中出来ないわくだらないミスは連発するわでこの繁忙期に、って上司には叱られるし残業も増えて項垂れることになる。人気のなくなったオフィスで作業してると一緒に残った先輩が声を掛けてきて、顔色も悪いから上手くいっていないことなんかお見通しで、見兼ねた先輩に「一回距離おけば?」なんて言われてそれもそうかなって思ってしまう。考えてみればお互いに対して時間もだけどまず、余裕が無いことに気づいて、
     『俺達、一度こうして会うのやめませんか。最近、会えばロクに話もしてなくて、互いに落ち着くまで時間とりたいです。』
     って🦈にメッセージを送るんだけど、まぁ🦈がすんなり納得してくれるわけもない。なんとか仕事を切り上げて会社から出る時には着信が凄いことになっていて、かけ直せばワンコールで電話に出る音。一言目の「どういう意味、アレ」って声は低くて、怒気すら滲んでいるような気もする。
     「そのままですよ、俺達最近忙し過ぎて時間を大切に出来てないって言うか…」
     「なにそれ、セックスしたくねぇってこと?ヤになったの?」
     「そうじゃなくて…だって今の俺達、」
     セフレみたいじゃないですか。
     電話口の向こうで🦈が息を呑んだような気配がしたけど、🦐も止まらずそのまま「会えばロクに話しもしないでセックスして、朝も別々で、連絡は次いつ会えるのか、ってその繰り返しで、」
     一回そういうの、辞めたいんです。
     
     沈黙。反論も何も返してこない🦈に気まずくなって🦐は「それじゃあ、」って電話を切ってしまう。
     結局その後はお互いに電話もメールも音沙汰無しになっていって、🦐はもっと違う伝え方があったんじゃないかって思うんだけど自分から距離置こうと言った手前なかなか自分から連絡出来ないし、仕事の忙しさもピークに達してそのままになってしまう。
     けど会えないからこそ🦈のことを冷静によく考えられるようになったというか、🦐は少し心に余裕が出てくる。街中で見かけたケーキ屋さんや新しい映画のタイトル、最近出来たショッピングモールとか、(あれ先輩好きそうだな、落ち着いたら一緒に行きたいな)って思うようになって、最近は仕事にも目処が立ってきたのと、2人の記念日が近いことがあって、感謝とお詫びと気持ちを込めて何か特別な事をしたいって考えるようになる。そんな時、お世話になりっぱなしの先輩と2人で作業することになって「最近はしっかりしてきてるじゃん」なんて褒められて、この先輩には🦈との事について相談してたし、そういえばって例の件の相談をしたら当然乗り気で協力してくれることになって、🦐は頑張って仕事終わらせよう、って張り切るのるだけど、これからとんだ誤解を産んでしまうことをまだ知らない。


     対して🦈は全然大丈夫なんかじゃなかったし、納得も出来てなくて。そもそも会えばセックスしてることの何がいけないのか、🦐にとって不満なのかもよく分からない。寧ろお互い忙しいからこそ、少しでも相手と居る時間、触れ合う時間が必要だって思ってたし、🦈だってそうだったから。でも、何となく🦐の言いたいことも理解は出来る。🦈も出来ることなら🦐と一緒に料理してゆっくりご飯を食べたり、映画を観ながらイチャイチャしたり、休日はのんびりデートだってしたい、そういう時間が幸せなものだって、🦈は🦐と過ごしてきて学んだことだから。だから🦐はその時間を作る為にああやって言ってきたんじゃないか、って自分に言い聞かせて、今夜は時間ができたから会えなくても最近出来た🦐の好きそうなケーキ屋さんでケーキを買って、小エビちゃんの家の冷蔵庫に入れてたら喜ぶかな、一緒食べれたら良いな、なんて思ってた。
     思ってたのに。
     キラキラとイルミネーションが光るストリート、洒落たお店から小エビちゃんが、知らない女と出て来るのはなんで?女に何か言われて、顔を赤くする小エビちゃん。照れて、少し困ったように優しく笑いかえしていて、なんで、オレだけに見せてた顔じゃん。
     ふと顔を上げた🦐と目が合う🦈。驚いたように目を見開く🦐に、🦈は全てを悟ってしまう。
     「アハ、そういうことかよ。」
     他のところに通う番が出来たんだ。もうオレは鬱陶しくて、気持ちなんかなくて、触れ合うこともしたくないんだ。そっか。
     そう思ったら手に抱えていた可愛らしいケーキの箱が凄くダサくて惨めに見えて、何の魅力も感じない。手の力が抜けて、ぐしゃりって足元で音がする。ケーキダメになっちゃったなぁ、でも、どうでも良いや。
     踵を返してその場から走り出せば、背後から焦った🦐の声がして、久しぶりに聞いた声に泣きそうになる。悔しくて、そんな風に焦るなら上手く隠せよって腹が立つのに「待ってください!」って追いかけて来るから、まだオレのところに来てくれるんだって喜んでる自分もいて、ホントにダメだなぁって自嘲してしまう。

