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    Jukiya_d

    ウリサンとかマキリオとかガブクラとかイチ桐とか腐った小説書いてる人

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    Jukiya_d

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    右桐Webオンリー2のエアスケブにてしゃけ3本さんよりリクエストいただきました!ありがとうございます!
    テーマは「イチ桐が2人で料理を作ってるお話」です!
    イチの家で料理出来るのか!?と思いましたが、確認したら全然出来そうだったのでやっていただきましたw
    一緒に料理するのって恋人らしくていいですよねー♪

    #腐が如く
    #イチ桐
    #春桐
    #エアスケブ
    airskive

    【イチ桐】ふたりの晩ごはん 日も傾きかけた時刻。春日の家。
     入口のドアを開けてすぐの調理スペースで、何やら長身の男二人がひしめき合っていた。
    「桐生さん、肉どんくらい使います?」
    「そうだな……四分の一くらいでいいぞ」
    「うっす!」
     ザクザクとニラを切る桐生の隣。春日はペリペリと柔らかいラップを剥がし、垂直にした手で挽肉に縦横と切れ目を入れていく。四分の一……と呟きながら丁度四角く肉にラインが入ると、トレイを斜めにしてゴトクの上に置かれたボウルにぼてっと肉を落としていった。
     その音を聞いて桐生が手を止めると、包丁を持ったまま春日に数歩寄ってボウルの中を覗き込み。ふむ……と何か言いたげに声を上げたのに、春日は挽肉と桐生の顔を交互にチラチラと見比べた。
    「えっ……何かまずっちまいました?」
    「いや。多いかと思ったんだが、どうせ作ったら食っちまうだろ。そのままでいいぞ。先に肉にだけ下味付けたいから調味料準備してくれ」
    「はい!」

     今日は週に一度の桐生と一緒に料理をする日である。
     一人で暮らしていた頃はほとんど自炊せずだった春日だったが、桐生と暮らすようになってから少しずつではあるが料理というものに興味が出始めた。
     腕前はまだまだで失敗もあれば、料理慣れしている仲間達に助言を求めることもしばしばだったが、それでも初めて作った味噌汁を飲んでくれた時の桐生の「美味しい」という一言と笑顔が忘れられずに春日は今日もエプロンを身につけている。
     因みにだが、春日がきゅっと腰でリボン結びをしているこのエプロンは、先日桐生と一緒に買い物に行った際購入した新品だ。使うのは今日が初めてで、春日が赤、桐生が黒の色違いのデザイン。お揃いのエプロンを付けてキッチンに並べるというだけでも春日は上機嫌だったが、何より桐生に指示を仰ぎながら二人で料理をするというこの時間が楽しくて仕方がなかった。
    「ええと……醤油、砂糖、酒、塩、こしょう、片栗粉に……ごま油、と」
     この家で二人暮らしするようになってから小さめではあるもののラックも買い足した。今では普段使いするような調味料が一通り揃い、ラックの前でしゃがみこんで一つずつ取り出しては春日はコンロの空いたスペースに並べていく。だが、三つほど並べたところで、やっぱ場所足りないな……と呟くと、んっしょと春日は立ち上がり、ベッドの方へと向かって行った。
    「これはデカすぎるし、これは逆に小さいな……んー……おっ! あったぜ!」
     ベッド横の物置きと化しているスペースを漁ってしばしの後、春日はお目当ての物を見つけてそれを手に取る。何やら四角く薄い形のそれを掲げ、今度はキャベツに取りかかり始めている桐生の背に向かい。
    「桐生さーん、いいもの見つけましたよー!」
     などと満足げに笑みを見せながら歩み寄って行くと、その声に振り返った桐生は目元を綻ばせ。春日が隣に戻って来たと同時に、ただのストリッパーのポスターじゃねぇかと小さく笑った。
    「チッチッチ。それが違うんだなぁ」
     ちょっと見てて下さいよー? と勿体ぶって言う春日に、一体何だとキャベツをみじん切りしながら桐生は時折ちらちらと春日の手元を見遣る。何が始まるのか期待半分に見ていれば、はっ! ほっ! とかいう大げさな声とは裏腹に、シンクの上に古めかしい額縁に入ったポスターを裏返して置き、その上にテーブルクロスを敷いただけであった。
    「ほら! これで調理スペースが広くなりましたよ! いやぁドンドコ島でDIYやってたのが役に立ったぜ!」
     俺も桐生さんの隣に立てるー、と鼻歌交じりに機嫌良さそうに笑う春日を横に、桐生は思わず吹き出して。
    「楽しそうで何よりだ」
     と山盛りになったキャベツを別のボウルへさっさと包丁を使って入れていったのだった。

