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    ふすまこんぶ

    @Konbu_68
    ワンクッションイラスト/小説置き場

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    ふすまこんぶ

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    旦那氏×将軍のオメガバ話。
    2人でレストランに行くの巻。

    芳香に満ちる(3)「飯」
    毛布を羽織り、横長のソファに座る人物に声をかける。白髪の相手はこちらを振り向いて「はあい」と声を上げた。
    このやり取りももう何度目だろうか。あの三連休以降、ギルモアはヒートでなくとも頻繁に自宅に帰るようにした。男は体調を崩していることもあれば、ピンピンしている日もあった。必ずしも天候と体調が連動するわけではないらしいのだが、大きく気温や気圧の変動がある日は決まって体調を崩した男の元へ帰った。
    いちいち外出届を出すのも面倒だと、ギルモアは宿舎を出て家に住まうための申請を出した。先日申請が通り、宿舎に置いていた荷物を全て自分の部屋に移したところだ。
    ローテーブルの上に料理を並べる。今日の夕食は、ギルモアの作ったミートグラタンとサラダだ。
    「いただきます」
    男は手を合わせ、すぐにミートグラタンを頬張った。美味しそうに食べる男を横目に、ギルモアもカテラリーを手に取る。
    彼の食の好みは大体把握した。風味が強いものや、油が多すぎるものは苦手。食材の好き嫌いはほとんどなく、肉も野菜も満遍なく食べられる。体調が悪い時は温かいものを欲しがる。甘いものが好きで菓子類も時々食べる。酒は飲まない。
    他にも分かったことがある。大学を卒業してすぐ小説家になり、小説を何冊か出版していること。主なジャンルはミステリーであること。普段は書斎で執筆しているが、詰まってしまった時はカフェに行ってリフレッシュしていること。緑色が好きで、つい緑系色の物を集めてしまうこと。今はホラー風味のミステリー小説を書いていること(これ機密事項だからね!と男には念を押された)。
    「あ、あのレストラン、編集さんがめちゃくちゃ美味しかったですって言ってたとこだ」
    テレビをつけながら食事をしていると、男がミートグラタンを口に入れたまま喋り出した。
    「ああ、駅前のところか。俺も行ったことあるぞ」
    「えっ、そうなの!」
    男は驚いた顔で隣のギルモアを見た。
    「そうかあ、ふうん……」
    羨ましそうにテレビ画面を見つめる横顔に、ギルモアは声をかけた。
    「行くか? 一緒に」
    男は目を見開いてギルモアの方を振り向いた。
    「ほ、ほんと?」
    平静さを装いつつも、その瞳の奥が期待で輝いているのが見てとれて、ギルモアはニヤリと笑みを浮かべた。携帯端末を取り出して店のホームページを確認する。今なら予約に空きがあるようだ。
    「再来週の……そうだな、この日はどうだ」
    ギルモアはすぐ隣の男に端末画面を見せた。ソファを2人掛けのものから、広々としたファミリーサイズのものに変更したのだが、どうも2人並んで座る癖がついてしまっていた。明るい黄緑色のソファの上で、2人が身を寄せる。日付を見た男は一瞬、何かを確かめるようにギルモアの顔を窺ったが、すぐににこりと笑った。
    「うん、予報も晴れだし大丈夫だと思う」
    「決まりだな」
    ギルモアはその場で端末を操作し、機嫌良さそうに予約を入れた。