     結局🦐はそのまま先輩に別れを告げて、🦈を追いかけ続けて、最終的には🦈の家であるマンションまで来るんだけどその時には流石の🦈も全力疾走しっぱなしで疲れたのかエントランスなのにその場に蹲ったまま。でも、🦐が声をかけても振り返らないし、顔もあげなくて、やっぱり誤解されてる、そう思って「🦈先輩、誤解してます、あの人は職場の先輩で、全然違くて、」そう必死に弁解してると、
     「誤解してんの、小エビちゃんなんだよ、」
     ぜんぜん、わかってないんだよ。
     🦈が震えた声で遮る。

     🦈はそれこそ繁忙期になり始めた頃からずっと不安定だったから。今までそういうことは言わなかったのに、いきなり職場の先輩の話が会話によく出るようになったから。正直、他の女の話なんか興味も無いし聞きたくもないけど、あまり自分の事を昔から話してくれない🦐の話を辞めさせるのも嫌で、黙ってたけど。会う度に🦐の着ているスーツから薄っすら女物の香水の匂いがして、耐えられなくて、上書きするように🦐を求めた。
     なかなか会えないからこそ、少ない時間で🦐と触れ会えるのは幸せだったし、🦈は伝えてるつもりだった。
     
     「人間の求愛って、抱きしめあったり、キスしたり、セックスすることなんじゃないの、?」
     「オレ、おれはこえびちゃんだけなのに、せふれって、ひどい、ひどいよ」

     丸く縮こまった🦈の背中が小刻み震えていて、🦈が今までどれだけ不安で辛かったのか、🦐は🦈の言葉通りちゃんとわかっていなかったことを痛感する。🦈に歩み寄って、そのまま抱き締めようとするんだけど、🦈は「や、やだ。もうイヤ、きらい、こえびちゃんなんかヤダ。」って首をふるふると振りながら身体を捩るばかりで。
     
     「先輩、ごめんね、本当にごめんなさい。」
     ちゃんとわかってあげれなくて、ごめん、話をしようとしなかったのも、余裕がなくていっぱいいっぱいだったのも自分が1番そうだったのに、先輩に全部押し付けてて、本当にごめんなさい。
     「俺は先輩が好きです。先輩しか要らないし、先輩が特別で1番なんです。」
     お願い、信じて。そう言うと、びくりと🦈の身体が揺れて、今度こそ堰を切ったように🦈が泣き出してしまう。
     「こえびちゃんのばか、あほ、ずるい、きょうもこうすいくせぇし、ヤダぁ!」
     そう言うんだけど、🦈の腕はがっしりと🦐にしがみついていて、エントランスなのに🦐もちょっと泣けてきて良い歳の大人ふたりが抱き締め合うことになる。
     それなりに遅い時間だったことが幸いだったけど落ち着いてきたら何かもうめちゃくちゃに恥ずかしくて、それを誤魔化すかのように🦈が、「……何してたの、さっき」って聞くのね、そうすると今度は🦐がめちゃくちゃバツが悪いような顔になって言い淀み始める。ただ🦈のじっとりとした視線に押されてこれ以上不安にさせるわけにもいかないから観念して袋を見せる。「これ、買うのにちょっと相談して貰ってて…」もごもご言いつつ🦈が覗き込むとバッと隠してしまう。
     「ハァ?なんで隠したわけ!?見せろ!!」
     「エッ、いやここエントランスだし、せめて部屋で…!」
     「なにそれイヤだ今すぐ見せて説明しろ」
     なんて揉めた後、結局無理矢理🦐から袋奪い取って覗いてみると、中にあるのはシンプルで小さな
    箱。紺色のベルベット生地の箱。そこまでくれば誰だってこれが何かわかってしまう。
     「小エビちゃん、これ、」
     「………うん、その、だからせめて家入ってからが良くて……」
     ああもう、そう情けない声で🦐がグッタリ項垂れちゃうのを見て🦈はなんだか笑いが込み上げてきて、「あはははっ!ッふ、小エビちゃん、まじバカじゃん!エントランスで、」声をあげて笑ってしまう。最近のオレ達忙し過ぎるよ、喧嘩するし浮気疑惑は起こるし、久しぶりに家まで全力疾走して、良い歳こいてエントランスで大泣きして、で、
     「ここまで、きたらさ、ちゃんとしてよ。」 