    「砂糖はー」
    「そこに入ってるスプーンで三杯」
    「はい! 塩こしょうは」
    「適当に四振りくらいでいいぞ」
    「四振り……シャッシャと! はい次!」
    「片栗粉、酒は砂糖と同じくらいでいい。ごま油はそれより少し少なめでな」
    「OKっす!! えーと確かにんにくとしょうがは生のがないから、チューブで三センチくらいっと」
     チューブを摘まんでぽとりとにんにく、しょうがを落としていくと、春日は最後にと醤油差しを手に取った。
    「あとはこいつだけです! どんくらいで?」
    「ちゃーっと二周だ」
    「ちゃ、ちゃーっと? ちゃーっとって何すか!?」
     初めて聞きましたけど!? と目を見開く春日に、一方の桐生は怪訝そうに眉を寄せる。
    「ちゃーっとはちゃーっとだろ。いいから二周だ」
    「二周つったってこう、大きめにざーっととか、小さめにさっととかあるでしょ!?」
    「だからちゃーっとだって言ってるだろ。細けぇこと気にすんな」
     料理なんてそんなもんだと言う桐生の言葉に春日はそういうもんすかねぇ……といまいち納得出来ない様子ではあったものの、自分の中の『ちゃーっと』というレベルで二周ボウルの中に醤油を垂らしていった。
    「よし。そんでよく混ぜろ」
    「はい!」
    「で、あらかた混ざったら野菜入れてもういっぺん混ぜるんだ。俺は皿用意してっから頼んだぜ」
    「任せてください!」
     うおおおお! などと暑苦しい声を上げながら春日はボウルを小脇に抱えてシャカシャカと手を動かし。挽肉に粘り気が出てきたところで野菜を加えると、具材が均一になるように再びこね合わせた。
     その間桐生は先日洗って取っておいた白色トレイを二枚用意し。片栗粉を入れてさっさと左右に振って広げると、春日が作った臨時調理台の上にそれを並べて冷蔵庫へと向かった。
    「桐生さん、出来ました!」
    「おう。よく出来てるじゃねぇか」
    「へへっ。そうすか?」
    「ああ。だがな、春日。勝負はここからだぜ……」
     そう声を低めた桐生に春日はごくりと息を呑み。続けてジャッと顔の前に出された『大判』の文字にで、出たーーー!! などと大げさなリアクションを見せるのであった。
    「いくぜ春日! 餃子包み開始だ!!」
    「うっす!! よろしく頼んます!!」
     などと意気込みだけは満点だった春日だったが。ものの数分後には――
    「だぁぁ……どうもこういう細かい作業は苦手だぜ……桐生さんよくそんな綺麗に出来ますね?」
     ひだが綺麗に作れず悪戦苦闘する春日を横に、桐生は次々に形の整った餃子を作り上げてトレイの上に並べていた。
    「まあ、慣れだな、慣れ」
     などと格好をつけている桐生だが、実は趙に包み方のコツを教わって修行していたなどという事実は春日は知る由もない。
    「俺も何回かやれば桐生さんみたいに出来ますかね?」
     水を付けすぎてしまったせいでふやけてしまった皮の残骸に、春日は肩を落とす。だがそれを春日の手から回収し、新しい皮を手渡しながら桐生はフッと笑って見せた。
    「お前は何でもそつなくこなしちまうからな。ちょっとやれば出来るようになるだろ」
     左手はこうで、右の人差し指と親指でこう……だ。と桐生が肩を寄せて手元を見せてくるのに、春日はじっとそれを観察しながら何とか真似をして。
    「ぬぬ……」
    「慣れないうちはひだの数は少なくていいぞ。三つもありゃ上出来だ」
    「いち、に……さん、っと。三つなら何とか!」
     どうですかね? と出来上がった物を桐生に見せれば、いい出来だと褒められるのに春日はパァッと表情を明るくして。この調子で続きもやるぞ! と調子を取り戻すと、スプーンにタネを掬ってもう一つとチャレンジした。