    「わあ、綺麗なお店」
    男は店に入った途端、感嘆の声を上げた。海をイメージして作られた青色の空間。魚を模したオブジェや、海の中の風景を描いた絵画、真珠のようなシャンデリアに彩られた空間を男は興味深そうに見回していた。
    「予約を入れていたギルモアだ」
    ギルモアが入り口の側に立っていたウェイターに声をかける。
    「お待ちしておりました。こちらへどうぞ」
    店員に連れられ上の階へと進む。煌びやかな内装に見惚れて歩く男を置いていかないようにと背後に気をやりながら、ギルモアはウェイターの後を歩いた。
    「ごゆっくりどうぞ」
    丸いテーブルの対角に椅子が配置された個室に案内される。ギルモアは、向かいに座った男の表情を見て尋ねた。
    「緊張しているのか?」
    「そりゃあ緊張ぐらいするよ」
    「少々やらかそうがここは個室だ。安心しろ」
    どこかで見たようなグレーのスーツに身を包んだ彼は、緊張で強張らせていた肩をゆっくりと弛ませた。
    「こちら、ピリカマロンのカナッペと、ピリカ海のスープにございます」
    ウェイトレスがオードブルを運んできた。クラッカーの上に木の実を乗せた色鮮やかな料理と、水色のシンプルなスープだ。ギルモアの真正面で、男は目をきらきらとさせて料理を見つめていた。
    給仕が去ってからカテラリーを手に取り、料理を口に運ぶ。ギルモアはカナッペを食べながら、ちらりと向かいに目を向けた。見慣れないのか恐る恐るカナッペを手に取った男は、不思議そうな表情でかぶりついてすぐに目を輝かせた。
    「美味しいね」「そうだな」と、男と短い会話を交わす。メインディッシュのクラゲ肉がテーブルの上に届けられ、ナイフとフォークを使って切り分けるギルモアは、男の手元を見て言った。
    「……マナーはちゃんとしてるんだな」
    男のカテラリーの使い方は、お世辞にも洗練されたものとは言い難いが丁寧な手つきであった。
    男はへらりと笑った。
    「子供の頃は時々、こういうレストランに連れられてたから」
    子供の頃、か。
    ギルモアも子供時代、親に連れられ、格式高い店でのマナーを教え込まれたものだ。
    ふと、結婚する以前の過去の話をあまりしたことがないことに思い至る。特に子供時代の出来事はお互いに喋ったことがない。
    「……ワシも子供の頃にはよくこのような店に連れて来られたな。実に面倒くさかった」
    男は小さく笑い声を立てた。
    「子供からしたら窮屈だしね」
    「ま、おかげで作法が分からず困るなんてことはないがな。ごく稀にだが仕事で食事に誘われることもある」
    「それは確かに楽かも」
    ギルモアは白ワインを煽った。
    「僕はもうそういうのと縁遠くなっちゃったからなあ……自分で作って自分で食べるのが1番安心する」
    「外に食べに行かないのか?」
    「外で体調を崩してしまったらと思うと、なかなか……」
    ほんの少しだけ男の顔が陰ったのを見て、ギルモアはワイングラスを置いた。
    体の調子が悪くなるタイミングは、ある程度予想できるものの100%読み切れるわけではない。もし出先で体調が悪くなったらと不安に思うのは仕方ないことだ。
    「しかし、今日はこの店に来たではないか」
    「せっかくだから行ってみようかなって思って。それに……」
    男の薄い色の目がこちらを向き、嬉しそうに、柔らかく細められた。
    「ギルモアくんに誘ってもらったのが嬉しかったから」
    真っ直ぐでいて穏やかな、心地良い春の陽射しのような眼差しだった。じわ、と胸の奥が温かくなる。初めて名を呼ばれたと気がついてから、その温もりは体全体へと広がっていった。
    体温が上がってきたのは酔いが回ってきたせいではない。それくらい分かる。分かってしまう。
    「そう、か」
    どうにか絞り出した返事に、男は優しい笑みを浮かべた。

    家に帰ったのは夜の10時に差し掛かろうとしていた頃だった。玄関の扉を開けてすぐ、男は慌てて2階への階段を駆け上がって行った。首を傾げながらもギルモアはリビングへ向かった。上着を脱ぎ、ソファの定位置に腰を落とす。
    すると、男が2階から戻って来た。両方の手を後ろに回し、緊張したように恐る恐る近づいて来た。
    「あ、あの、これ……」
    差し出されたのは真っ赤な花を束ねたブーケだった。鮮やかな赤色のローズの香りがふわりと広がる。呆気に取られたギルモアだったが、ハッと我に帰りブーケを受け取った。
    彼から贈り物をされるのは初めてだ。しかし何故?
    男を見れば、こちらの反応を窺うような顔つきをしていた。
    「あ……りが、とう」
    腑に落ちぬまま辿々しく礼を言うと、男は嬉しそうに微笑んだ。



    花束というのは普通女に贈るものではなかろうか。
    仕事の合間、ギルモアはコーヒーを啜りながら思考に耽っていた。男から貰った赤いローズの花束は、花瓶に入れてダイニングテーブルの上に飾ってある。忙しいギルモアに代わって男が花の手入れをしているのだが、人に贈った花を自分が世話する羽目になったというのに彼はどこか嬉しそうだった。
    とすると、贈ることに意味があったのか?
    しかし分からぬな、とギルモアは伸びをし、机の上のパソコンに向き直った。軍の勤怠システムにログインする。これまでほとんど有給を取っていなかったからか、とうとう上官に「溜まった有休を消化しろ」と言われてしまった。ヒート休暇は時折取得してはいたものの、有給休暇とは別物として扱われる。これ以上休みを取りたいとは思わないが、有休消化率が低いと上から小言を言われるらしいので仕方なく申請を出すことにした。過去の記録を見ても時々のヒート休暇以外には、この間たまたま取った有休ぐらいしか──と、勤怠申請一覧にひとつ、見慣れない名前の休暇申請記録が表示されていた。
    慶弔休暇。
    確か、身内の祝い事や悔やみ事のために取得できる休暇だったはず。ああそうか、自分の結婚式のために申請したのだった。どうしてもこの日にしたいと親が煩かったため、やむなく取ったのだった。
    慶弔休暇取得日、すなわち結婚式を挙げた日は1年前だ。もうそんなに経つのか。しかしこの日付、どうにも既視感があるような……。
    と、ギルモアは目を丸く見開いた。
    その日付はちょうど、2人で食事に行き、ブーケを受け取ったあの日と同じであった。



