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    maki72555

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    maki72555

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    前回書いた勝己25歳、デク13歳の設定です。
    かっちゃんの理性が試される話です。
    年の差でないと言わないセリフを考えるのが楽しいです。(自己満足)大丈夫な方だけよかったら…

    おにしょた2かっちゃん、キスしたことある?

    なんだ突然

    勝己の最近の休日の過ごし方といえば、デクを自分の部屋に招いてデクの好きなヒーローのDVDを流しながらまったりと過ごして、他愛もない話をする事だった。

    いつもならデクはヒーローの話題が大半で、目をキラキラさせて楽しそうに話している。俺はそれを眺めるのが好きだった。

    それなのに今日はやたらとソワソワして落ち着かない表情、いつもと様子が違う

    淹れたコーヒーの味が一瞬分からなくなるほど驚いた。

    あのね僕、昨日…キス、させてくれない?
    って言われて…

    飲みかけたコーヒーが気管に入る

    ゴホゴホと咳き込む勝己

    かっちゃん!?大丈夫!!?


    ハァァア!?

    つい大きな声が出る

    それにびっくりするデク

    固まって動かない俺を見て

    大丈夫!?

    と、俺を心配する

    俺の心配してんじゃねぇ、それより、テメェだわ!!

    え!?

    したんか、

    え?

    え、じゃねェわ!

    キスしたんかって聞いてんだよ!

    し、してないよ…!断ったよ…!

    慌てて答えるデク

    思わずホッとする勝己
    そして次の疑問が湧き上がる

    どこのどいつだ、そんな事言いやがったアホは

    思わず怒りが隠せない

    アホって…同じクラスの子だよ…

    皆でファーストキスの話になって…僕はした事ないって言ったらその子もまだだって言うから…その後二人きりになった時に…

    もじもじと言葉尻が小さくなっていく。

    マセガキが…

    そいつの事、どう思っとんだ

    どうって…あんまり考えたこと無い…
    よく分かんないよ…

    そんなデクが心配でたまらなくなってきた

    はぁ…

    片手で両目を覆って天を仰ぎ、思わず勝己はため息が出る

    かっちゃん…?

    キョトンとした表情、コイツ…何も分かってない

    デクの両肩を掴み静かに言う

    いいかよく聞け。キスってのはなぁ、誰とでもするもんじゃねェ

    好きなやつとだけだ

    分かってるよそれぐらい!

    今、よく分かんねぇっつったろが

    それは好きかどうかって事!

    ますます不安になってくる

    ガキのてめェにゃ、まだ早ェんだよ

    そういうのは大人になるまで大事にとっとけ!

    強めに伝えると、少しは分かったような顔をした。

    …うん。

    素直な返事を聞いて少しほっとすると
    また残りのコーヒーを飲み始める


    でも、僕…はじめてはかっちゃんがいい…


    飲みかけたコーヒーを今度は吹き出した

    いきなり何を言いだすんだとデクを見る

    だって僕が好きってはっきり分かるの、かっちゃんだけだもん!

    真っ直ぐこちらに向ける視線は濁りがなく透き通っている




    デクをずっと自分の側に置いておきたい。
    それは出会った時からずっと思っている事だった。
    年の差を考えればもちろん、それは叶わないと分かっている。
    でもデクは俺と一緒に居る事が嬉しそうに見える。俺に向ける目を見れば分かる。
    この目は俺だけのもんだ、今だけでも…そう思っていた

    こいつが俺から離れて行く時は、自分で決めて歩き出した時は、
    応援してやるつもりだ。
    その覚悟は出来ている、はずだ。

    側には置きたいが、自由を奪いたい訳じゃない

    でもあまりにもこいつの瞳が俺をいっぱいに映し出すと、衝動的に離したく無くなる瞬間がある。


    間違えてはいけない 。

    そうやって踏みとどまってきた。

    まっすぐなデク、自分にはこんな風にはとてもなれないと思う。
    羨ましくもあり、そしてすごく可愛いと思う。

    そう言ってくれるデクに本当は答えてやりたい自分も、確実に存在する


    じゃあ…


    …てめぇが大きくなってもまだ俺の事好きなままだったらキス、しようや

    本当?

    好きなままだったらな

    絶対好きだよ!変わらないもん!

    どーだかな

    そう言ってくれる事が嬉しくてニヤっと笑って返す




    今日はどうする、泊まってくか?

    うん!お母さんにもそう言ってきた!

    よし!

    じゃあ、晩飯はカツ丼だな

    ホント!?ありがと、かっちゃん!僕も手伝うよ!