     数分後。
    「会心の出来だぜー!!」
     どやぁ! と春日が高々と掲げた後にトレイに置いた餃子は丁度十個目で。ぷっくりと膨れたそれを桐生が見下ろすと、最初の頃より随分と綺麗に出来るようになっているのにさすがだなと嬉しそうに声を漏らしていた。
    「くく……だが、惜しかったな」
    「えっ?」
     桐生の方はといえば春日が十個完成させるまでに三十個目を作り終えたところで。それを静かに置くと同時に笑われたのに、春日は何のことかと目を丸くした。
    「いや。お前のそれ……ケツんトコが破けてるぞ」
    「はっ!?」
     言われるなりさっき置いたばかりの餃子のひだを指で摘まんで持ち上げてみれば、桐生の言葉通り底の部分に小さく割れ目が出来てしまっていた。
    「ああっ!? まじだ!?」
    「欲張りすぎたな」
     お前らしいと再び笑われるのに春日はしおしおを背を丸める。だが、そんな春日の肩を汚れていない手首あたりでトンと叩くと、桐生は残りの餃子が載ったトレイを差し出して。
    「美味そうだし、そいつは俺にくれねぇか?」
     と言ってくるのに春日はじーんと胸の奥をあたたかくさせて頷くと、トレイの上にそっと最後の餃子を載せたのであった。


