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    秋月蓮華

    @akirenge

    物書きの何かを置きたいなと想う

    当初はR-18の練習を置いてくつもりだったが
    置いていたこともあるが今はログ置き場である
    置いてない奴があったら単に忘れているだけ

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    秋月蓮華

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    某企画用のキャラで書いたやつです
    オリキャラしかいねえ

    もえるほのお赤が燃えている。
    全てを飲み込みながら、煌々と。
    澄み渡る青空が見えなくなるぐらいに煙が上がる。
    中心地から離れている場所だというのに
    赤の威圧が。
    純粋な力が。
    伝わってくる。
    それは彼が宿せと期待されていたものが放ったものだ。
    宿す前に『それ』は盗まれた。だから彼は捨てられた。
    この場所に連れてきた男に拾われなかったら、死んでいた。
    気まぐれに拾われて、数年間を男と男の同胞隊と過ごして、今日はここに連れてこられた。
    (これが……)
    顔の上半分を焼かれた少年は全てを蹂躙する焔に圧倒された。
    「防御魔法をかけてるけど。削られるな。精霊たちの悲鳴も聞こえる」
    「誰も彼も悲鳴など、焔に飲み込まれておろう」
    「赤い。赤いわ。とっても綺麗! 望まれた赤ね!」
    「そうだね。姉さん」
    手に持っているヴィオラの弦を弾きながらいう少年のように見える青年と金色の髪をした女性が言う。
    はしゃぎながらゴスロリ服の少女が話、首輪で繋がっている抱えている青年が同意した。
    首輪で繋がった二人は姉弟だ。
    焔はとても近いところまで燃えているが、彼等には届かない。
    「ザレラム様が防御をしていろといいましたが……これとは」
    「真なる炎の紋章の暴走か?」
    「ああ。奴の望みが放たれた」
    白髪の入ったハーヴェストムーンの髪をウェーブにした少女が感嘆していた。それは彼等を連れてきた男に対してと、焔に対して両方だ。
    銀髪をした青年が黒髪に黒ずくめの男に聞いた。男は答えた。
    真なる炎の紋章、この世界の理をつかさどる二十七の真の紋章のうち一つ、それが暴走して、この草原を、グラスランドを焼き払っている。
    彼等はグラスランドを蹂躙するハルモニア神聖国の特殊部隊、光槍(ストラーレンランセ)のメンバーだ。殆どがここに揃っていた。
    リーダーであるザレラムは目を細めている。起こるべきして起こったことを味わっていた。
    「奴って、うちから真なる炎の紋章を盗んで宿しちゃった人のことか」
    「望み?」
    「恐らくだけど、”ハルモニア地方軍がいなくなればいいのに”とか願ってしまったんだと想う」
    聞けば、ガーデングラスの髪をした青年が教えてくれた。彼等からしてみれば自分が所属している国の地方軍が真なる炎の紋章によって
    全滅しているというのに特にそのことを悲しむこともなく、驚くこともなく、起きてしまったことが起きてしまったことだというように見学している。
    「グラスランドも焼いている」
    「守りたかったものも焼いたわけ? みんな道ずれにしちゃったのね」
    短く喋ったのはくたびれたコート姿の男だ。姉の方が笑いながら起きてしまったことを告げた。
    「真なる五行の紋章は純粋な力だからね。アリリアの時がそうだったけど、宿主に力を使わせようとするんだよ」
    「五行は相克と相生じゃからのう。炎、水、雷、風、地。各々が力を振るいたがっておる。アリリアも厄介じゃったな」
    「アリリア……」
    「昔にうちが滅ぼした国だよ。真なる雷の紋章が欲しくて」
    「真なる雷は逃げたからの。待って居ればいずれまた表舞台に出るとはいえ」
    世間話のように話しているガーデングラスの髪をした青年と金髪の女性はストラーレンランセでも古株だ。
    ハルモニア神聖国はこの大陸で一番の文化と国土と歴史を持つ国であり、国策として真なる紋章の確保を上げているが、たまに独立した元ハルモニアの
    領土の国に紋章を渡しているという。
    「真なる炎の紋章が力を使いたがって使っても、継承者が望んで紋章が同意をして燃やしたとしても、結果は変わらん。……七日は燃えるな」
    「……真なる紋章には、意思があると?」
    今更だが、そのことについて聞いてしまっていた。彼が宿せと言われたものについて詳しいことを知らなかったのだが、彼等の会話からして
    真なる紋章には意思があるという。
    「ティラナ様、彼に説明してませんでしたね。私のミスです」
    「リモザのミスじゃないさ。私からしても真なる紋章に意思があるとか言われてもってなる」
    「ムネナガ、おぬしは槍の六位。リモザより上なのじゃぞ。受け止めておけ」
    ハーヴェストムーンの髪をした少女、リモザが謝っているが庇うように言ったのは銀髪の青年、ムネナガだ。金髪の女性はティラナという。
    「意思があるんだよ。二十七の真の紋章やごく一部の紋章はね。人間が戦争を起こすのか、紋章が戦争を起こすのかは永遠の論争とは言うねー」
    「ルーディ。まだもちそう?」
    「もつもつ。ジークは余裕そうだね」
    「余裕かな? ――おい。奴が笑ってるぞ。”望みが叶ったんだねよかったね”って」
    「レンか。そうだな……奴にもわかるからな……」
    ヴィオラの弦を弾いているルーディを気遣うようにジークが話しているが、声の調子が変わった。レンとザレラムが呼ぶ。
    「よかったの?」
    「神殿から真なる炎の紋章を持ち出して宿して望み通りに力を振るったんだ。良かったのだろう。……ああ、睨んでいるな。監視者。継承者は真なる紋章に気に入られたか」
    こうしている間にもたくさんの人が死んでいるというのに炎は燃え続けているというのに彼等は気にすることもなく、起きてしまったことを受け止めながら、
    各々で炎を眺めていた。それが彼にとっては恐ろしくも、
    (知りたい)
    彼等が知っていることを、知りたいと願う。
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