Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    meganeiimegane

    @meganeiimegane

    スーツとリーマンの国の住民
    20↑創作BL

    ☆quiet follow Yell with Emoji 👔 💖 💍 👓
    POIPOI 18

    meganeiimegane

    ☆quiet follow

    ★2020年12月26.27日開催された【ブクロフェス】で無料配布したペーパーです(両面印刷)

    漫画は同人誌の本編終了後の話。
    (※この高取さんと伊藤くんは付き合っている設定です)

    #スーツ食いてェ
    iWantASuit!

    Tap to full screen (size:3579x2552).Repost is prohibited
    😍🙏💕💵💴👍💘💞👏💞😍💖
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    あるぱ

    DONE三題噺のお題で作成した世紀末BL/30分最果てにて


     どうして、うつくしいものは脆いのだろう。ぼくは見下ろしながら、何度も繰り返しそう呟いた。チカリチカリと明滅するカラフルな光が、彼の肌色を奇妙な色へ変化させる。ぼくは床に座り、彼の顔に顔を近づけた。かすかに感じる呼吸音。思わず、ほっとしてしまう。
     ぼくがほっとするなんて、おかしな話だ。口元をゆがめ、立ち上がった。それから、薄暗い室内を見渡す。
     廃屋は荒れ果てていて、もはや人間の生活したあとも朧気だ。ただ大きなクリスマスツリーの電飾だけが、滑稽なほど景気よく光る様を、いつか彼は悪夢みたいだねと笑っていた。あれはいつだったか、と思い出すまでもなく、ぼくには三十二日と十一時間、二十三分前のことだと分かる。
     貴重なガソリンと発電機なのに、彼はこのツリーの電飾にそれを使った。たぶん、あの時からもう、だいぶ壊れていたのだ。
     ぼくは部屋を横切って外へ出て、雨水を集めるために作った仕掛けから、コップに水を汲んで彼の元に戻った。本来ならば濾過して、一度沸騰して冷ますべきということは理解していたが、いまとなってはそんなことはなんの意味もない。彼の生命がいつ消えたっておかしくないこと 1588