可愛い可愛いあの子には。
可愛い可愛いおべべを着せねば。
誰よりも可愛いわたくしのあの子を自慢しなくては。
テンペストから少し離れた街でその二人組は周囲の視線を集めていた。
かたや美しい桃色の長い髪を靡かせ、花が綻ぶ様に笑う少女と。
その隣をピタリと歩く、深い蒼色の髪は片目を隠し、それでもその美しさを損なわぬ美女と。
それはそれは仲睦まじく歩くその種類の違う美しい二人は注目の的だ。
「うふふ。やはりその服も似合ってますねぇ、ソウエイ」
「そんな事を言うのはシュナ様だけです」
「あら?そうかしら?先程の殿方なんてあなたを見て頬を染めていましたよ」
「……っ」
話しながらするりと伸びた不埒な指がソウエイの細腰を撫でる。
毎日毎晩シュナの手で『オンナノコ』にされるソウエイの身体付きは段々と変わってきていた。まるで本当の女性の様に括れた腰を擽るように撫でた。
「ですがソウエイのその可愛い顔はわたくし以外は見れないんですけどね」
「シュ…ナ様……っ」
咎めるような、求めるような。そんな甘い声が堪らない。