    「無理しないで寝てて、ちゃんと水分は摂ってね。なるべく早く帰って来るから」
    「分かった分かった、早く行ってこい」
    心配そうな男にシッシッと手を振り、出ていくよう促す。仕事の打ち合わせで出版社へ向かった男を見送り、ギルモアはため息をついた。
    いくらこちらがヒート1日目とは言え心配し過ぎだ。リビングに戻り、広いソファに横たわる。熱っぽい己の吐息以外は何も聞こえない。この家はこんなに静かだっただろうか。よく考えれば、1人で留守番するのは初めてかもしれない。
    ギルモアは寝返りを打った。最近、抑制剤の効きが悪くなった。番のいないオメガはヒートで重い症状が出やすいと聞いてはいたが、ここしばらくは毎回休暇を取らねばならない程ヒートが辛い。医者には、これ以上強い抑制剤を飲めば体への負担も大きくなると言われた。アルファの方とご結婚されているなら、その方の協力を得るのが最も望ましいですが……と、躊躇いがちに告げられた言葉が、頭の中で反芻する。
    番を作るなんぞ真っ平ごめんだと以前は思っていた。本能のままにアルファを求め、誘い、首を噛まれるだけでほの字になってしまうような、理性のない獣に成り下がってしまうのが嫌だった。だから、アルファなんぞに己を支配されぬようにと、首を守る保護具を常に身につけていた。
    今は……分からない。首輪をしていないと落ち着かないということもあり、彼の前で首筋を晒したことはない。けれど、彼に対しては、他の人間には感じたことのない安らぎや高揚を覚えるのは確かだ。
    向こうはどう思っているのだろう。ヒートで具合が悪い時はいつも側についていてくれる。不平も不満も恨み言も聞いたことがない。初めての顔合わせの時はまるで人形のような虚ろな雰囲気を醸し出していたが、今はよく笑うようになった。花束を贈ってくれた。こちらは完全に忘れていたが、あちらはちゃんと結婚記念日を覚えていたのだろう。赤いローズの花言葉は「情熱」「あなたを愛しています」。己はヒート時でもフェロモンが出せないようだから、フェロモンに当てられてというはずはない。碌にフェロモンの出せないオメガを好きになるなんて、そんなことがあるのか。その言葉は、彼の本心と受け取って良いのだろうか。
    ソファに横になっているのに目眩がした。どうやら熱が上がってきているらしい。ローテーブルの上に置かれたコップから水を補給するも、体は熱くなる一方だ。
    怠い。何も考えられない。ただ、何かを求めるような欠乏感が心の内を埋め尽くす。
    欲しい。ほしい。でもここにはない。
    ふらり、とギルモアは立ち上がった。熱で朧げな思考の中、ふらふらと家の中を歩き回る。
    リビング。ちがう。
    キッチン。ちがう。
    洗面台は……あった。本当にほしいものではない、けれど、これがあると安心する。腕いっぱいに抱えて、次は2階。
    自分の部屋。ちがう。
    その隣。ここだ。
    扉を開ける。
    この、柔らかい場所。ここにもある。安心する。
    ごろりと横になり、集めてきたものに包まる。
    欲しいものはここにはない。でも、ここで、待っていれば、きっと……。
    腕の中のものをぎゅうと抱きしめ、ギルモアはゆっくりと目を閉じた。