     プロポーズされるなんて、やっぱり小エビちゃんはオレを一生飽きさせない。距離置くとかは許せないけど。
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    ℹℹ©🅰♑🛀💒💒💒💒💖💯💘🙏👏💴💴💴💴💴😭🙏👏👏👏👍😭❤👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏💴💴💴💴💴😭🙏💕💕💯👏👏👏👏👏👏👏💴💴😭☺
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    ohana087_zzz

    DONEいやしさんへの献上その②。
    いやあの….本当はジェの方も卒業後、大人になった2人の倦怠期気味なすれ違いを書こうと思ってたんです…でもジェってほら、逞しいし気づいたら正妻ポジに当然のように収まってるわけで…あの…その、だからセフレと勘違いしてるやつをね、お題箱からもめちゃくちゃ滾るの来てたから、その、すいません!!!!!許して!!!好きですいやしさん!!
    ガチャン、って音がした時には既に遅い。カウンター近くの床には今まで持っていた空のグラスが粉々に割れていて。周りの後輩スタッフも、己の片割れも「珍しい」と呆けたように此方を見つめていて、当然バイトに入っていた彼も一瞬接客をやめて自分に視線を向けている。「大変失礼致しました。」そう、いつも通りに言えたかどうか、怪しい。ペンを振るって破片を片付けて、そのまま休憩時間でもないのにスタッフルームに直行する。接客のピーク時のであるこの時間帯に休憩している他のスタッフは幸いなことにいなくて、安心するけど、鏡に映った自分の顔は思ってたより酷かった。
     あの人魚姫もこんな気持ちだったんでしょうか、

     🐬は密かに🦐に想いを寄せていて、ラウンジのバイトも🦐がシフトを入れる時には必ず入っていて。特に最近、外部解放日には🦐目当ての女の子が来るようになったものだから、🐬もヤキモキせずにはいられない。けど側からみたら🦐も🐬にただ先輩として尊敬してるだとか、そんな域から越えた感情をもっているのは明確だったし、🦈も🐬に「絶対押しちゃえば大丈夫だよ」なんてせっついたりしていて、決定的な一言は無いけど、 5740

    ohana087_zzz

    DONEいやしさんに献上します。
    if卒業後、大人になった🦐🦈のお話。
    倦怠期すれ違い🦈

     🦐が朝起きると自分のベッドじゃないことに気づいて、それから脳が覚醒し出して昨日は🦈の家に来たことを思い出すんだけど🦈はもういない。それは昨日の時点で🦐は半休の日だけど🦈は普通に朝から出て行くって知ってたし、何か問題があるってわけでもないのだけどモソモソと着替えながらあんまり生活感のない部屋を見渡して思う。
    (そういや先輩とちゃんと最後にご飯食べたのいつだっけ)
     
     学園を卒業して、就職してから数年、🦈は勿論のこと🦐も段々職場で色々な仕事を任せられるようになって。簡単に言ってしまえば最近は2人とも繁忙期で仕事に忙殺されている状態。🦐もそうだし🦈もそこまでマメなわけじゃなく、また言うまでもなく毎日クタクタなので連絡も最小限。2人のメッセージはいつ、どれくらい時間が合って会える時間があるのか、これぐらいしかない。🦐は最近2人でしたことをぼんやり思い出すんだけど、正直セックスしかしてないなぁ、って薄く息を吐く。 
     会える時間が少なくてお互いに熱を求めてるのはわかるし、寂しさを埋めるようにして行為中は夢中で肌を重ねるのだけど、それだけ。朝は基本的に 7184

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