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    ちよど

    @tiyodo01

    萌えが書けない字書きの二次創作(主にワンライ)置き場。
    成人済。好きなものは帝都騎殺とわし様。他いろいろ。

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    ちよど

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    スル主
    ※ネタバレあり

    #スルタンのゲーム
    #スル主
    ##その他

    「ええ、知っています」 馥郁とした香がスルタンの寝所に漂っている。寝台に腰掛けたスルタンの足元にひれ伏したままの人物。それは彼の疑惑を買った夫に差し出された妻、のはずだった。
    「何故、おまえがここにいる?」
     スルタンの問いに顔を上げたのは彼の代わりに残酷なゲームを行っている男だ。彼は女物の絹越しに端正な顔を歪めてスルタンを見上げる。
    「あなたはこの行為を色欲でしかないとおっしゃいました。妃を娶るものではない、と」
     ならば男でもいいでしょう。
     熱量のある囁きにスルタンは思い至る。この男が何度も金の妃がいない時に金の色欲カードを持ってきていた事を。
     スルタンはその度に、あのゲームを長く行いながらまだルールを覚えていないのかと嘲笑ったものだが。男はいつも曖昧な笑みを浮かべていた。
     男が被っていた絹を落とす。数々の決闘を熟したその体は不思議と女物の衣が似合っている。
     沈黙に香が流れた。
    「おまえが今持っているカードは何だ?」
     スルタンの問いに男は真実を語りました。
    「金の殺戮カードです」
     笑い声が寝所に響き男の足から靴が落ちる。寝台に転がされた男の上で、スルタンの金鎖がシャラシャラと揺れた。
    「そのカードでは私は殺せぬ」
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