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    名前三文字以上無いなお

    @NtkrbN
    ポイピクくんなんで名前3文字以上じゃないと駄目なの…?1、2文字の民は使用するなってことなの?
    ぼくはね、くにちょぎを書きたいなおというものだよ。よろしくね。

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    POIPOI 24

    付きあってないけど距離の近い伯仲4(おわり?)

    雪の薄らと積もる万屋街。長義と国広は身を寄せ合い、手をしっかりと繋ぎ歩いていた。とにかく寒かったので。
    「ああ、寒い。温かいものでも飲んで帰ろうか」
    「賛成だ。あちらの茶屋へ寄って行こう」
     二振りは目の前に見えた店に足早に駆け込み、温かな温度で保たれた店内に入った途端、ほう、と同時に息を吐いた。

     案内された席に着くと、国広は長義の手を指先で撫でてから手を離した。無意識の癖だったし、お互い慣れていた。いつものことだ。
     だが、隣に座っていた男士たちは目を丸くした。山姥切と手を繋いでいた? 山姥切の手を撫でた? 隣に座っていた男士――山姥切国広が二振り、ココアの入ったカップを片手に長義と国広を見て、固まる。
     当然長義はそれに気づき、首を傾げた。
    「どうかしたかな、そんなにまじまじと見て」
    「えっ、あ、いや、不躾な視線を送ってしまい、すまない」
     慌てて謝罪をする山姥切国広に、謝罪は結構、と長義は人当たりのいい、しかし本音を吐かねば斬るぞと暗に込められた笑みを浮かべた。当然、写したちは察した。
     長義たちが注文した飲み物が届くと、隣席の山姥切国広たちがポツポツと話し始めた。
    「俺たちはそれぞれ自本丸の山姥切と上手くいってないから」
    「驚いたのと、羨ましかったんだ」
    「本歌と写しで恋仲になったものたちは多いと聞くがこんな近距離で見るのは初めてで」
     その内容に、長義と国広は同時に首を傾げた。

    「「俺たちは恋仲ではないが?」」

     それに隣席の山姥切国広たちは首を傾げ返した。その顔には「何言ってるんだこいつら」とありありと浮かんでいる。
    「あんなにくっついていたのに?」
    「手を繋いでいて?」
    「さらに離す時撫でていたな」
    「さっき山姥切の髪が少し乱れていたのを直すついでに耳も撫でただろう」
     怒涛である。山姥切国広たちの怒涛の主張に、長義は一口温かな茶を飲み、返してやった。
    「普通だろう。俺たちは本歌と写しなのだから」


     茶屋からの帰り道、雪の薄ら積もる万屋街を長義と国広は身を寄せ合い、手をしっかりと繋ぎ歩いていた。
    「普通の本歌と写しって何なんだろうな」
     長義がぽつりと呟いた。その横顔をちらりと見た国広は、繋いだままの手をコートのポケットに突っ込んだ。
    「俺たちにとってはこれが普通だ。それで良いだろう」
     国広の言葉に頷いた長義は、その頭を国広の肩に預けた。
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