    おう、

    そう言って勝己はデクの頭をくしゃっと撫でた

    この笑顔が見れりゃ、良い。

    もうちょっとこの時間が続けば良い…そう思った




    デク、フロ出来たから先入ってこい。

    うん。

    デクが風呂に入るとソファに、寝転がった。

    ほどよく眠気が襲ってきて目を瞑る

    うとうとしていると、頬に何か柔らかいものがあたった感触に目を開けた。

    デクの顔が間近にある
    顔が真っ赤になっている

    まずい、という表情のデク

    とっさに逃げようとするその腕を掴む

    コラ、
    人が寝てるスキになにやっとんだ

    ごめんなさい…

    起き上がってデクの正面に座る

    デク…もっと自分の事、大事にしろ
    一時の感情に流されんな

    一時じゃない…ずっと、ずっとかっちゃんが好きだもん

    首をふりながらデクが言う

    わーってる

    そう言って俺はまだ乾いてないデクの髪の毛をくしゃくしゃ撫でてやる

    俺はてめぇの事、信じてねぇ訳じゃねぇ…

    俺が信じられねぇのはテメェじゃなくて…俺の方だ

    キス、しちまったら…もう、俺はお前の事離してやれなくなるだろが

    かっちゃん…

    怖ぇんだよ…


    僕だって離してあげないよかっちゃんの事!

    デクが、俺の腕をを掴んで言う

    また、あの透き通る眼差しで俺を見てくる

    俺の好きな目が
    俺を好きだと言ってくれてる

    嬉しかった


    …いいんかよ…俺はひつけーぞ

    うん。僕だってかっちゃんよりひつこいと思う

    ぶは

    ふふ

    二人で笑い合う。



    よし。
    デク、ここ乗れ

    と、自分の膝の上をぽんと叩く

    その意味が分かったようで、デクはちょっと恥ずかしそうにして勝己のが膝に跨って座る

    首に腕回せ

    そう言うと細い腕を首に回してきた

    自分の言いなりになっているデクがかわいくて、そばかすの辺りを親指で撫でる

    くすぐったいよ、かっちゃん

    大きな目が細められてちょっと困った目になる

    両手ですっぽり収まる小さな顔
    それを、やさしく包みこんで

    いいんだな、

    と再び了解を取る

    うん。

    と、迷いがない返事が返ってくる。

    それを聞いて、ゆっくり小さな口に自分の口を合わせる。

    そのまま少しじっとして、反応を見ようとそっと唇を離した。

    デクは、今まで見たことがない、顔をしてた。

    へへ…かっちゃん、ありがと。嬉しい…

    少し俯いて恥ずかしさを含んだ満面の笑顔


    その時俺は何かが弾けたような、ずっと仕舞っておく筈だった何かが、表に出てきた感覚に陥る。

    自分では止められない感覚だった


    俺の様子がおかしいのに気づいたデクが

    かっちゃん…?

    と心配そうに俺の名前を呼ぶ

    瞳が、いっぱいに俺を見てる、そう思うともう、だめだった。

    先程と違い、デクの了解も取らないままいきなりデクの唇を塞いだ。
    優しくすることも忘れ、動けないように力強く、両手でデクの顔を閉じ込めた。

    デクが苦しそうにしてる、息がしづらそうにしてる、頭の隅は分かってるのに止められなかった。

    かっちゃ…っ……んっ

    名前を呼んでる口を更に塞いで舌を滑り込ませる

    はふはふ、といってるデクに

    鼻で息すンだよ、と

    もっと続けたいからデクにそうアドバイスする。

    ん…ふ…ぁ

    どれくらいそうしていたのか、

    デクの瞳から涙がこぼれ落ちるのを見て俺は正気に戻った。

    はっとして我に反り、ゆっくりとデクを開放した。

    デクはぐったり、力が抜けていて、顔は蕩けている

    こんな事、最初はするつもりなんて無かった

    わりぃ…

    目に溜まった涙をそっと親指ですくう。

    わりぃ…

    と再び言うと膝にの上にいる力の抜けたデクを優しく抱きしめた

    デクは静かだ

    怒っているのかもしれない。
    急にこんな事して、嫌われたかもしれない


    すると、デクが、そっと俺の頭を撫でてきた。

    …大丈夫、ちょっとびっくりしただけだよ

    いつものデクの口調だった
    その声にホッとする
    それを誤魔化そうと

    ハ…ちょっとかよ

    と俺も平静を装う。

    ちょっとよりは…少し多いかも

    は、なんだそりゃ…

    俺の事…嫌ンなったか

    ううん。全然。

    無理すんな

    してないよ。

    本当の、かっちゃんがちょっと分かって僕嬉しい

    本当の俺って何だよ

    僕の事、いっつも子供扱いしてるから

    大事にしてくれてるって分かってるよ。けど…僕はもっとかっちゃんに頼られたいし、それにワガママも言って欲しい

    12歳も年下のやつに何だかいろいろ見透かされていて癪に障ったから

    10年早ェわ

    と返してやる

    10年かぁ…

    デクがこれからを想像してくれているのが分かる言い方だった

    かっちゃん、僕早く大人になるから、それまで待っててくれる?

    待っとるから、慌てんな、ゆっくりでいい。

    そう言ってまたデクを自分の腕の中に閉じ込めた。

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