    ふと意識が浮上する。長い夢を見ていたような気がする。体は熱っぽく怠いが、眠りにつく前より意識ははっきりしていた。
    時間を確認しようと体を起こして、そして気づく。
    ここは自分の部屋ではない。ほとんど立ち入ったことはなかったが、確かに彼の自室だ。沢山の本が大きな本棚いっぱいに敷き詰められている。自分の部屋と間違えて入ったのだろう。
    自分の肩からはらりと何かが落ちたのを見て、ギルモアはそちらへ目をやった。
    それは彼の服だった。これ一着だけではない、彼の下着や、ズボンや、タオルケットなど、彼のものにぐるりと取り囲まれていたのだ。
    ヒートの熱に浮かされて何かを集め回っていたような覚えはあるが、自分が持ち込んだのだろうか。しかしどうして?
    部屋のカーテンの隙間から覗く窓の外の景色は、夕焼け色に染まっていた。ギルモアは気怠い体を引きずるように階段を降り、リビングへと向かった。
    「ギルモアくん、起きたの?」
    男はキッチンに立って料理をしているところだった。火を止め、ばたばたと慌ただしくこちらへ駆け寄って来る。
    「気分はどう?」
    「……腹減った」
    男は安心したように笑みを浮かべた。
    「そっか。食欲あるなら大丈夫だね。夜ご飯はカレースープにしようと思ってたんだけど、どう? 食べれそう?」
    「ん」
    短い返事をし、ソファにぐったりともたれかかる。ハッと思い出したギルモアは、キッチンの男に向かって呼びかけた。
    「そうだ、お前の、服……」
    「あ、ギルモアくんが僕の部屋に持って上がったやつ?」
    「……何だ、知ってたのか」
    「帰ってきた時に君がリビングにいないから探し回ったんだよ。そしたら僕のベッドで、僕の服と寝てたからびっくりしちゃった」
    「……服、ベッドに置いたまま、で……」
    「後で僕が片付けておくよ」
    男はそう言うと、器を手にソファの方へとやって来た。ローテーブルに今日の夕食が配膳される。
    「はい、ギルモアくんの分はこっち」
    スパイスの香りが鼻をくすぐる。具沢山のカレースープを前に、ギルモアの腹がぐうと鳴った。



    『俺にはお前しかいないんだ!』
    『嘘だ! そんなこと言ったって騙されないぞ』
    『嘘じゃない、信じてくれ!』
    ギルモアは煎餅を齧りながら、ぼうっとテレビを見ていた。アルファの男とオメガの男が出会い、惹かれ合うという何とも安っぽいメロドラマ。大体お前たち、まだ初めて会ってから1ヶ月しか経っていないんじゃなかったか。何度か喋って食事に行ったくらいで相手を好きになるなんて早過ぎだろう。
    一度会っただけの相手と結婚したギルモアが言えることがどうかはさておき、ボリボリと菓子を齧りながらドラマにツッコミを入れる。なかなかアルファの求愛を受け入れられないオメガも、最終的には相手の男を受け入れた。これでめでたしめでたし、ハッピーエンドというわけだ。
    つまらんドラマだ。そう思いチャンネルを変えようとしたギルモアだったが、ドラマの終盤も終盤、最後の数分間に目が釘付けになった。
    オメガの登場人物の方が、家の中でアルファの男の服や持ち物をかき集めて、それらを抱きしめながらアルファを待っていた。帰宅したアルファはその様子を見て嬉しそうに微笑む。
    『巣作りしてたの、可愛いね』
    オメガが物欲しそうに手を伸ばすとアルファもそれに答え、濃厚なキスの音が響きカメラはフェードアウト……だが、ギルモアの頭にひとつの単語が残った。
    巣作り。あれは、巣作りと言うのか?
    端末を手に取り、ネットを開いて検索する。「オメガ 巣作り」で調べると様々なサイトが表示された。いくつかのサイトに書かれていた内容を擦り合わせるとこうだ。
    オメガの巣作りとは、ヒート中のオメガが、自身が好意を抱くアルファの持ち物を集め、包まったり抱きしめたりしてアルファを待つ、オメガの本能的行為を指す。アルファの匂いがするものを纏うことで心を落ち着かせるのだと言われている。
    違う、違う違う違う。ギルモアは端末をソファの隅に投げ落とし、首を左右に振った。
    そんなはずはない。この俺が、オメガの本能に振り回されるなどあるはずがない。あってはならない。
    指先がどんどん冷たくなっていく。自分の体が、まるで自分のものではなくなっていくかのように感じられた。
    ガチャリ、とリビングの扉が開かれる。小説の執筆のため自室に篭っていた男は、声をかけながらソファの方へと歩み寄った。
    「ギルモアくん、今日のお昼なんだけど遅くなっちゃったし外に食べに……」
    言葉の途中でギルモアの様子がおかしいことに気づいた男は、不思議そうに首を傾げた。
    「ギルモアくん?」
    ギルモアは恐る恐る男の方を振り向いた。
    この男に感じる感情は、俺がオメガで、こいつがアルファだから抱いたものなのではないのか。オメガの本能が、たまたま近くにいたアルファを求めているだけなのではないのか。
    ふらり、とソファから立ち上がる。ヒートでもないはずなのに頭の中がぐるぐると回っているように感じられる。リビングを飛び出し、階段を駆け上がって自分の部屋へ。ベッドに倒れ込みタオルケットで体を包む。
    嫌いだ。嫌いだ嫌いだ嫌いだ。
    定期的にヒートという面倒な状態を引き起こす、オメガという性が。
    本能でアルファを求め、誘惑するオメガという性が。
    決してそんな人間にはならないと決めていたのに、オメガとしての本能が芽生えてしまっていた自分自身が。
    窓の外が暗くなる。どこからか湧き起こってきた黒い雲が、突然の雨を降らし始めた。(続)
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