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    イズ@sura

    @sura_yume

    引っ越し作業中(2022.4)

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    イズ@sura

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    葬炎「にゃんこ風邪」のかきかけ……2月22日用に書いていたのにもう3月ああああああ

    猫耳尻尾が生えた葬炎のピュアなラブいちゃを目指したはずが、文を書き直すたびにどんどんエロ導入にしか感じられなくなっていく不思議……
    これは、葬さんが炎くんへ猫っぽいにゃんにゃんするためにと付けた先生役が、ノリノリなドクターなのが悪かったのかもしれない……と、今思いました

    #葬炎
    buryingitis
    ##かきかけ

    葬炎「にゃんこ風邪」




     ドアの開く電子音が鳴り、手に書類を携えた一人のサンクタ人が姿を現した。
    執務室で一人、机に向かっていたドクターは顔を上げる。

    「ドクター。おはようございます」
    「ああ、おはよう。イグゼキュター……それが例の?」
    「はい、そうです」

     昨夜、作戦任務から帰還した秘書であるこの男から、任務後にとある問題が発生したとの一報は受けていた。その件で今朝は医療部に立ち寄ってから執務室へ来るとも聞いている。 

     発生した問題を知っていたドクターだったが、思わず彼の身体を上から下までまじまじと見つめてしまった。
     すっと背筋を伸ばして無表情に立つその姿だけを見れば、いつもと変わらないように見える。
     ———彼の頭と尾てい骨に発生した二つの異変がなければ。

    「私が秘書業務から外れている間に、何か問題はありましたか?」
    「こちらは大丈夫だったよ。ありがとう。それより、私は君の方が気になって仕方がないんだが……どうしたんだい、それは?」

     平常通り接してくるイグゼキュターに、ドクターはそわそわしながら尋ねる。
     ドクターは、イグゼキュターの頭上でピクピクと動く三角形の白い猫耳と、彼の背後で揺れるふさふさとした白い毛並みの太い尻尾が気になり過ぎて仕方がなかった。
     目が離せない。
     サンクタ人に、猫耳と尻尾はない。……はずだ。
     とても可愛いし、似合ってはいるのだが、どう見ても異常事態である。
     しかし、イグゼキュターはまったく平素と変わらない。焦る様子も見られない。

     尻尾を揺らしながらドクターの座る机の前まで歩いてきたイグゼキュターは、携えてきた書類をドクターが見えやすいように方向を整えてから机上へ置くと、先ほど医療部から受けた情報を報告する。

    「現在、私を含めた複数人に同様の症状が確認されています。現在地、症状、検査データ、感染経路等から対応に当たっている医療部より『にゃんこ風邪』の可能性が高いとの見解が示されています」
    「え? なんて?」
    「にゃんこ風邪です」
    「にゃん……?」
    「この地域特有の風土病みたいなものなので、ドクターが知らないのも無理はありません。
    この『にゃんこ風邪』は、私たちが現在駐留している地域で春先に蔓延する病気です。
    この風邪に罹ると、猫系の耳や尻尾が生えてきます。
    元から頭上に耳があり、尻尾を持っている種族の場合は個人差がみられ、耳か尻尾のどちらか片方が猫系に変化する者、耳と尻尾の両方が変化する者、にゃんこ風邪自体に罹らない者と様々です。
    にゃんこ風邪は、その他に症状らしいものはなく、検査データの異常もないことが特徴と言えば特徴で、感染経路も未だ特定に至らず不明という謎の多い病なのですが、栄養をとって寝ていればいつのまにか治るため、にゃんこ風邪用の治療薬はありません。
    一部の人々から熱狂的な人気を得ているために、ワクチン開発も進んでいないようです」
    「熱狂的な人気がある病……。なるほど。ねぇ、君のその猫耳と尻尾は触覚があるの? 触ってみてもいいかい?」

     イグゼキュターの話の途中からすでにうずうずし始めていたドクターは、目を輝かせて彼を見上げる。
     ドクターの好奇心に満ちた視線をいつもの無表情で受け止めたイグゼキュターは、「困ります」と即答した。

    「秘書の仕事の一貫だと思って」
    「その業務内容は、私がロドスと結んだ契約にありません。そのため業務外であると判断します。新しく業務を増やすのであれば、今の契約を破棄して新規に契約を結ぶ必要があります。書類を揃えて出直してください」
    「そこをなんとか!」
    「困ります」