    『いただきます』
     桐生の焼きの上手さも相まって、餃子は見事完成し。
     第一弾の二十個が皿に丸く並んだのに二人ソファに並んで手を合わせると、パリパリとした底の皮に箸を入れて一つずつ手にした酢醤油入りの小皿へと持って行った。
     初めて桐生と作った焼きたての餃子。自分が作ったものは不格好だったが、二人で作ったものだと春日はひだがふにゃりとした自作の餃子にちょんちょんと酢醤油を付けてあんぐりと大口を開けた。
    「あっつ……!!」
     直後、噛んだ瞬間に溢れる肉汁が春日に襲い掛かり、たちまち口の中が大惨事となる。
    「バカ、何やってんだ……そんながっつくなよ」
     はふはふと上を向いて口を開け閉めする春日を横に、大丈夫か? と声を掛けてくる桐生には何度か頷いて。口内の上側がべろべろになったような気配を感じたが、春日は涙目になりながら何とかごくりとそれを飲み込むと、数秒黙った後にキラキラと目を輝かせ。
    「うんめぇーーー!! 何コレ!? めちゃくちゃ美味くないすか!?」
     と感激の声を響き渡らせた。
    「ったくお前って奴は……大げさだろ」
    「いやいや、大げさじゃないですってば! まじで美味いっすよこれ! 皮もっちもちだし、肉感たっぷりだし。それでいてパサパサしてなくて野菜も美味いしパンチもある。店で食うのより美味いですって!」
     えっ、ちょっともう一個食べちゃお、などと言いながら春日が箸を伸ばすのに隣の桐生は二、三滴皿に辣油を垂らしながら満更でもない様子で笑みを見せた。
    「えっ……まじでうまっ。何個でもいけちゃいますねこれ。はーーー! 手作り餃子やべぇ……」
     次々にもぐもぐと口へ運ぶ春日に、桐生も何個か食べ進めて。そんな桐生をちらりと見ると、春日は皿と箸を持ったまま問い掛けた。
    「これ、桐生さんのオリジナルレシピなんすか?」
    「いや。餃子の皮に書いてあるのそのままだぞ。まあ、肉の量は少なめにして野菜多め、調味料は多めにしてあるがな」
    「それ半分オリジナルみたいなもんじゃないですか!?」
    「そんな大したもんじゃねぇさ」
     自分好みの味に変えただけだ、とさらりと続けるのに、やっぱ凄ぇなぁ……と春日は感心する一方で。
    「俺ぁまだレシピをアレンジするなんてトコまで到達出来てねぇからなぁ。それどころか、レシピ通りにやってるはずなのに失敗することも多い。まだまだ桐生さんの背は遠いぜ」
     へへ、と苦笑混じりに呟いてもう一つと餃子を口にすると、隣の桐生はカタ、と皿をテーブルに置き、箸をその上に載せ。そのまま春日の方へ顔を向けてきたのに、口をもごもごさせながら春日は目を向けると、桐生はフッといつもの笑みを浮かべ。
    「お前の愛情がこもった料理だったら何でも美味いに決まってる」
     などと言ってきたものだから。春日は思わず喉に詰まらせてしまいそうになって胸をドンドンと叩き。
    「ったく。何やってんだ」
     と笑って水を差し出されるのに、春日は顔を真っ赤にしながらも幸せな気持ちでいっぱいになりながらそれをゴクゴクと飲み干していくのであった。
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    Replies from the creator

    Jukiya_d

    DONE右桐Webオンリー2のエアスケブにてぽてさんよりリクエストいただきました!ありがとうございます!
    テーマは「一番の事をチラッチラッと気にしながら、ヤキモチを妬く桐生さんのお話」です!
    書いててこれは絶対こういうお話を望んでいたのではないはず…とわかってはいたのですが、どうしても書きたくなってしまい書いてしまいました…
    ぬいはキノ◯スのアレのイメージですw
    【イチ桐】俺vs俺 ソレはある日突然やって来た。
     大きさで言えば手の平くらいの、握り潰そうと思えば簡単に出来てしまいそうな。それでいてしっかり一人で立ち、妙に目力があるようにも見えてくる――
    「はぁぁ……! なんて可愛さなんだ……!」
     春日が両手で大事そうにそっと抱え、天井に向かって掲げた物。
    「このキリッとした眉! ずっと撫でていたくなるような触り心地! そして何と言ってもモデルが桐生さん!!」
     最高だぁー! と春日が愛おしげに胸元にぎゅっと抱き寄せたソレの正体は、桐生をモデルにした小さなぬいぐるみだった。
     何でも推し活だかの一環でオリジナルのぬいぐるみを作ってくれるサービスがあるらしい。春日が一体どんなルートでそれに辿り着いたのかは謎だったが、本人の知らないうちに自分をモデルにしたぬいぐるみがいつの間にか作られていたのだから桐生が驚くのも無理はない。
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    Jukiya_d

