僕らの青春僕には恋愛というものがいまいちよく分からない。
ショーの題材としてよく使われているもの、たったそれだけの認識だった。
ある日、僕は司くんに告白をされた。
「…好きだ!類…っ良ければ、付き合ってほしい!」
突然の申し出に少々面食らってしまったが、承諾した。
司くんを恋愛的に好いているか、と聞かれたら正直なところあまりしっくりはこない。だが、もし今後気まずくなったらという懸念と、ショーの理解を深めるためにも良いかもしれない、などといった不誠実な理由も兼ねて承諾という結論に至ったのである。
司くんと付き合い始めてからというもの、別段変わったことなんてなかった。恋人になったのならば接し方も変わってくるだろう、なんていう考えは司くんによってすぐに覆されたのだった。
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