     というようなやり取りを何度かした後、ドクターは諦めきれずに唸った。
     何かイグゼキュターを頷かせられる案がないかと視線を机に落とす。そして、イグゼキュターが持ってきた『昨日の作戦任務についての概要報告書』が目に留まった。
     つい癖でその報告書にさっと目を走らせたドクターだったが、先程まで打開策に悩み、陰っていた双眸が輝きを取り戻す。

    「―――昨日、炎客も作戦任務に参加していたんだね。もしかして、彼も罹ったのかな? その、にゃんこ風邪に」

     ドクターは、机に両肘をついて手を組むと、その上に顎をのせた。そして、イグゼキュターを上目遣いで見つめながら、口の端を上げた。
     無表情だったイグゼキュターの瞳が、僅かに揺れたのを確認して、言葉を続ける。

    「――――」

     ドクターの言葉を聞いたイグゼキュターは、さっきまでの頑なな拒絶の姿勢を少し緩め、思考する様子を見せた。

     これはいけるかもしれない……!
     ドクターは沸き立つ心をひた隠しながら、静かにイグゼキュターの言葉を待った。
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    イズ@sura

    MOURNING博炎|モーニングコール

    基本クールで淡々とした接し方をしてくる炎が、不意にデレて優しくしてくれたりするので博はとても嬉しいと思っている。


    ※きょうの炎くん(炎くんの日常を眺めるだけの短文小話)
     炎客の朝は早い。
     ロドス外での勤務日以外、ロドス内食堂の営業開始時間(朝食提供開始時間)の2時間前には起床し、水を飲んでトレーニング室へ。しっかり最低一時間は身体を動かした後、自室に戻ってシャワーを浴びる。もちろんトレーニング室にもシャワー室はあるが、炎客がトレーニングを終える頃に混雑し始めるため、部屋で入る派だ。そして、食堂で朝食をとって出勤する。それが朝の日課だ。
     
    「おい、起きろ」
     本日も日課をこなして身支度を整え、あとは食堂へ行くだけとなった炎客は、己の寝台の前で仁王立ちしていた。
     そこには、人ひとり分の大きな布団の膨らみがひとつ。枕元にはタブレット端末。床にはナイロン製の白衣とロドスジャンパー、ズボンが脱ぎ捨てられている。
     昨夜、部屋に乗り込んできた不届き者へ冷たい目を向けながら、炎客は眉間にしわを寄せた。
     寝台を占拠している布団の膨らみは、炎客が起床してから現在に至るまで微動だにしていない。この膨らみが素直に起きてくることは稀なので、予想の範囲内だ。だが、護衛兼秘書という役回り上、起床を促す役が回ってくることも多い炎客は、この作戦行動のない日の朝のぐだぐだ具合 1450

    イズ@sura

    MAIKING葬炎で触手ちゃん。
    おしりたたき進捗あげ。
    ざっくり最後まで書いてあって、肉付け作業を始めたところです……
    書き終わるころには触手フェスティバルが終わってしまう~(泣)

    この後、触手ちゃんが炎くんにいたずらしに来ます
    二人の間に割り込む触手ちゃん!果たして触手ちゃんは炎くんの心をゲットできるのか!?
    R-18葬炎(予定)




    「人を襲う力を持った動くツルだって?」

     作戦が終了し、指揮車両の中で座席を倒して横になったドクターは、ホットアイマスクをしてくつろぎながらイグゼキュターの報告を聞いていた。だが、ある部分を聞きとがめると、ホットアイマスクを指でずり下げながら、怪訝そうな顔でイグゼキュターを見上げる。
     作戦の顛末を報告していたイグゼキュターは静かに首肯する。彼もつい先ほど作戦を終えたばかりのはずだが、その立ち姿に疲れは見えない。
     ホットアイマスクを外して座席に座り直したドクターに話の続きを促され、イグゼキュターは先ほどまでの任務を思い返しながら口を開いた。

    「はい。逃亡を図ろうとした残党を町はずれの廃屋まで追い詰めたのですが、そこに逃げ込もうとしたターゲットが捕食されました」
    「ほ、捕食……? え、相手は植物だよね?」
    「おそらくは。その廃屋はツルに囲まれていたのですが、残党が近づいた瞬間、その身体にツルが絡みついて、廃屋の内部へ引きずり込まれていきました」
    「ひぇ……なにそのホラー展開」
    「救助しようとして外壁のツルを排除したのですが、廃屋の内壁もうごめくツルで囲 3891

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