    DONE右桐Webオンリー2のエアスケブにてハルコさんよりリクエストいただきました!ありがとうございます!
    テーマは「うっかり見える所にキスマーク付けてしまったイチ桐」です!
    うっかりで付けてしまった翌朝のイチがあわあわするの、とても可愛くて私も大好きなシチュですw
    桐生さんはそういうのあんまり気にしなそうというか、妙に堂々としてそうだなと書いたお話になりますw
    【イチ桐】愛の証の一苦労 やってしまった。
     目が覚めた春日の心の中で、開口一番飛び出たのはそんな一言だった。
    「いや……えっ……だぁぁ……どう、すっかなぁ…………」
     隣でまだ眠るその人の体を見て、春日のひっそりとした呟きが小さく漏れる。すやすやと寝息を立てる穏やかな寝顔とは対照的に、その人、春日の恋人である桐生一馬の体には無数のキスマークが刻まれていた。
     押し倒した勢いで吸い付いた首筋だけではない。胸板や、今は毛布に隠れている腰や腿の内側まで。それはもう散々自分が残したのを思い出して春日は額を押さえるが、そこまでだったらまだ何の問題もなかった。
     だが――
    「これは……どうしようも、ねぇ……よなぁ……」
     いつもは服で隠れる部分にすると心がけていたものの、昨晩に限っては桐生に煽られたのもあり、興奮に任せてつい鎖骨付近にまで残してしまったのである。おかげで桐生の首回りは虫刺されの言い訳など通じるはずもない大惨事になっていた。昨晩はお楽しみでしたね、というのが丸わかりだ。
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    Jukiya_d

    DONE右桐Webオンリー2のエアスケブにて飛鳥11さんよりリクエストいただきました!ありがとうございます!
    テーマは「梅雨に因んで 雨の日デート。浮かれ気分で桐生さんとのテーマパークデートをセッティングして、徹夜でイメトレまでしたのに当日土砂降り…」です!
    この時期は天候に左右されやすいのでデートも一苦労だろうな…と思いつつ、この2人ならどうするか考えて書いてみました。
    お楽しみいただけたら幸いです!
    【イチ桐】晴れの日も雨の日も 深夜三時。春日は本日何度目かとなるバッグの中身のチェックを行っていた。
     ハンカチ、ティッシュ、暑くなって汗をかいた時の為のタオル、熱中症予防の為の水、塩タブレット。モバイルバッテリーに財布、桐生が体調を崩さないようにと用意した晴雨兼用折りたたみ傘。そして――とスマホの画面に表示されたアプリをタップし、表示された明日の日付が書かれた電子チケット。
    「持ち物よし! 明日のアトラクションの順番確認よし! えーと……なんとかパスの取り方の予習よし!」
     ビッ、ビッと指さし確認をしながら春日はすっくとソファから立ち上がると、パシパシと両手で頬を挟むように叩いてから顔を上向かせて目を閉じた。
    「いよいよ……明日か」
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    Jukiya_d

    DONE右桐Webオンリー2のエアスケブにてぽてさんよりリクエストいただきました!ありがとうございます!
    テーマは「一番の事をチラッチラッと気にしながら、ヤキモチを妬く桐生さんのお話」です!
    書いててこれは絶対こういうお話を望んでいたのではないはず…とわかってはいたのですが、どうしても書きたくなってしまい書いてしまいました…
    ぬいはキノ◯スのアレのイメージですw
    【イチ桐】俺vs俺 ソレはある日突然やって来た。
     大きさで言えば手の平くらいの、握り潰そうと思えば簡単に出来てしまいそうな。それでいてしっかり一人で立ち、妙に目力があるようにも見えてくる――
    「はぁぁ……! なんて可愛さなんだ……!」
     春日が両手で大事そうにそっと抱え、天井に向かって掲げた物。
    「このキリッとした眉! ずっと撫でていたくなるような触り心地! そして何と言ってもモデルが桐生さん!!」
     最高だぁー! と春日が愛おしげに胸元にぎゅっと抱き寄せたソレの正体は、桐生をモデルにした小さなぬいぐるみだった。
     何でも推し活だかの一環でオリジナルのぬいぐるみを作ってくれるサービスがあるらしい。春日が一体どんなルートでそれに辿り着いたのかは謎だったが、本人の知らないうちに自分をモデルにしたぬいぐるみがいつの間にか作られていたのだから桐生が驚くのも無理はない。
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